若い才能を発掘する殿堂
ハーレムにあるアポロシアター(西125丁目253番地)が1日、竣工85周年を迎えた。これを機に、今後は若い才能を育てることを目的としたプログラムを増やし、新パフォーマンス施設の開設も計画しているという。
85周年を祝う今シーズンは20日(水)午後7時30分から、2万ドルの賞金をかけた「アマチュアナイト」で始まる。3月12日(火)から17日(日)には女性月間にあわせた「WOW 世界女性祭」なども開催。
ハーレムで花開いた黒人文化の殿堂として愛され、ダイアナ・ロス、スティービー・ワンダー、アレサ・フランクリンなど数々の著名歌手を世に送り出した「アマチュアナイト」の場所としても有名で、年間10万人強が訪れる観光地にもなっている。
新古典主義建築様式の劇場は、建設当初はバーレスク劇場だったが、1834年に黒人の歌手らが上演できるニューヨーク唯一の劇場となり、プロへの登竜門となる「アマチュアナイト」も始まった。75年に資金難や治安の悪化で一時閉鎖するも、1983年にニューヨーク市歴史建造物および米国国家歴史登録財の認定を受けて劇場として復活した。現在は、著名歌手の公演、毎週水曜夜の「アマチュアナイト」、同劇場主催のハーレムゴスペルなど、多彩な活動を行っている。詳細はウェブサイトwww.apollotheater.orgを参照。