草間彌生の等身大ロボット五番街で「ジロっ!」

ルイ・ヴィトンとのコラボキャンペーン

 日本の前衛アートの草分けで現在も活躍する草間彌生(93 )の等身大ロボットが五番街57丁目のルイ・ヴィトンストアのウィンドウを彩っている。絵筆を動かし、時折、こちらをジロっと睨んで頬をヒクヒク痙攣させる仕草はかなりリアル。草間彌生とルイ・ヴィトンのポップアップストアもこれに合わせてミートパッキング地区にオープンしている。 

 このキャンペーンは、草間さんと高級ブランドとのパートナーシップ展開の一部で、バッグからフレグランスまで450以上の商品を生み出す予定だ。五番街店だけでなく、ホイットニー美術館の向かいにあるポップアップでは、草間の伝説的な作品「インフィニティ・ルームミラー」を思い起こさせる、さまざまなサイズのミラーボールがあちこちに置かれ、その上、アーティストが得意とするインフィニティ・ドット(水玉模様)で覆われている。このポップアップでは、新コレクションのアイテムが4月末まで販売される。アートとファッションの巨人によるコラボレーションがニューヨーカーを驚かせているのは、今回が初めてではなく、2012年に、ルイ・ヴィトンが、当時まだアップタウンにあったホイットニー美術館で開催された草間彌生回顧展のスポンサーを務めている。近くこの春にオープンするグランド・セントラル・マディソン・ターミナルにも草間の巨大な壁画がお目見えする予定だ。クサマ・ヤヨイは現在ニューヨーカーに最も知られている日本人の一人かもしれない。(写真・三浦良一)