オルバニー郡地区検察のデイビッド・ソアレス検事長は4日、アンドリュー・クオモ元州知事(64)=写真=による元部下の女性に対する強制わいせつ容疑についての訴追を断念したことを明らかにした。ソアレス検事長は、元部下のブリタニー・コミッソさんの訴えは信頼できるものの、犯罪を立証するのは困難と判断、裁判所に対し刑事訴追を断念するよう申し立てしたことを明らかにした。
これを受け、オルバニー裁判所のホリー・トレクスラー裁判長は、出廷したクオモ氏に訴追を取り下げると伝えた。セクハラ疑惑で州知事辞任にまで追い込まれたクオモ氏のもっとも深刻な法的問題の一つが終わった。クオモ氏の弁護士であるリタ・グレイビン氏は声明で「政治やレトリック、群集心理ではなく、理性と法の支配が勝った」と述べた。
オールバニの知事公舎でコミッソさんの服の中に手を入れ、胸を触るなどした疑いが持たれていた。クオモ氏は不適切な形で触れたことはないと強く否定していた。クオモ氏は昨年8月、女性11人に対するセクハラ疑惑を州司法長官から指摘され、知事を辞任した。 コミッソさん以外の案件でも、最近2つの郡検察当局が捜査を打ち切ったため、セクハラ疑惑でクオモ氏の刑事責任を問われる可能性は低くなっている。