ジャズの本場で演奏活動中

ジャズピアニスト

藤原 亜利奈さん

 最近日本に一時帰国し、北海道と東京の6か所での日本ライブツアーを終えたばかり。また、自身のオリジナル曲をレコーディングし、アルバムを作成している最中だ。マンハッタン音楽院在学中に出会った友人達と作品を残したいと、思い出の詰まったア ルバムになりそうだ。

 先月自分のカルテットライブをニューヨークで終え、近々他のニューヨークでのライブハウスやボストンでもピアノトリオで演奏する予定だ。

  ピアノとの出会いは、ヤマハの音楽教室に行ったのがきっかけだ。 3歳からピアノを習い、桐朋女子高等学校、桐朋学園大学でクラシック音楽を学んだ。2009年ショパン国際コンクール・イン・アジア 入賞、2010年JPTA入賞及びフレッシュコンサートに出場。ヨーロッパ国際ピアノコンクール・イン・ジャパン銀賞、2011年日本ベートーヴェンコンクール第3位入賞とクラシックピアノでは輝かしい経歴だが、学生時代に、父親が持っていたエルダー・ジャンギロフのCDを聴いて魅了された。卒業後、演奏家としてのジャズに興味を持ち、今まで学んだことに、何かプラスになればという軽い気持ちでクラシックからジャズの世界へ足を踏み込むことになる。そして迷わずに渡米へ。バークリー音楽大学、昨年マンハッタン音楽院大学院のジャズパフォーマンス専攻を卒業。オールドスタイルのジャズよりはコンテンポラリーな 若手のジャズ演奏に惹かれている。

 埼玉県狭山市で生まれ、幼少期を札幌で過ごし、父の仕事の都合により美瑛へ。北海道育ちの藤原さんにとって、ボストンの気候は、冬はかなり雪が積もるので、故郷に似ていたことが嬉しかったようだ。ニューヨークに出てくると、今度は東京に似ていて、刺激を多く受けることができる街なので、アメリカと日本の違いはあるが、日本にいた時の故郷と都会に行くイメージの感覚が似ている気がしている。 

 今後の目標は、 まずは自分のアルバムをリリースすること。さらに自分のオリジナル曲をたくさん作り、ニューヨークでライブをし、多くの人に聴いててもらうことが目標だ。 夢は、ジャズに興味がなかった人にも聴いてもらえるような音楽を作り、人を楽しませ何か心が動くそんな瞬間を音を通して届ける演奏がしたいと願っている。「ニューヨークは自分がやってみたいことに挑戦できる街でもあるので、将来はオーケストラの曲など大編成の曲も作曲できたらと思います」と語った。

(三浦良一記者、写真は本人提供)