今必要な世代別の美容、美意識を持って生きる

美・ファイン研究所 代表 小林照子さん

 美・ファイン研究所(東京都渋谷区)は16日、「86歳の現役美容研究家が考える今必要な世代別の美容」と題したオンライン企業セミナーを開催した。講師は同研究所代表の美容研究家、小林照子さん。

 小林さんは、人生100年時代の健康と美容についてこう語る。小林さんが経営する美容高等学校には今年も15歳、30人の新入生があり、86歳の小林さんは、自分の夢の創造について「和談」という形式で語り合う。ひと昔前の青少年のように壮大な夢やしらけがなく、現実的な独自の夢を語る姿が印象的だという。SNSの発達で情報には早熟だが、人との関わり方が未熟。未熟な部分は未開拓なのでそこを伸ばすことで未来を切り開けるというヒントを冒頭で語った。

 若いうちは、洗顔をよくしてニキビを作らない、肌に傷をつけないことが大切だが、更年期になると女性ホルモンが減少して美醜の分岐点を迎える。更年期の時に自分はめまいに悩まされたが医者から「めまいで死んだ人はいない」と言われ救われた思いをした経験がある。プロの助言は美容の世界も同様。40代50代の人生の全盛期におしゃれ心を持たずに、ファッションにも無頓着でいる人は、高齢者になってから美に戻ることが困難だということが分かったそうだ。

 自分を大切に、美意識を持つこと、眉毛一つ、シミ一つの処理で寂しそうな地味な印象の顔も光が射したような輝きを取り戻すことができる。皮膚は外部から異物を防ぐためのもの。表皮に潤いを持たせ持続させることが皮膚をリスペクト(尊重)することにつながる。普段の皮膚へのケアや愛情を注がずに安易に医療美容に頼ることには抵抗があるとする一方、色々努力した上での最後の選択肢の一つ、オプションとしての使用には理解を示し、「自分の皮膚への愛情の注ぎ方をプロに頼って自分を大切にしていくことが人生100年時代の美容の心得」だと述べた。

 セミナーは、美容業界で働くプロに向けたもので、毎回テーマを変え、顧客とのコンサルティングの方法や会話の盛り上げ方などのアドバイス、質疑応答なども行っている。受講は海外からも可能。普段、英語で仕事をしている在米の日本人美容プロたちにとっては、日本語で最新情報に触れられ、心のオアシスにもなる講座だ。

 問い合わせはEメールseminar@be-fine.co.jpまで。詳細はウェブサイトhttps://www.be-fine.net/参照。