俳優
本田 真穂さん
海外視点で「日本メディアの嘘」に迫るドラマ「報道バズ」で、主人公の元女子アナ、和田明日佳を演じる。この2月からアマゾン・プライム・ビデオやYOUTUBEなど10の動画配信サイトで日本配信がスタートした。
作品はメディアの在り方や女性の生き方を問う社会派ドラマでありながら、サスペンスやコメディ要素も融合させたハイブリット・エンターテイメント。ニューヨークを拠点に活動する日本人クリエイターチームによって、6年の歳月をかけて製作された。
9日、関係者を集めブルックリンで米国初のお披露目試写会が行われた。
ドラマ制作は、テレビ局が主体に行うのが当たり前の日本で、インディー製作者による新しいコンテンツとして既存のビジネスモデルに一石を投じる作品だ。日本の地上波テレビドラマとは違った演技が見られるようにと、ナチュラルなセリフや演出でリアルさを追求した全編ニューヨーク撮影のバイリンガルドラマ。
「実際にこちらで長く生活している日本人の人たちって、私も含めて(笑)地道にコツコツやっている人が多いじゃないですか。キラキラしているのは観光客目線ですからね。それは置いておいて、生活者としてのリアルなつぶやきなども、アドリブではなくてしっかり台本に書き込まれていて、どれだけ素の自分が近付けるのかを意識した」という。
本田さんが演じる主人公の和田明日佳は、バラエティ番組で「お色気キャラ」としてしか仕事をもらえなかった元「女子アナ」。心機一転、ニューヨーク・ブルックリンのニュースアプリ会社に再就職し、「嘘のない報道」をモッ トーに芸能界や政府についてのスクープを連発するものの、「目立つ女性叩き」のターゲットにされ、さらには自らが犯罪ニュースのネタとなってしまう展開。
制作したのは日本人クリエイターチームの「Derrrrruq!!! (デルック)」。「出る杭は打たれる」からきた名前。世代の違う2人の女性と1人のゲイ男性で構成される。監督の川出真理、脚本家で俳優の近藤司、そして本田自身。
早稲大学在学中に東レの水着キャンペーンガールでデビュー。同大卒業後、大手モデルエージェンシーのモデルとして活躍。建前を脱ぎ捨て一人ひとりがありのままでいられるニューヨークの空気に感化され来米。現在全米映画俳優組合、米国テレビ・ラジオ芸能人組合、舞台俳優労働組合にも加盟しオフ・ブロードウエーの舞台でも演じる。茨城県出身。(三浦良一記者、写真も)