Email: Kiichi.takeuchi@liu.edu
URL: https://kiichitakeuchi.com/
ブログ: instagram.com/bentogram22
FB: Facebook.com/kiichi.takeuchi
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Kiichi Takeuchi was born in Tokyo, Japan, and moved to New York in 1998. He holds a BS and MS in Computer Science from Long Island University. After spending 23 years developing apps and software, Kiichi decided to pursue his passion for ceramic art and became a BFA student in 2022. He is responsible for leading and maintaining the study group of a 3-D printer at the Craft Center. Additionally, his presentation proposal about 3-D printers has been accepted for the NCECA conferences in 2023 and 2024.Kiichi actively participates in wood firing and kiln building at Trevor Youngberg’s Anagama in Connecticut. His wood-fired whiskey cups were exhibited at the Del Ray Artisans National Ceramic Show in Virginia in 2022. In 2023, he also co-curated the first wood firing pottery group exhibition at Gallery 60 NYC.
武内樹一は東京出身で、1998年にニューヨークへ留学しました。ロングアイランド大学でコンピュータサイエンスの学士と修士を取得し、23年間にわたってアプリやソフトウェアの開発、また大学の教職に従事してきました。しかし、2022年になり何か新しいことを始めようと、大学の美術課程に入り直し、陶芸の勉強を始めました。現在、クラフトセンターで3Dプリンターのワークショップを企画し、管理も行っています。また、3Dプリンターに関するプレゼンテーションを、2023年のNCECA(National Council on Education for the Ceramic Arts)で行い、2024年の会議でも続いて発表される予定です。また、コネチカット州の穴窯で窯造りや焼成にも積極的に参加しています。2022年にはウイスキーカップをバージニア州の(Del Ray Artisans National Ceramic Show)での展示に選ばれました。2023年にはGallery 60 NYCにて、穴窯を使った陶芸家だけを十二人集めたFiat Ignisをキュレーションし、成功を納めました。
NY週刊生活に向けてこれらの作品を選んだ狙い:
穴窯とは昔からある最も古い焼成の方法の一つで、その名の通り、トンネルのような穴が空いているシンプルな窯に5日間薪をくべ続けます。現在では電気窯やガス窯などの普及でメジャーな方法ではないのですが、現代の陶芸作家、アメリカでこれを新しい表現の手法として用いていることに気づきました。例えば、薪が燃える時に出る灰が溶けて陶器の表面に作る自然釉、火の通り道から作られる複雑な模様など、窯の場所によっていろんな変化があり、とてもダイナミックです。
伝統的に灰から器を守ろうと思えば陶器の入れ物(サヤと呼びます)に入れるわけですが、それでは面白くありません。なぜなら灰や炎をブロックして綺麗に焼きたいのであれば、最初からガスか電気というより良い手段があるからです。薪を使った焼成において、アーティストとして自分のアイデアを試せないか?と考えてる最中に、一つアイデアが浮かびました。降りかかる灰の場所、流れてくる炎のコントロールを、このサヤと呼ばれる入れ物に穴を開けたり形を変えたりすることでできないか?と考えました。これを陶器の「着物」に見立ててKimono Saggerと名付け、色々な作品をシリーズとして作っています。穴窯の中で起こる現象をアーティストとしてコントロールするという表現に挑戦しています。