プロに聞く、生き生きEATS(イーツ)
元気と美味しいを求めて料理の達人が腕を振るう (44)
新年、今年最初の「生き生きEATS」は、ニューヨーク、ニュージャージーで栄養士をしながら健康に良い和食「薬膳」の普及に努めている富岡美智子さんに薬膳をテーマにしたお稲荷さん、抹茶ケーキ、果実ジャムの3品を「みち庵」メニューの中からご紹介します。
■薬膳お稲荷さん
お寿司大好き手をあげて!!!ついつい手が出て止まらない。
気がつけば、砂糖と塩分、加えて炭水化物の食べ過ぎ。今日のお寿司はそのような悩みを解決、たっぷりの薬食を利用して、美味しく食べて心身とも大満足のお寿司の基本を紹介します。稲荷だけでなく、手元にある食材を生かしてちらし寿司、巻き寿司としてお楽しみください。
【材料】
A・あわせ酢(リンゴ酢でも可)
1カップ
だし昆布 3×3インチ
干し椎茸 3〜4
くこの実 1TBS
藻塩 1/4-1/2 tsp
メープルシロップ(黒糖)
1TBS
*TBS=大さじ、tsp=小さじ
B・ 稲荷揚げ
薄あげ(半分に切る) 4枚
出し汁(一夜漬けだし) トッピング例:錦糸卵、枝豆、鮭のフレーク、エビ、海苔、アヴォカド、炒りごま
【作り方】
1 あわせ酢の用意。砂糖を除くAを小鍋に入れ弱火で約3〜4分煮る。小さな泡が表面にでてきたら火を止めて砂糖を加えしばらく味を馴染ませる。
2 稲荷揚げの用意。熱湯に半分に切った油あげを入れ約2分で茹で、ザルにあけてさらに水で数回洗って十分に油を抜き、ペーパータオルで軽く水気を取る。
3 鍋に稲荷煮汁の材料B を入れ中火にかけ沸騰させた後、弱火にし②の稲荷揚げを煮汁に充分にひたるよう並べる。落とし蓋(アルミでOK)をして更に3分煮る。平らな蓋のついた容器に移して、味を馴染ませる。
鮨飯の用意
暖かい玄米をすし桶(ボールでOK)に入れ、合わせ酢を円相を描くように回しかける。しゃもじで切るよう混ぜ、うちわなどであおいでさまし、具Cを3回程度に分けながら入れしゃもじで軽くまぜる。
4 稲荷の汁気を切り、真ん中を丁寧に破れないように開きいてポケットを作る。その中に④の寿司ご飯大さじ3杯入れ、好みのトッピングをする。もしくは稲荷の両端をまるめて、口のほうを下にして並べる。
5 残りの寿司ご飯はチラシ寿司、手巻き寿司等お好みで。
■笑福薬膳抹茶ケーキ
ホリデーシーズン、家族・友人達とのパーティーにかかせないデザート。ついつい食べ過ぎて後から罪の意識、よくあることですね。
今回は、美味しく食べて、視覚・嗅覚・味覚・触覚、癒しの全てが満足。気がつけば、自然に体と心が幸せになる、そんなデザートを紹介します。「笑福薬膳抹茶ケーキ」、想像しただけで、口が綻んできますね。
抹茶、全粒粉、豆乳、フラックスシード…。薬食が満載、抗癌、免疫力、新陳代謝向上の効果があります。余分に作って冷蔵庫で保管しすれば朝食・おやつとして心身を豊かにしましょう。
ケーキ型: 6インチ もしくは カップケーキ10個
【材料】
A:tspドライミックス
ケーキフラワー( 全粒粉) 1カップ
ベーキングソーダ トッピング:
薬膳ジャム、抹茶、粉砂糖、薬膳餡子、シナモン、オレンジのゼスト等
【作り方】
1 オーブンを375Fにセットする。
2 別々のボウルにAとBをそれぞれ入れ、まんべんなく混ぜ合わせる。
3 A(ドライ)をBのボウルに3回に分けて加え、粉が残らない程度に軽く切るように混ぜる。
4 ③をケーキ型もしくはカップに流し込んで、温めておいたオーブンで焼く。(ケーキで30分、カップケーキで15〜20分)焼き上がったら、ケーキ型のまま約30分熱をとる。
■薬膳たっぷり果実ジャム
お菓子はもともと果物の「果」 から来ています。というのは、お砂糖が日本が出始めたのは、江戸時代半ばそれもほんのかぎられた階層だけ、お茶菓子は果物、ナッツ類、昆布でした。自然界の天敵からの自己防衛のため、果物や木の実には免疫効果があり成人病・癌の予防・改善への効果が認められています。美味しく食べて、心身ともに癒され、しかも、環境とお財布にもやさしい、そんな薬膳ベリージャムを紹介します。パン、ヨーグルト、チアプリン、サラダのお供だけでなくそのまま、果物としてたっぷりお召し上がりください。
【材料】
(オーガニックを薦めます)
A
好みのベリーミックス(苺、ブルーベリー、クランベリー、ラズベリー 等、冷凍もOK) 2カップ
アップルソース(無糖)
1 カップ
シナモンパウダー 1 tsp
B
ドライフルーツ(マンゴ、クコ、杏 等) 1cup
バニラエッセンス 1ts p
ラム酒orブランデー* 1-2 TBS
オレンジのみじん切り(皮ごと) 1/2
フラックスパウダー*1T B S
メープルシロップor 蜂蜜*
*オプショナル
【作り方】
1 Aを鍋に入れ中火にかけ、煮立っていた時点で弱火にする。
2 Bを表示の順に加えスプーンで全体が馴染むように混ぜてふたをして、約20分煮る。時折焦げ付かないよう底からスプーンで混ぜる。
3 煮詰まってきたらフォーク等で果物のかたまりをまんべんなく潰し、さらに弱火で約5分ほど煮詰め蓋をしたままの状態でを止める。
いつも、手元に置いて、いつでもたっぷりどうぞ。