「ティファニーの虹色」展

クイーンズ美術館で

コロナパークにあるクイーンズ美術館で7日、「ティファニーの虹色」展が始まった。
オーストリアから米国に移住したノイシュタット夫妻は、米国を代表するアールヌーヴォーの第一人者ルイス・C・ティファニーが製造したガラスランプを誰もが注目する前から収集したコレクターとして知られる。結婚してクイーンズのフラッシングに新居を構えた夫妻は1935年、グリニッジビレッジの中古品屋でティファニー作のランプを12ドル50セントで購入した。当時ティファニーのランプは、ファッション性がないとの評価だったが、夫妻はそのカラフルな美しさに惹かれ、200以上のさまざまな形、サイズ、デザインのランプを収集して世界最大の包括的なティファニー・ランプ・コレクションを形成した。
ルイス・C・ティファニー(1849〜1933)は、世界的に著名な宝飾店ティファニー社の御曹司として生まれたが、家業を継がずに画家を目指し、パリ留学を経て美術の道で成功した。1875年頃からガラス製造を始め、本展を開催するクイーンズ美術館のすぐ近くに工房を構えた時期もあった。1900年のパリ万博で好評を得たが、彼の情熱で維持していたティファニースタジオは彼の死から4年後に倒産した。彼がデザインしたステンドグラスのランプや窓は、現在も美術館は銀行病院、ホテルのロビーなど多くの場所で色鮮やかな光をもたらしている。
本展では、ノイシュタット夫妻のコレクションを通じて、ティファニーが再現した17世紀頃に失われた技法である色彩ガラスを利用した手法や、乳白色ガラスを基盤とした多様なガラスの色などを科学的に検証する。  来年10月6日(日)まで。開館時間は水曜から日曜の午前11時から午後5時まで。感謝祭やクリスマス、元日などは休館。入館料は大人8ドル、シニア4ドル、ニューヨーク市内の大学生や教員は無料。詳細は電話718・592・9700またはウェブwww.queensmuesum.orgを参照。(Image Courtesy: The Neustadt)