コロナ禍の野外飲食、冬季営業の防寒対策

 シカゴ市は8日、コロナ禍での屋外飲食の冬季営業において防寒対策のアイデアを発表した。BMOハリス銀行とイリノイ・レストラン協会、デザイン会社IDEOと共催したイベント「シカゴ・ウインター・ダイニング・チャレンジ」での優秀者を発表したもので、厳寒のニューヨークでも応用できそうだ。

 ジェトロ・シカゴ事務所の調べによると、新型コロナウイルスの感染を予防するため、現在米国の飲食業界は屋外営業が主要となるなか、シカゴはこれから冬季を迎えるにあたり屋外での飲食が困難になる。これに対しシカゴ市が中心となって今回のイベントを企画し、レストランやバーの冬季屋外営業の防寒対策について創造的なアイデアを募集した。8月25日から9月7日までの募集期間には米国外からの提案も含め、合計643件の応募があった。ロリ・ライトフット市長は「イリノイ・レストラン協会と受賞者の卓越した創造性のおかげで、冬季の飲食店の営業継続を可能とするだけでなく、シカゴ市の革新的な精神も示すことができる」と述べた。

 今回受賞した3つの優秀アイデアとその特徴は次の通り。優秀賞としてそれぞれ5000ドルが授与される。

1 Cozy Cabins(居心地の良い小屋):車1台分の駐車スペースと同じ大きさの小屋型簡易ユニット。駐車場に隣接して設置することが可能=写真=。

2 Block Party(ブロック型スペース):コンパクトなブロックの内側に座席を配置。屋外の設置場所に応じてブロックをさまざまに組み合わせ、配置することが可能。

3 Heated Tables(こたつ):日本のこたつをヒントにしたもので、アウトドアで使用できるように改良されている。

 イリノイ・レストラン協会はこれらのアイデアの実験的な導入に向けて取り組む予定。詳細はジェトロ・ビジネス短信www.jetro.go.jp/biznews/2020/10/6ae61ca4402b87b1.htmlを参照。