古伊万里とティファニーで彩る秋のハーモニー

大石育子の暮らしのテーブル

 一見不思議な組み合わせですが、和食器をあまり持たず、海外で生活するからこその和洋のミックススタイル。秋のぶどうの収穫時期と合わせて赤ワインとともに美味しいお肉をおうちで楽しむテーブルをつくってみました。

 使用した器は1800年代江戸後期に現在の佐賀県有田で作られた古伊万里。松竹梅の文様は吉祥文様。

 冬場の寒い時期に緑の葉をつけ力強く生きている松や竹、色のない寒い季節に美しい花を咲かせる梅。縁起の良い植物の集まり。松は長寿、竹は子孫繁栄、梅は春の訪れを告げる歓びの象徴。

 お皿の周囲を囲む亀甲文様は、亀は長生きをすることから長寿の象徴、吉祥文様として用いられる。

 赤が多様されている器が多い古伊万里の中で珍しい色合いで気に入って手に入れたもの。

◆秋の和洋のアイテムをかけ合わせるポイント♪

Point1 和洋の器の色味を合わせてみよう♪

ティファニーブルーはどうしても色のイメージが強いので何かと合わせるという考えが浮かびにくいのですが、和にも青緑色といういい色があって、一見バラバラなようですが案外相性が良いのです。「海外で愉しむ和のカタチ」としてその生活スタイルとも合って意外としっくりきます。

 Point2 NY限定のエスプレッソカップ♪

 大きなサイズではなくあえて小さいもので。フィンガーフードやウエルカムドリンクにもGood。少しティファニーらしさとNYらしさを主張するのにちょうどいい小物です。

Point3 秋冬の素材で季節感を♪

 皮革や毛糸など温もりのあるものをテーブルに取り入れて秋らしさを演出。まだ秋もそこまで深まっていないのでベースの色をライトグレーにして初秋らしく。色身をおさえることでお肉の赤やその他食卓に乗るものが映えるテーブルになるかと思います。

 皆様もぜひお手持ちの器で和洋のミックステーブルをつくってみてくださいね。

大石育子(Ikuko Oishi)

インテリアコーディネーター、食空間プランナー、日本クラブカルチャー講座講師。東京ドームテーブルウェアフェスティバル2019,2020年入選&奨励賞受賞。2023年佳作受賞&入選。

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