NY市経済再開第4フェーズ
屋外営業規則を無視
レストランに順守求める
ニューヨーク市は20日から経済再開の第4段階(フェーズ4)に入った。最大収容人数の3分の1以下にするなどの人数制限のもとで動物園や植物園、屋外でのアートやエンターテイメントの活動が許可された。4つの動物園とニューヨーク植物園は7月下旬に、ブルックリン植物園は8月初めに再開の予定だ。野球の試合などプロスポーツ競技も無観客であれば再開でき、映画の製作なども可能になった。
屋内での団体活動と宗教集会は、最大50人まで、かつ最大収容人数の3分の1以下を条件に許可された。しかしジムや映画館、美術館は引き続き閉鎖、他地域ではフェーズ4で許可されたモール、レストランの屋内での食事も許可されていない。
6月22日からレストランの屋外での営業が許可され、歩道や歩行者天国にして車道の利用を一時的に認める「オープン・レストラン・プログラム」で市も後押ししている。17日には同プログラムが10月31日まで延長された。しかしクイーンズのアストリアなどでは夕方から屋外に人が繰り出し、社会的距離も守られずマスクもしない人が多数見かけられるなどの事態が発生。デブラシオ市長は20日、アストリアにあるレストランBRIKの路上使用を禁止したと発表した。イーストビレッジやヘルズキッチンなどでもマスク着用や社会的距離が守られず屋外パーティーのようになっている所があるという。
クオモ州知事は20日、こうしたことが常態化し各自治体がきちんと取り締まらない場合は飲食店を再び閉鎖するかもしれないと述べた。また、市内のレストランとバーが社会的距離を守らないなどで3回の違反をした場合、リカーライセンス剥奪さらには営業停止を命じる新たな規則「スリーストライク」制を予定通り施行すると述べた。これには食事なしでビール・酒だけを出すことを禁止する新たな規則も含まれる。
また学校の9月からの対面授業再開については、市や州教育当局がガイドライン策定を本格化させている。クオモ知事は13日に毎日の感染率が14日間平均で5%を下回っていることを前提に社会的距離を守る、手洗いや清掃(消毒)などのガイドラインの大枠を発表している。
すでに州の感染率は最も高いニューヨーク市でも1%ほどと低水準で推移しており、8月の第1週には詳細なガイドラインを発表する予定だ。デブラシオ市長は最初は対面授業を週に1、2回にし、他はリモート授業とするなどの段階的に進める案を表明している。