味、雰囲気、サービスどれをとっても別世界

 トライベッカに近いSOHOにオープンした焼肉のA5和牛専門店「肉亭ふたご」は、焼肉ふたごの姉妹店。肉亭は東京新宿、本郷、軽井沢に3店舗あり、ニューヨークは初出店。親会社のFTGは日本国内全国に焼肉チェーン100店舗を経営する大手だ。ニューヨークの焼肉店としては、おそらく最高級の部類に入る店だろう。コースは一人360ドル。

A5飛騨牛の肉寿司キャビア乗せ

 コースの1品目は、肉亭名物出汁ダレ焼き。続く肉寿司は飛騨牛のサーロインにキャビア乗せを一口でいただく。とろける肉とキャビアが口中に広がる何とも贅沢な味。さらにユッケと赤シャリに海老天乗せの手巻き。こちらは2口半でいただく。どれも美味しさ選手権大会の決勝戦みたいな味だ。牛タンがすごい。厚切りと薄切りは、牛一頭分から取れる貴重な部位を厳選。グリル・コンシアージと呼ばれるトレーニングを受けた焼き職人が上手に焼いてくれるので、食べると肉のエンザイム(酵素)が生きているのがジワッと舌に伝わってくる。

 和牛カツサンド、フィレは山葵つけたれで、すき焼きトリュフは生卵で一口。冷麺はあっさりした清涼感。デザートはミルクフルーツのかき氷。おすすめの酒ペアリングは別料金で140ドル。

調総料理統括責任者

 アラカルトメニューもあり、カルビが一皿50ドル。和牛フィレスライスは一皿90ドル。座席4つの個室が2つ、6人部屋が1つ、暖簾のかかっている座席4のテーブルが4つ、2階に8席のVIPルームがある。こちらはミニマム3200ドルから。父の日のお祝いで来ているアメリカ人がいた。おもてなし、接待、お祝いなどで日本のスポーツ選手や芸能人、政治家、日系企業幹部の会食などで利用されているそうだ。コースの時間がない時は、肉盛り大皿2人前(300ドル)=写真=もよく出るという。

 日本全国と海外店を視察点検している本社飲食事業部統括総料理エクゼクティブシェフの調(しらべ) 公央さんは「ここの店は、正直、日本の店よりも作りあげられてますね」と感心する。雰囲気、サービス、味、どれをとっても店内は別格の別世界だ。   (三浦)


肉亭ふたご

NIKUTEI FUTAGO

341 West Broadway

New York, NY 10013

Tel 917-965-2212

www.nikuteifutago.com

17:00-23:00 月曜定休

17:00-23:00金・土・日ランチ営業中