東京の心象風景写真集

松井みさき・著 ムセイオン・刊

 ニューヨークと日本で活動する写真映像作家の松井みさきが、米国出版社のムセイオンから英語版東京ガイドブック写真集『Tokyo Mindscapes(トウキョウ・マインドスケープス)』を7月に発売する。新旧のメジャーな観光名所からあまり知られていないスポットまで、東京と近郊の67か所について、100点以上の写真と英語で紹介している。
 写真は、日本の四季の美しさもとらえており、日本風景の自然な淡い色合いも印象的だ。たとえば浅草寺、六本木ヒルズ、豊洲市場(築地から移転)、入谷朝顔まつり、高尾山、材木座海岸、工場夜景クルーズ、富士山、熱海など100点以上。大都会のなかで、ふと自分の心を取り戻せるようにとの祈りを込め、副題を「東京心風景」と名付けた。
 撮影で心掛けたのは「やさしい日本の四季の色」「散歩目線」「心象風景」「東京を旅する人、東京に生きる人」だ。日本人が見ても外国人が見ても心地よく美しいと思えるような日本のローカル目線かつ国際的な視点。日本の四季の美しさを伝えるため、いろいろな花の開花時期に合わせて各地を撮影、日本風景の自然な淡くやさしい色合いの写真が印象的だ。
「散歩目線」は各観光スポットについて、そこの1か所だけの説明にとどまらず、散歩目線で近郊の説明もあり使いやすい10枚の地図と写真はすべてカラー。ペーパーバックサイズで持ち運び便利。
 松井の祖父は俳句を、祖母は水墨画を教えていたが、彼らが詠み筆で描いた日本の美しさを孫の筆者は写真映像作家として世界に紹介した。 (三)

■出版記念サイン会29日
 29日(土)午後2時、紀伊國屋書店ニューヨーク店(6番街40丁目)でトークショー&サイン会イベントを行う。入場無料。日本ではツタヤ、丸善ジュンク堂、紀伊國屋書店店頭に並び、7月にアマゾンやムセイオンのサイト(www.museyon.com)からオンラインで発売。(21面/英語面にも記事)