デブラシオNY市長は6日、観光業の復活に向けた取り組みとして、観光客にワクチンを接種する機会を提供する計画を明らかにした。この計画では、多くの観光客が集まるタイムズスクエアやセントラルパークなどに移動式のワクチン接種会場を設け、1回で接種が完了するジョンソン&ジョンソン製のワクチンを提供するという。デブラシオ市長は会見で、「より多くの人がワクチンを接種することは、市民と観光客の双方にとって喜ばしいことだ。NYに来てください、安全で素晴らしい街です」と述べた。同市では、7月1日までに500万回分の接種を目標に掲げており、早期の経済再開を目指す。10日には米食品医薬品局(FDA)が12歳から15歳までの接種を認可したため、接種率はさらに加速しそうだ。
12歳から15歳にもワクチン接種許可
米ファイザーと独ビオンテックは、共同開発した新型コロナウイルスのワクチンを12歳から15歳にも接種できるようにするため、米国などで当局の承認を求右ていたが米食品医薬品局(FDA)は10日、適用年齢の拡大を認可した。これにより9月からの新学年スタート前までに、対象学生にワクチンを接種することができることになった。
12歳から15歳を対象にした臨床試験では、新型コロナウイルスの発症を防ぐ効果が100%だったことが3月に発表されている。この試験では成人と同じ投与量で2回接種の方式がとられた。
ワクチン打って野球観戦
ヤンキースタジアムとシティフィールド
NY州保健局は、ヤンキースの本拠地ヤンキースタジアムとメッツの本拠地であるシティフィールドのワクチン接種会場でワクチンを受けた人には、次回の試合の無料チケットを提供すると発表した。クオモNY知事は「次のスタジアムでのゲームでは、友人や家族が隣に座って観戦することができる。これは試合の大きな楽しみのひとつとなる」と述べ、野球ファンへの接種を促した。各スタジアムでは、ジョンソン&ジョンソンのワクチンを接種することができる。
また、ワクチン接種完了者の座席はソーシャル・ディスタンスが不要の100%の収容人数となるが、ワクチン未接種者は33%に人数を制限したセクションの座席が割り当てられる。スタジアム内ではワクチンの接種の有無に関わらず、全観客にマスクの着用を求めている。