稲垣さんNYで出版記念講演
心と身体を整えて磨く「粋な女子道」の創始者で、 2011年から粋な女子道講座を日本で開講し、企業研修や小学校での特別授業など行っている稲垣沙織さんが3月21日、ブルックリンで英語本「IKI TOTONOE」(ワンピース・ブックス社・刊)の出版記念講演会を開催した。同書は昨年9月に出版され、日本の精神性を自然と生活に取り入れて心と身体を整える方法を紹介した内容。禅や武士道、マインドフルネスに近いカテゴリーになる。「禅は、起きることは自分の中に原因があって、自分を見つめ直すことによって現実を変えていく」自分との対話から答えを導きだす。外から答えをもらうのではなく、禅問答のように自分との対話で自分の中から答えを出していく。禅や修行に見られるような師匠がいなくても、特別な苦行をしなくても、日々の生活の中で実践できる自分と向き合う方法、向き合い方を説いている。身体は魂の乗り物であり、いつかそれを返す時が来るので、丁寧に使うこと。他人に施したことは良いことも悪いことも自分に戻ってくること、何かを得るということは同時に何かを捨てることを意味する、手放す美学を知ること、一日の始まりの5分はお茶を立てて瞑想してリフレッシュすること、寝る前は、感謝の気持ちで眠りにつくことなど、心をストレートな状態に保つヒントを紹介している。会場の米国人参加者からは「忙しいニューヨーカーにはぴったりな気持ちのリセットの仕方だと思う」という感想が聞かれた。講演は米国でアニメ、日本食と日本文化に注目が集まるなかで、次に来るのは日本人の精神性であることを予感させた。同書を出版したサンクチュアリ出版取締役副社長でワンピース・ブックス社長の金子仁哉さんも来場し、「稲垣さんの本は、アメリカに住む読者にとっても、日々の生活にすぐ取り入れられるものばかり。ぜひ稲垣さんのTOTONOEメソッドを実践してほしいですね。毎日が充実すると思いますよ」と話した。同書は現在、紀伊國屋書店NY本店、アマゾンで購入可能だ。日本に先行する形でNY出版となった同書の英語版に続き、日本国内で日本語版も出版される予定。 (三)