ニューヨーク州のクオモ知事は19日、映画館、美術館や大型スポーツ施設などの人数制限をさらに緩和すると発表した。26日より映画館は最大収容人数の33%に、美術館、水族館、動物園および植物園は50%に緩和する。屋内スポーツ施設は5月19日から現在の10%から25%に緩和する。
ニューヨーク州は新型コロナウイルスの感染者減少に合わせ、各種施設における人数制限の緩和を続けている。18日時点での直近7日間の平均陽性率は2・85%で昨年11月13日以来の最低値となった。18日は3783人の新規感染者が報告され、836人が集中治療室に入ったが、これは昨年12月4日以来の最低数だった。なおこの日の死者は44人だった。現在、州民のおよそ28%が完全なワクチン接種を終えている。
ニューヨーク市のデブラシオ市長も同日19日、16日時点での7日間の平均陽性率は4・91%で、昨年11月29日以来初めて5%を下回ったと述べた。新規感染者で見ても15日が1040人、7日間平均が1744人と昨年11月末の水準となった。市内でこれまでワクチン接種された数は570万回を超えた。陽性率減少は接種が順調に進んでいるからとみられ、市長は「とてもよい傾向だ」と語った。
渡航者規制緩和
検査・自主隔離不要に
NY州ワクチン接種拡大で
ニューヨーク日本総領事館は14日、ニューヨーク州における渡航者規制の改訂内容を在留邦人に告知した。内容は次の通り。
ニューヨーク州では、米国内からニューヨーク州へ移動する人に加えて、次のとおり、4月10日以降、海外からニューヨーク州に渡航する人に対しても(州に入った後の)検査・自主隔離が義務ではなくなった。
ただし、ニューヨーク州ではCDCの勧告に従って、完全にワクチン接種を済ませた人に該当しない人や過去3か月の間に新型コロナウイルスに感染し回復していない人については、引き続き検査や自主隔離を推奨している。また、症状のある人については、検査の要否を判断するため保健当局・医療機関に連絡をとることを求めている。
「完全にワクチン接種を済ませた人」とは、米国FDAが承認または緊急時の使用を許可したワクチンの接種(ジョンソン&ジョンソンのワクチンの場合は初回、ファイザー及びモデルナのワクチンの場合は2回目から2週間以上経過していることを指す)。
新たなニューヨーク州の移動勧告の詳細原文はこちらを参照。
https://coronavirus.health.ny.gov/covid-19-travel-advisory
1 米国内からニューヨーク州へ移動する場合
(1)24時間以内でニューヨーク州を離れる場合や、隣接州からニューヨーク州を訪れる場合を除き、ニューヨーク州に入るすべての旅行者に対してトラベル・ヘルス・フォームの提出を求めている。
隣接州はニュージャージー州、ペンシルベニア州、コネチカット州、マサチューセッツ州、バーモント州を指す。トラベル・ヘルス・フォームはこちらを参照。https://forms.ny.gov/s3/Welcome-to-New-York-State-Traveler-Health-Form
(2)症状のない国内からの旅行者については、自主隔離や検査は義務づけられていない。
(3)過去3か月間に新型コロナウイルスに感染し回復していないワクチン未接種の旅行者に対しては次のことを「推奨」する。▽ニューヨーク到着3〜5日後に検査を受ける。▽自主隔離(到着3〜5日後に検査を受けた場合7日間、検査を受けない場合は10日間)▽重傷化リスクの可能性が高い人との接触を14日間は避ける。
2 海外からニューヨーク州へ移動する場合
(1)CDC及びニューヨーク州は旅行者が完全にワクチンを接種するまでは海外旅行を延期すること推奨。
(2)海外からの旅行者はCDCの要求事項に従う必要があり、米国行きの航空機に搭乗するために検査結果が陰性であること、または、新型コロナウイルスから回復したことを証明する必要がある。CDCの要求事項はこちらを参照。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/travelers/testing-international-air-travelers.html
(3)海外旅行者はトラベル・ヘルス・フォームの提出が求められている。トラベル・ヘルス・フォームはこちらを参照。
https://forms.ny.gov/s3/Welcome-to-New-York-State-Traveler-Health-Form
(4)CDCは症状のない海外からの渡航者に対して自主隔離、出勤の見合わせ及び検査を義務づけていないが、ニューヨーク州では次を例外としている。
▽完全にワクチン接種を済ませた人で過去3か月の間に新型コロナウイルスから回復していない人=ニューヨーク到着後3〜5日以内に検査を受けること。
▽ワクチン接種を済ませていないすべての旅行者で過去3か月の間に新型コロナウイルスから回復していない人=ニューヨーク到着後3〜5日以内に検査を受けること。
▽義務ではない自主隔離(到着3〜5日後に検査を受けた場合7日間、検査を受けない場合は10日間)
▽重傷化リスクの可能性が高い人との接触を14日間は避ける。
また、ニューヨーク州では、検疫・自主隔離の有無にかかわらずすべての旅行者に対して次のことを求めている。
▽ニューヨークに到着した日から14日間体調を観察する。
▽14日間、手指消毒やマスクの使用等の予防措置をとる。
▽何らかの症状を確認した場合には、速やかに自主隔離の措置をとり、保健当局・医療機関に報告を行い検査の要否について相談する。
(写真)6番街48丁目角の無料PCR検査特設テント