給与保護プログラム終了

米国中小企業庁(SBA)は16日、新型コロナウイルス対策として提供していた融資プログラムである給与保護プログラムPPP(paycheck protection program)について、財源枯渇を理由に新規受付の停止を表明した。米連邦議会では共和党と民主党の間で、第4弾の新型コロナウイルス対策法案として同プログラムへの追加財源の投入が議論されているが現在、折り合いがついていない。
PPP支援措置は、第3弾の新型コロナウイルス対策法として3月27日に成立した「コロナウイルス支援・救済・経済安全保障法」の中で約3,770億ドルが充てられていた。しかし、対象となる中小企業からの申し込みが殺到し予算の上限に達したため、SBAはウェブページで、現時点では新規申し込みを受け付けられないと表明した。トランプ政権と議会共和党がPPPに特化して2,510億ドルを補填(ほてん)する内容の法案を提示する一方、議会民主党はその財源の一部を地方の金融機関を通じて小規模事業者にも回るよう制度を改変するとともに、被害の大きい州・自治体政府、病院に新規の資金を注入する提案をしており、議論は並行線をたどっている。