週刊やさしいにほんご生活「お弁当」、猫に小判


 この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。


「お弁当」

 アメリカにもLunch Boxの文化がありますが、日本の「お弁当」は少し違います。

 日本のお弁当は、ご飯やおかずを栄養バランスや色どりを考えてお弁当箱に詰めるのが特徴です。最近は「O-bento」として海外でも知られるようになりました。

 特に「幕の内弁当」は有名で、ご飯のほかに唐揚げや野菜、お漬け物などが仕切りのあるお弁当箱に詰められています。

 お弁当を食べるときは、ご飯を左前に置き、ふたは内側を上にして、箱の向こう側に置きます。

 また、ご飯を一口食べてから、おかずを食べるのが日本流のマナーです。

(長久保美奈、マナー講師)

わくわくことわざ(7)
文とイラスト 平田恵子

猫に小判


 いくら値打ちがあるものでも、その価値がわからない人には無駄であるというたとえ。小判とは、日本の江戸時代(17〜19世紀)に使われた金貨の一種です。猫に金貨を与えても、お金の使い方を知らないため、猫には役に立たない状況を物語っています。「そんなよいものをあげても、意味がない」というシーンで使います。人から何かを差し出されて自分には価値がわからないとき「私には、猫に小判です」など穏やかに断るときなどにも使えます。

《言葉の意味(ことばのいみ)》

・おかず(おかず) side dish

・お弁当箱(おべんとうばこ) bento box

・お漬け物(おつけもの) pickled vegetables

・蓋(ふた) lid

・金貨(きんか)  gold coin  

・「猫に小判」(ねこにこばん)と同じ意味の英語のことわざ like casting pearls before swine tusk