皆さんこんにちは。日が長くなってきましたね。春はすぐそこ、そしてサマータイムも始まりましたが、気温については三寒四温と言っていいのか、まだまだ安定しておりませんよね。4月に雪が降ることもよくありますから。
ということで、過去にもこの時期のオススメとして御話をしたことがありましたが、今年流の「春先の重ね着」術について触れてみたいと思います。
一番上に着るのはまだしばらくトップコート、もしくはダウンジャケット等になるかと思いますが、ダウンは軽く暖かくて良いのですが、動物保護の観点からダウンの代わりに化学繊維が入ったジャケットがお値段もよりお求めやすくていいですよね。表地には撥水加工がされた合成繊維が汚れも付きにくくてよろしいかと。品質、機能表示をチェックする習慣をつけましょう。
そしてこの様なコート、ジャケットは上着のジャケットの上に着るから、という理由だけではなく、防寒そして健康上の理由からお尻が充分隠れる長さであることが大切です。お尻を冷やすと疲れやすく、体力を消耗するのです。ここしばらくピッタリとフィットしたTシャツやシャツの裾を出して着るのが人気でしたが、今回は少し違った御話をいたしたく(笑)。
これも以前から申し上げてはおりますが、男性はオンオフいずれにおいても上着〜ジャケットを羽織られることをオススメしております。左右の内ポケットに御財布、携帯を収める習慣をつけておきましょう。
まず、ジャケットには紺でももちろんいいですが、春先にはロイヤル・ブルーなどと言われております少し明るめのブルーやグリーン、もしくはタンなどと呼ばれるやや茶がかったベージュが良いでしょう。ボタンはHorn、牛などの角を削ったボタンがオススメです。
で、今シーズン、チェック柄のシャツが人気なのです。春先なのでヴィヴィッドな色合いも出てはおりますが、グリーンやイエロー、ライトブルーなど爽やかな色遣いのチェック柄のシャツがよろしいかと。そうなんです、ジャケットの色合いをシャツのチェック柄で拾うんです。コツの一つはシャツの柄の色をジャケットより明るめにされること。そして仕上げには「ハイネック」と呼ばれております、タートルネックのようにはネックの部分を折り返さない、でも首にフィットするシャツがオススメです。ハイネックのシャツは首が隠れることでシワも目立たなくなりますし、保温上も大切な部分ですし、そしてこのスタイルにおける重要なポイントとなるのです。素材は薄手のウールですと少し値は張りますが体温調節には良いです。綿のジャージー素材も家で洗濯出来て便利ですよ。
想像してみてください。ロイヤル・ブルーのジャケットに茶系の角ホーン・ボタン、シャツは少し厚手のコットン地にブルー/イエロー/紺のプリントのチェック柄。そして仕上げにハイネックのシャツですが、チェック柄の3色、どの色を合わせるかで印象が変わります。とても愉しいですよ。気温が上がればチェック柄のシャツを脱ぐか、ハイネックを脱ぐかはユア チョイス。
靴は茶色のスポーティなシューズであればこれまたナンデモOK。
それではまた次回。
けん・あおき/日系アパレルメーカーの米国代表を経て、トム・ジェームス.カンパニーでカスタムテーラーのかたわら、紳士服に関するコラムを執筆。1959年生まれ。