リバーベールが1位
全米の警報機や保安システムなどの業者らで構成される協会「ナショナル・カウンシル・フォー・ホーム・セーフティー・アンド・セキュリティー」は、このほど、全米各州で安全な町ランキングを作成、同団体が運営するウェブサイト、alarms.orgで一般公開した。
ニュージャージー州版は、人口1万人以上で、FBIへの犯罪リポートを提出している240の自治体が対象。暴行・傷害・殺人など人が危害を加えられる「バイオレントクライム」と窃盗・放火など金銭や物品の損失がおきる「プロパティークライム」の年間の発生件数を足して、人口1000人あたりの割合で算出している。同州全体での成績は、暴力事件1000人中1・56件で全米平均の同3・47件の約半分。窃盗事件は同13・79件で全米平均の40・43件の約3分の1。窃盗事件では全米で3番目に安全な州という結果が出た。
栄えある「安全な自治体」1位に輝いたのは、かつて日本人経営で人気のゴルフ場があったバーゲン郡北部の町、リバーベール(バイオレント犯罪1件、プロパティー犯罪15件)。
今回発表されたランキングで最も意外だったのは、日本人にも大変馴染みの深いバーゲン郡のパラマスが221位だったこと。かつて、殺人事件発生数で「全米ワースト」の不名誉な称号を受けたこともあるカムデンにも1つ順位で負けているのだ。ただ、事件の内訳を見ると、バイオレント犯罪14件、プロパティー犯罪1154件とあり、暴力事件の発生数は非常に少なくランキング上位の自治体と比べても遜色ないのに、窃盗などのプロパティー事件の発生数が突出している。
2つの交差するハイウェイを中心に全米ランキングでも上位に入る巨大ショッピングモールが3つもあり、その周辺のハイウェイ沿いに数多くの大規模店舗や飲食店が林立しているパラマスなので、事件のほとんどはそれらの商業施設で発生していると考えられる。同市の住宅エリアは静かで安全な町の印象が強く、実際に暴力事件は圧倒的に少ないので、パラマスの順位がここまで低く「危険都市」というレッテルを貼られてしまうのにはとても違和感があるランキングとなった。
自分が暮らしている町や勤務地のある町の順位や事件発生件数を知りたい人は、次のサイトに全240自治体の数値が掲載されているのでチェックが可能。
www.alarms.org/safest-cities-in-new-jersey/