先週、ニューヨークで 作家のジェーン・コステロ さんと ジャーナリストのタムセン・ファダル さんにお会いしました。彼女たちとともに、同じ志を持つ女性たちとドキュメンタリーを鑑賞し、その後のディスカッションでは、ミッドライフを迎える女性の生き方や更年期についてオープンに語り合いました。これまでタブー視されがちだったテーマが、今やニューヨークをはじめとするグローバルな都市で新たなフェーズを迎えています。
■ジェーン・コステロが描くフィクションの変化
ジェーン・コステロさんは、最新作 『It’s Getting Hot in Here』 で、更年期を迎える女性のリアルな日常をユーモアたっぷりに描いたベストセラー作家。ニューヨークの本屋では平積みされ、会話のなかでも頻繁に話題に上るほど注目されています。フィクションの世界でも、更年期が「語られるべきストーリー」になったこと自体、時代の変化を象徴していると感じました。
■タムセン・ファダルが伝えるミッドライフの力
一方、タムセン・ファダルさんはエミー賞受賞のジャーナリストであり、ミッドライフの女性たちの声を可視化するメディアパーソナリティ。マンハッタンを拠点に、自身の経験をオープンに語りながら、ライフスタイル、ホルモンバランス、セルフケアの新しいあり方を発信しています。彼女のポッドキャストや書籍は、NYのキャリア女性たちの間でも話題。年齢を重ねることを「恐れる」のではなく、「パワーに変える」ためのヒントが詰まっています。
■ニューヨークで加速するフェムテック革命
ニューヨークでは、フェムテック( 「Female」と「Technology」を組み合わ造語で、テクノロジーの力で女性の健康問題を解決する)業界の進化も目覚ましい。ホルモンバランスを整えるスマートデバイスや、更年期ウェルネスに特化したスパやカウンセリングサービスが次々と誕生。もはや「更年期」というワードが隠されることはなく、それが一つのライフステージとして受け入れられ、オープンに語られる時代になっています。さらに、The M Factor のようなドキュメンタリーでは、男性を巻き込み、妊娠時と同じように周囲が女性の変化を理解し支える重要性を伝えています。
■更年期=新しい自分をクリエイトするタイミング
「更年期=終わり」ではなく、「更年期=新しい自分をクリエイトするタイミング」。そんな視点が、今ニューヨークで生まれ、世界へと広がっています。
このムーブメントの最前線に立ち、女性が自分の変化を前向きに受け入れ、より自由に、自分らしく生きられる未来を創ることーそれこそが、私の情熱です。
(写真)ジェーン・コステロさんと筆者