やさしいにほんご  手紙の書き方  鬼に金棒

 この連載は、日本語を勉強している人を読者対象としたコーナーです。日本文化やマナー、タイムリーな日本に関する話題などを簡単な日本語で毎月第3週号に掲載します。アメリカ人の友人などにご案内ください。また、漢字をまだ習っていないお子様にとっても社会を知り、漢字に接するよい機会になります。

手紙の書き方

 メールでのコミュニケーションが多くなった今でも、日本では手書きで手紙を送る文化が残っています。改まった手紙は、便箋に縦書きで書くことが多いです。

手紙の最初は「拝啓」などの頭語から始まり、季節の挨拶、主文、結びの挨拶と結語、後付けの構成になっています。頭語と終わりの結語には組み合わせがあり、よく使われるのは「拝啓」と一対になる言葉「敬具」または「かしこ」(主に差出人が女性の場合)を使います。英語のSincerely にあたる言葉です。(長久保美奈、マナー講師)

わくわくことわざ6
鬼に金棒

 もともと強い者が、何かを得てさらにパワーアップするたとえ。鬼は頭に角、口に鋭い牙をもつ想像上の怪物で、虎の皮のパンツ(昔の方角名で丑寅=北東=鬼門の方角から来るに由来)をはいています。金棒は、突起がある鉄棒武器です。鬼は何も持ってもなくても強いのに、金棒を手にすれば、無敵の存在になるということ。「あの有名マラソン選手、オフの高地トレーニングで心肺機能が倍増したそうだ。まさに鬼に金棒だね!」などと使います。(文とイラスト 平田恵子)