クイックUSAアメリカの人事部(35)

新世代のコミュニケーションCPaaSとは(1) 

 普段の生活のなかで私たちはいくつものメッセージを企業から受信しています。  

 レストランの予約確認、ウェビナー案内、空港でのフライト情報通知、サービス登録時の二段階認証など多岐にわたるメッセージが日々届きます。  

 これらはA2P(Application to Person)と呼ばれる、企業がエンドユーザーへ様々な情報を伝えるサービスとして生活に浸透しており、その中でも近年はメールと比べて到達率と開封率が高く、情報認知効果の高い、SMS(ショートメッセージサービス)を活用したコミュニケーションが一般的になってきております。  

 とりわけ、日本に比べてアメリカではSMSが広く受け入れられており、例えば大手小売店からのセール告知だけでなく、最近では州からのCOVID-19関連の情報更新など、企業だけでなく政府機関などにも幅広く利用されています。    

 昨今ではエンドユーザーが使うコミュニケーション手段はメール、SMS、チャットアプリなど多様化していることもあり、エンドユーザーは自分の希望する手段で各種情報を受信したいという需要が急増しております。  

 この様な多種多様なコミュニケーション手段(SMS、メール、チャットアプリ、音声、チャットボットなど)を活用して企業のコミュニケーションを最適化し、顧客体験向上を促進するサービスを一般的にCPaaS (Communications Platform as a Service)と呼びます。  

 このCPaaSサービスの世界市場規模は2019年時点で42億ドルと言われており、年間平均成長率は33%と大きく成長している分野です。2023年には市場規模が172億ドルまで達するという統計データもあり、今注目すべきサービスの一つであると言えます。(つづく)

(堀 晋太郎 KDDI America, Inc. )

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