血より濃い正義と友情 Star Wars: The Rise of Skywalker

敵地に向かうレイ(リドリー、右)とチューバッカ(ヨーナス・スオタモ、左)たち PHOTO : Lucasfilm

「遠い昔、遥か彼方の銀河系で…」のオープニング・クロールが画面に表れ、ジョン・ウィリアムスのメインテーマ曲が始まる心躍る瞬間。1977年に1作目がスタートした壮大なスペースオペラ「スターウォーズ」シリーズもいよいよ最終章の9作目となった。時系列順エピソードで言えば4・5・6の旧3部作から始まり、時代を遡った新3部作(プリクエル・トリロジー)、そして続3部作(シークエル・トリロジー)へと40年以上にわたりファンを魅了し続けた大作。その集大成とも言える完結編だけに物語の展開はもとより、どんなエンディングを迎えるのか熱狂的ファンでなくても気になるところ。
 ルーク・スカイウォーカーを師にジェダイの修業をしたレイを主人公に独裁国家・銀河帝国の流れをくむ軍事組織ファースト・オーダーとレイア率いるレジスタンスとの戦いの行方、それと並行して、ハン・ソロとレイアの息子でダークサイドに落ちたカイロ・レンと命を懸けて銀河系を守ろうとするレイとの対決がいよいよ決着を迎える。
 監督は「Star Wars: The Force Awakens」(エピソード7)で監督・脚本・製作を担当したJ・J・エイブラムス。レイ(デイジー・リドリー)、カイロ・レン(アダム・ドライバー)フィン(ジョン・ボイエガ)、ポー・ダメロン(オスカー・アイザック)らメインキャストは続投。レイアに扮するキャリー・フィッシャーは2016年12月に死去したため、過去のフィルム映像を使ったカメオ出演程度を予想していたがまるでこのエピソードのために撮影したような場面が数多くあり、うれしいボーナスだ。 
 惑星ジャクーでスカベンジャーとして生計を立てていたレイになぜフォースが備わっていたのか、彼女の出生の秘密がそれを語る。エンディングはいかにも銀河系の未来を象徴するようなさわかやで希望に満ちた結びでラストにふさわしい感動と涙の作品となった。2間22分。PG-13。
 さて、完結編をもっていわゆる「スカイウォーカー・サーガ」の本編は終了するがこれでスターウォーズが終わったわけではない。2012年にルーカス・フィルムを傘下に置いたウォルト・ディズニー・スタジオはすでにスターウォーズのスピンオフ作品「ローグ・ワン」(16年)、「ソロ」(18年)を公開しており、同様のライン、あるいはスーターウォーズ新作が出てくるのは間違いない。 (明)

https://www.starwars.com/films/star-wars-episode-ix-the-rise-of-skywalker


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