ギャラリーマックスレセプションに150人
作為と無作為の交錯美に羨望
画家、中北紘子の初のニューヨーク個展「ブルーミング/副題・外からみた内なる世界」展が11月27日開幕した。会場となったソーホーのギャラリー・マックス・ニューヨーク(ブロードウエー552番地4階/401号・ドアブサー9番。電話212・925・7017)で初日にオープニングレセプションが開催され、アーティストなど日米招待客150人余りが来場し、賑わった。
世の中には、人が計算して作り出した作為的な形と、自然が作り出した無作為な形がある。それは人間社会にも通じること。本来人間は無作為な本能のままに生きたい生き物であるはず。それが、理性をもつことによって作為的に考えていかないと上手く世の中を歩めない生き物になってしまった。そんな思いを込めた同展では、中北が求める人の心の中に共存する感情の持つ力強さとバランスを表現した花やシャンデリアをモチーフにした作品が20点余り展示された。
中北は「ホワイトキューブと称される白壁ギャラリーでしか作品を展示したことがなかったが、今回ニューヨークでレンガの壁に作品を初めて掛けた。同じ作品でも見え方が違うし、そういう既成概念を超えた表現ができるニューヨークに新鮮さを感じた。また大勢の皆さんに来ていだき、本当に刺激になった」と話した。 中北は2006年東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻油彩修士課程修了。現在、日本とカリフォルニアで活動中だ。
展示は12月1日まで。 (三浦良一記者、写真も)