The Karate Kid a new musical
来春セントルイス公演
宮本亞門が演出する新作ミュージカル「カラテ・キッド」が、2023年春のブロードウエー公演に向けたトライアウトとして、来年春にミズーリ州セントルイスで公開される。
同作は1984年コロンビア・ピクチャーズ製作の米国映画『ザ・カラテ・キッド』を執筆したロバート・マーク・ケーメンが脚本を担当した。2004年に「太平洋序曲」で東洋人初のブロードウエー・演出家デビューを果たした宮本は米国上演4作目となる今回の作品についてこう語る。
「映画原作のミュージカルだが、ブロードウエーは映画と同じなら来るなという姿勢で、劇場でやる意味を強く問われる。自分は人生で何を大切な軸として生きていくのかと言う内面性、精神性を描いたこの作品は、今回プレゼンテーションをして今までのブロードウエーにあるようでなかった作品だと大きな評価を得られた。手応えがありすぎて逆に怖いくらいだ。コロナ禍がありブラック・ライブズ・マター(BLM)があり、アジアンヘイト・クライムがあり、余計なものを省きながら共存して生きていくというアジアの精神、日本人の心が描かれた作品を、人々がまるで待ち望んでいたかのようだ。ベストタイミングだがこれで安心することなく、23年からのオン・ブロードウエー公演を目指してロングランできる作品に作りあげていこうと思う」と話す。
実は同公演の発案者は宮本の右腕として活躍するアソシエート・プロデューサーの松堂今日太氏。空手もする沖縄出身の松堂氏が10年前から構想を宮本に伝え、4年がかりで実現した大作だ。株式会社木下グループ(本社・東京都、代表取締役社長兼グループCEO・木下直哉)とゴージャス・エンターテイメント(本社・ニューヨーク、社長・吉井久美子)が共同製作する。