女性パワー炸裂!
60代のシニアが中心となって編成されたシニアミュージカル劇団「発起塾」(大阪)が、8月24日、英語ミュージカル「花のクッキー売り娘」をニューヨークのバルーク大学内ローズ・ナイジェルバーグ劇場で上演した。
昔は女性の憧れだったクッキー売り娘。しかし、時代とともに需要は減り、売り娘たちも還暦を過ぎた。残った2館の劇場では販売員の若年化の傾向が。花のクッキー売り娘は生き残りをかけて挑戦を始める。
発起塾は、塾長で作家・演出家の秋山シュン太郎が長年プロデュースしている大阪の「一心寺日曜学校」(法話にエンターティメントを取り入れた寺子屋)でシニア世代と出会ったのがきっかけとなり、1999年に創設。2000年にはNPO法人化し、芝居、音楽、ダンスなどの要素を含むミュージカルの創作・上演を通じて、シニアの生涯学習、健康促進、生きがいづくり、地域交流を推進している。入塾条件は50歳以上100歳未満の演劇未経験者。現在は、大阪、京都、神戸、名古屋にクラスがあり、総塾生数は約250人で最高齢は85歳となっている。今回は19人が来米して熱演した。全編を英語のセリフ1本で通した作品は、若い女性社員の台頭に知恵を絞ってベテラン女子社員たちのパワーを舞台で炸裂させた。会場からも「元気をもらいました」というコメントも聞かれた。代表の秋山さんは「パンデミック前にNY公演を予定していたがコロナ禍で延期、出演者たちはこの舞台のために英語のセリフを覚えて特訓するなどやりがいを感じて参加している人が多いようです」と話す。 (三)