ジャパンカッツ

ジャパン・ソサエティー

オンラインで開催
30長編と12の短編作上映

 ジャパン・ソサエティー(JS)は17日(金)から30日(木)まで、毎夏恒例の日本映画祭・第14回 「ジャパン・カッツ」をオンラインにて開催する。同映画祭の配信プラットフォームと技術サービスはFestival ScopeとShift72が協力。30の長編と12の短編作品の多彩なラインアップをビデオ・オン・デマンド・モデルのレンタル方式で提供する。ドキュメンタリー・フォーカスや実験映像を特集したエクスペリメンタル・スポットライトなどの特集部門を復活し、次世代の若手インディペンデント映画作家を対象としたネクストジェネレーション・コンペティション部門と同部門から選出する故・大林宣彦監督の偉業を称えて名を冠した「大林賞」を新たに設けた。

 17日(金)はオープニング作品となる『スペシャルアクターズ』の上田慎一郎監督を迎えて、ネットライブ配信によるオンラインでの質疑応答も行われる。北米初公開のオンラインプレミア上映を果たす同作品は、カルト教団に潜入する変人俳優一座を描いた群像劇コメディー作品。センターピースには、東日本大震災時における福島第一原子力発電所事故を描いた『Fukushima 50』を上映。主演の佐藤浩市と渡辺謙には、同映画祭が9年前に設けた日本映画界に貢献している監督や俳優の功績を称える「カット・アバブ」賞が贈られる。

 そのほか、『男はつらいよ』シリーズ50作目で主演の渥美清の遺作となった山田洋次監督の『男はつらいよ お帰り寅さん』、ドキュメンタリー作品は原一男監督の日本の政党「れいわ新選組」を取り上げた『れいわ一揆』、ぴあフィルムフェスティバルで第1回大島渚賞を受賞した小田香監督の『セノーテ』、豊田利晃監督が自身の拳銃不法所持逮捕に対する返答として制作された新作『狼煙が呼ぶ』などを上映する。各作品のチケット販売数は1200枚。

 チケットは長編作品が一般7ドル、JS会員5ドル25セント、短編作品が一般1ドル50セント〜3ドル。すべての作品を視聴できるオールアクセスパスが99ドル。チケット購入・視聴方法・作品紹介などの詳細はウェブサイトwww.japansociety.org/japancuts を参照する。

(写真)Fukushima 50 © 2020 “FUKUSHIMA”