METオペラを日本クラブ支援

超高層展望ホールで演奏会
オンラインで7月9日に放映

 昨年3月から公演を中止し、今もなお劇場がクローズされているメトロポリタンオペラ・オーケストラに演奏の機会を提供し、経済的サポートを行う企画、日本クラブ・サマーフェスティバルが6月25日夕、ハドソンヤードの高層ビル「30ハドソンヤード」の101階にあるイベントホールで開催された。

 メトロポリタン・オペラは今年9月から劇場再開する予定だが、音楽家は一時解雇により1年以上も収入がないまま、不確かな将来へ不安を抱え、非常に困難な時期を過ごしてきた。

 そこで今年の日本クラブのサマーフェスティバルはファンドレイジング・コンサートとして企画され、当日は、日本クラブの上野佐有会長からメトロポリタン・オペラのジョン・ブリューワ代表に3万3000ドルの小切手が渡された。当日は、石兼公博国連大使夫妻、ニューヨーク総領事の山野内大使夫妻ら日本クラブ、ニューヨーク日本商工会議所加盟企業幹部の招待客65人がVIPコンサートを楽しんだ。

山野内大使(左)と共に楽団に小切手を渡す上野会長(中央)

 同オーケストラで唯一の日本人正規メンバーであるハーブ奏者の安楽真理子さんは「久しぶりにオーケストラの仲間たちと、お客様の前でマスクなしで演奏ができ本当に感動した。私たち音楽家は、音楽がオキシジョン(酸素)みたいなものなので、リハーサルを2、3日前から始めた頃から歌手も一緒に皆とても嬉しくてしょうがなかった。日本クラブとサポートしてくださった皆様に心から感謝しています」と話した。

 なお当日の様子は、日本クラブが7月9日(金)午後7時からバーチャル支援イベント、サマーフェスティバル & ESGアクティビティ2021「メトロポリタン・オペラ・オーケストラの音楽家を応援しよう!」として有料放映される。VIPコンサート映像とともに、ハーブ奏者の安楽真理子さんが解説する。日本クラブシェフの特製弁当付きで料金は会員120ドル、一般160ドル。詳細はhttps://www.nipponclub.org