ブルックリンのレコード店ロックフェラープラザに Rough Trade

 ニューヨークにおける「音楽の聖地」の一つであるレコードショップ、ラフ・トレードNYC(Rough Trade NYC)が1日、マンハッタンのミッドタウンへ移転、再開店した。同店は2013年11月、ブルックリンのウィリアムズバーグにオープンしたが、市内のほかの場所へ移転する前提で、同店舗の営業を21年3月21日に終了していた。 

 新店舗の場所は、ミッドタウン6番街の48丁目と49丁目の間にある30ロックフェラープラザの一画で、地下鉄駅とテレビ番組『The Tonight Show Starring Jimmy Fallon』の収録スタジオに隣接する路面店。規模はブルックリン店の4分の1以下だが、それでもレコード1万枚は在庫できるほどの広さはあるようだ。品揃えは、オリジナルのビンテージLPは少なく、オリジナルから再生した人気LPをメインに値段も1枚18ドル〜25ドルとビレッジの中古レコード店と比べるとかなり高めだ。再生版が主体のため、掘り出し物はないが、かつての人気LPを再びレコードで聴ける楽しみはある。

 ラフ・トレードの共同オーナーであるスティーブン・ゴッドフロイは「新型コロナウイルスの影響を受け、ラフ・トレードを移転するという決定をした。マンハッタンには偉大なレコード店の輝かしい歴史があるが長年レコード店がなかったニューヨークの中心部に進出することができて嬉しい」とコメントを出している。

 今後はロックフェラーセンターのプログラムに組み込まれ、周辺の広場やアイススケートリンク、豪華なレインボールームなどを活用したコミュニティーイベントを展開していくという。