柳家東三楼が独演会

カーネギーホールに笑い

 落語家の柳家東三楼(47)が芸歴25周年、真打ち昇進、柳家東三楼襲名10周年、米国移住5周年を記念して22日、カーネギーホールのワイルリサイタルホールで独演会を開催した。日本の落語家がカーネギーホールで独演会を開くのははじめて。

 東三楼はこれまで「日本の落語を世界のRAKUGO」にとの使命でアメリカ、カナダと多くの英語公演をしてきた。今回は「時そば」を日本語と英語、「死神」を舞台をニューヨークに移して英語で、名作「芝浜」は日本語で行った。日本語が分からない来場者もパンフレットの英語解説を見て内容を理解し、通訳、字幕なしで熱心に聞いて声をあげて笑った。公演後、東三楼は「カーネギーホールで落語会をする、と半分洒落で言っていたことが実現した。半分以上が英語で、しかも自分で翻案した作品だった。落語ファンには暮の代名詞、落語界の第九といわれる『芝浜』では、私の人生とも重なり、サゲを言った後、思わず涙がこぼれてしまった。多くのお客様の温かく、強い拍手をいただいた。これからも落語と私の応援をよろしくお願いします」と話していた。

(写真)「時そば」を話す東三楼(22日ワイルリサイタルホールで、写真・本紙・三浦良一)