多様化する日本語学習者への対応–先駆的存在

プリンストン日本語学校

　文部科学省認可の日本語、補習授業校でありＮＪ州承認非営利団体でもあるプリンストン日本語学校
(生徒数３０５人、三井知之校長)は、ニュージャージー州中心部の緑豊かな自然に恵まれた環境にある。同校には、長年にわたる海外子女教育およびバイリンガル教育の実績に基づいて考案された独自のカリキュラムのコースがあり、継承語教育の先駆的な存在として知られている。

　同校の提供するコースには、

・文部科学省の学習指導要領にそった教科学習や日本語力の維持向上をめざす児童・生徒のための補習校部コース(４月開講)

・継承語としての日本語と日本文化を習得したい長期滞在・永住家庭の児童・生徒のためのプリンストンコース(４月開講)

・日本語を外国語として学びたい児童・生徒や成人のための、ＪＡＳＬコース (９月開講)、アダルトコース（10月開講)などがある。

　多様で充実したプログラムには、ＮＪ州全域はもとより近隣他州からも幼児、児童・生徒、成人が集まっている。また、3歳から5歳までの子供を日本語で保育する幼稚部、さらに、高等部も併設されている。

　２０２０年度は新型コロナウイルス感染症対策のため、一部オンラインの「学習サポート＋」により、授業日一日の学びを保証する形で授業を行ってきた。コロナ禍が収束し次第、通常の対面による授業の再開を目指している。

　経験豊富で熱心な教職員は、毎月定期研修を行い、近隣の補習授業校や日本人学校への視察研修および情報交換にも積極的に取り組んでいる。外部の専門家による教育講演会や書道師範による書初め、節分、七夕祭、運動会、学芸会・学習発表会、コミュニティーデイなど「日本語学校」ならではの行事を通じて、日本文化・伝統に触れる機会を設けたり、中高生による表現学習発表会やＪＡＳＬプロジェクト発表会・スピーチコンテストを実施して表現力の育成を図ったりして、個々の目的や目標に沿った最適な学習環境を提供している。