【編集後記】
みなさん、こんにちは。11月も中旬を過ぎ、来週は感謝祭を迎えます、という、だいたいこの時期のマンハッタンは、例年ですと道路にきらびやかなイルミネーションが飾られて、ホリデーシーズンの到来を感じさせるのですが、今年は五番街やブロードウエーも街路樹の電飾が部分的に光っているくらいで、店頭の歳末商戦を感じさせる活気はありません。それどころか、まだまだ板張りの大型店ばかりが目について、すっかり商戦気分はなりを潜めています。メイシーズ百貨店名物のサンタクロースも今年は160年の歴史の中で初欠席だそうです。新型コロナウイルスはまたぶり返して来ていて、本日19日からニューヨーク市内1700校の公立学校が全校休校となり110万児童生徒が2週間自宅待機となりました。そして大統領選挙が終わって2週間経つ今も、開票に不正があったする確たる証拠が提示できないまま現職大統領が負けを認めず、大統領選挙のシステム自体が違憲だという大型訴訟を準備して米国の大統領選挙の根幹を揺るがしかねない状況です。そんな中で、レストランは到来する冬将軍に備え、屋外飲食の冬支度を始めています。また日本食レストラン協会の働きかけも奏功し、カウンターでのすしの接客営業が認められるなど明るいニュースもありますが、コロナと大統領選挙の2つのテーマが頭から離れない毎日です。パンデミックに入ってから失業保険給付を受けていた大勢の国民への支給期限もそろそろ切れ始め、新たな景気刺激策とワクチンの迅速な投与開始の段取りが必要ですが、ビザの問題も含め、国家レベルで「大事なこと」が全てストップしています。この空白をなんとかしてほしいものです。これ以上の社会的禍はもういらないという気分。せめて、こんなときは怪我をしたり、事故に巻き込まれたり、物をなくしたり、電車にカバンを忘れたりといったありえないバカなことが起こらないように身辺注意するのみです。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)