【編集後記】
みなさん、こんにちは。8日に発生したハワイ・マウイ島の山火事で106人の死亡が15日までに確認されました。ほぼ鎮火され焼け跡の捜索に移っていますが、安否の確認が取れていない人が1300人ほどおり死者は今後も増える見込み。犠牲になられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに行方不明者の捜索が一刻も進むことを祈っております。2018年にカリフォルニア州で発生したキャンプファイアーによる火災の死者85人を超え、米国の火災としては過去100年で最悪の事態となりました。在ホノルル日本総領事館によると、14日時点で日本人が犠牲になったとの情報はありませんが、明治時代に日本から移民してきた人たちが建てたラハイナ浄土院も被害を受け本堂が焼け落ち、移民100年を祈念して1968年に建てられた美しい三重の塔(納骨堂)も焼失してしまいました。このハワイの火災被害を受けてニューヨークの日本人・日系社会も動き始めました。ニューヨークに進出する日系企業286社で構成するNY日本商工会議所(JCCI、和田知徳会頭/米州住友商事会社社長・CEO)、JCCファンド(上野佐有理事長/米国三井物産 株式会社社長)、日本クラブ(河手 哲雄会長/北米三菱商事会社社長)の3団体の代表が 15日協議し、会員各社に呼びかけて、まとまった金額を赤十字経由で被災地へ届けることを決めたそうです。またニューヨーク日系人会(JAA、佐藤貢司会長)も15日、スーザン・大沼元日系人会会長と協議し、募金活動を始めることを決めました。寄付先は現在調査を進めているところで、正式には来週中に発表する見通しだそうです。JAAの野田美知代事務局長は「1868年に初めてハワイに移民した方々をGANMENNMONO(元年者)と言いますが、その方たちが建てたお寺が、焼けているのを見て、悲しくなりました」と話しています。ニューヨークは、空の雲が少し高くなって秋を感じさせています。それでは皆さんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)