編集後記 7月6日号

■【編集後記】
みなさん、こんにちは。今日は7月4日、米国の独立記念日で午後9時20分からイーストリバーで花火が打ち上げられます。ミッドタウンの47丁目にある 週刊NY生活の入っているビルの屋上からもどうやら花火が見えるそうなので、あとで見てみようと思います。さて、そして明日5日は、参議院選挙の在外投票 が行なわれる初日です。海外から日本の選挙のたびに投票している人って、いったいどれくらいいるのでしょうか。「在外選挙」という言葉は聞いても実際に投 票した人は少ないのではないでしょうか。
私の場合は、この制度ができる前から取材でかかわってきたので、初回からとりあえず投票しているので すが、毎回思うのは、在外投票は日本の不在者投票制度を応用して運用されていて、日本国内よりも17日も早く投票が始まり、日本の国内投票がある21日の 一週間前の14日で締め切ってしまいます。具体的には本日4日の公示日の翌日から投票が始まるわけですが、立候補者の政策のなんたるかも調べる時間もない まま投票所で「立候補者の名前、もしくは政党名」を記載して投票するというかなり乱暴と言える選挙です。有権者として投票する以上、自分の日本の国内選挙 区からどんな立候補者が出ているのかくらいは自己責任で調べろということなんでしょうが、まだ、ろくに日本の全国紙にも立候補者名が記載されていない段階 での投票ですからね、毎回難儀しますほんと。2年前、元民進党の藤田幸久議員がニュー ヨークを訪問し、海外有権者ネットワーク共同代表の竹田勝男さんと面会し、その場に同席させてもらった小生の2人と意見交換した時に、藤田議員に「マイナ ンバーを在外選挙に活用できるようにしたら便利ではないか」と提案したところ、議連の会 議で、遡上に上げていただき、担当官僚から「現在は住民票と関連づけられており、海外移住とともにマイナンバーは使えない。ただ、これが使えるようになれ ば、投票用紙取り寄せ、選挙人登録、電子投票、告知メールなどへ可能性が広がる。ただし、法改正が必要である」と返答がきました。確かに、住民票を元に発 行されるマイナンバーは、住民票を抜いてきた人である海外在住有権者とは相容れない制度上の反駁があるのですが、藤田議員のおかげで、在外投票のマイナン バー利用が現実味をおびてきています。海外在住者の声を国政に届けることのなんらかのお手伝いが、この「週刊NY生活」が少しでもできたならローカル・メ ディアの末席に座らせていただいている本紙としても本望です。なお藤田さんは、今春国民民主党から立憲民主党に移動した関係もあり、地元茨城選挙区ではな く、立憲民主党の全国比例区から立候補しています。公示日が過ぎているので新聞紙面では特定候補者を応援するような記事は書けなくなっていますが、紙面で はないこのメルマガで発行人の私的見解としてなら問題はないと思いますので言わせていただきますが、立憲民主党の藤田候補にはぜひ当選していただいて在外 選挙の環境整備に引続き尽力していただきたいと思っています。それでは、みなさんよい週末を。(「週刊NY生活」発行人兼CEO三浦良一)