【編集後記】
みなさん、こんにちは。国土交通省の観光庁が「観光立国推進基本計画」の改定で、2月9日に交通政策審議会で、今後の観光立国推進計画の素案を発表しています。それによると、インバウンド回復戦略では、(1)観光再始動事業(2)消費拡大と地方誘客促進(3)高付加価値なインバウンドの誘致を掲げています。その中で訪日外国人旅行消費額単価と宿泊数、1泊当たりの消費額単価共に向上させています。具体的には消費額は2019年の15万9000円から20万円に25%増。宿泊数は、同1・35泊から1・5泊に10%増としています。
同庁が提案するインバウンド回復戦略として文化・自然・食・スポーツなどの分野で『特別な体験、期間限定の取り組み』の創出。海外におけるイベントも活用してアピールする。アートの国際的な拠点としての地位を確立する。酒蔵ツーリズムを推進する、などをあげています。また、これまで8つの国立公園を中心に進めてきた取り組みを、全34国立公園にも展開するとしています。コロナ前の訪日外国人旅行者数の復活と滞在時間の延長を目指す、などが骨子となっています。
日本の観光地のホテルの中には、部屋を2つ繋げてスイートルームに改造、値段も一泊8万円近い部屋で販売するところもあるそうですが、ニューヨークのマンハッタンのことを考えると、同じ広さの部屋なら600ドルや700ドルは結構ざらにありそうで、法外な値段とは言えず、要は価値に見合ったサービスには海外の旅行者は納得してお金を払ってくれるということだと思います。日本で物価高が連日ニュースになっていますが、NYの物価高から見ればまだまだ安くて、米国から一時帰国する人にとっては円安の影響もあって割安感が得られる状況で帰国旅行のチャンスかもしれません。円安と観光地のサービスの拡充で、在留邦人にとっても日本国内観光のメリットが得られそうな年になりそうです。今週号の1面と2面で紹介しています。それでは皆さんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一