【編集後記】 みなさん、こんにちは。ロシア軍がウクライナに侵攻を開始して1週間経ちました。3月2日現在、国連の発表で、この1週間で83万人ものウクライナ国民がポーランドなど近隣諸国に戦争難民として流出しています。21世紀のこの現代に、超大国が力の論理で独立国を奪い取ろうとする暴挙に全世界が震撼しています。NYのタイムズスクエアでは侵攻翌日に続き2月26日、数百人の市民が戦争反対を訴え抗議デモに参加しました。そこにはウクライナ系市民だけでなく、ロシア系市民たちの顔もありました。両国の誰もが戦争を望んでいないのは明らかです。一体いつまで戦火は続くのでしょうか。もし、仮にあと数日で、圧倒的な近代的軍事力でウクライナの首都キエフをロシア軍が陥落させ、ゼレンスキー大統領の身柄を拘束して親ロシア派の傀儡(かいらい)政権を樹立したとしても、中国を除く全世界がそれを認めるとは思えません。それでもやる意味の向こうに何があるのか。すでに子供を含む大勢の死者が出ています。コロナとウクライナ。遠い海外という言葉はもはや死語、インターネットの網の目によって世界はもはや小さな運命共同体です。共通の問題を力を合わせて解決しなくてはならない時に、世界のルールを破る無法者の存在に、いま全世界が遠巻きに成り行きを見つめています。来週はここでどんなことを書くことになるのか。いまそれが分からないから、発行された時が「新聞」なのです。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)