【編集後記】
みなさん、こんにちは。米共和党の大統領候補指名争いのアイオワ州党員集会で15日、緒戦を飾ったトランプ前大統領に対する大卒など高学歴者からの支持が増えていると14日付ニューヨーク・タイムズ紙が報じています(本紙今週号1面に記事)。もともと高卒白人の労働者階級を岩盤支持層としているトランプ氏ですが、サフォーク大学とUSAトゥデイの今月の世論調査で共和党支持者の62%、大卒者で60%がトランプ氏を支持していて、FOXニュースの最近の世論調査でも、大卒の白人共和党支持者のトランプ支持率は昨年の2倍となり60%に達しています。トランプ氏はこの1年の間に4件の刑事事件を抱え、91件の容疑がかけられていますが、その間に支持が増えたことを同記事では強調しています。性加害疑惑でも、どこかの国のお笑い芸人への集中砲火と異なって叩かれるほどに支持率は上がるばかりの不思議が現象。民主党のバイデン大統領になってから「ウクライナへのロシアの侵攻」、「ハマスとイスラエルの紛争」、「不法移民の米国への大規模な流入と混乱」が起こっています。民主党のオバマ元大統領が「アメリカはもう世界の警察官にはならない」と言ったあたりからどうも世界がおかしくなり、バイデン大統領がアフガニスタンから米軍を撤退させたことが、反アメリカ勢力に誤ったシグナルとメッセージを送ってしまったような気もします。「抑止力」というのは「やーめた」と引いた時点で、相手も静かになると期待するのは過去の起こっている事態を見る限り間違いで、結果的に敵対する相手を勢い付かせるだけのことのようです。トランプ氏に冷ややかだった高学歴層が振り返りつつあるのも、このままでは事態は悪くなるばかりとの危機感を持ち始め、一発逆転のウルトラCを求めているかのようです。異端児のトランプ氏が薬になるのか毒になるのか、23日のニューハンプシャーの予備選も気になります。それでは、みなさんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)