編集後記
みなさま、新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。しかし、日本では年明けから能登半島地震、羽田空港航空機衝突事故と悲劇が相次ぎ、とんでもない年の幕開けになっております。昨年は年の瀬から自民党政治派閥のパーティー券販売収支記録疑惑で自民党の集金マシーンの構造が明らかにされようとしています。時効とならない過去5年間に焦点が当たって報道されていますが、同様のことはもちろん5年前から行われていたことではなく、日本の政治の歴史において、かなりの長きにわたり暗黙の了解の元で、政治家自身が、そういうものだと新人の頃から教えられて連綿と続いてきた金のかかる日本政治の根幹を炙り出す大問題に発展しています。そんな中での目白御殿と言われた田中角栄邸の全焼です。自民党政治の歴史の根源が綺麗に丸ごと消失してしまいました。不思議な気もします。そんなこんなの足元がぐらつくただならぬ空気の中で、地震発生から(最近、発災と言っているようですが)、10日経ってもまだ岸田首相は現地入りをしていません。アメリカの大統領ならもう被災地にヘリで飛んで、とにかく被災した人に会って声をかけてトンボ返りでも行ってますね。被災者に寄り添うという言葉を何度も首相の口からテレビのニュースで聞きますが、なんだか遠い国の出来事のように思います。そんな中で、ニューヨークの日系社会では早速、支援基金の設立が相次ぎ、NY日系人会、日本クラブ、NY日本商工会議所の日系3団体や、NY日系ライオンズクラブ、NY石川県人会、米日財団などが動き出しています。今週号の1面で封じています。本紙は今週号で、創刊満20周年を迎えました。これからも、背伸びをせずにできる範囲で独自の取材記事を皆様にお届けしていきたいと思います。それでは、よい週末をお過ごしください。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)