企業統治日本の事情 コーポレートガバナンス改革について情報発信

経団連投資呼びかけ
NY日本総領事館が主催

 ニューヨーク日本総領事館は9日朝、ニューヨーク市内で日本のコーポレートガバナンス改革の推進に向けた民間セクターの取リ組みについて海外情報発信する会を開催した。米国投資家との対話を主旨とするこのプレゼンテーションに出席したのは、國部毅経団連副会長/金融・資本市場委員長、SMFG取締役会長、日比野隆司経団連 金融・資本市場委員長、大和証券G取締役会長、片野坂真哉経団連副会長、ANAホールディングス代表取締役社長、次原悦子サニーサイドアップ代表取締役社長、松倉肇日本電気取締役執行役員常務の各氏。
 冒頭ニューヨーク総領事の山野内勘二大使がボブディランの「時代は変わる」というアルバムを引用して「アベノミクスなど日本経済が時代に即して変化している」と挨拶し、その後に経団連を代表して、國部氏、日比野氏、片野坂氏が登壇、講演した。
 國部氏は、経団連としてのこれまでの努力をソサエティ5・0や国連が定めるSDGsへの貢献を紹介し、とりわけ社外重役と女性の幹部ポジションへの進出が進んでいることを訴えた。経団連を代表して海外からの投資に魅力ある経済環境を構築している」とアピールした。日比野氏は、日本企業における女性のポジション向上が進み、大和証券の場合、国内外117支店長のうち21人が女性であることなどを披露した。
 片野坂氏は1952年にヘリコプター2機でスタートした全日空が67年後の2019年には300機の旅客機を所有、国際線は1986年にワシントンDC就航から当初17年間赤字だったが、現在は世界43都市を結ぶ収益の柱であることを紹介。「挑戦したことが困難を克服した最大のポイント。海外からの対日投資にぜひ挑戦を」と呼びかけた。
 会場から日本のコーポレートガバナンスが世界水準の中でどう評価されているかとの質問に國部氏は、売り手よし、買い手よし、地域よしの三方良しの日本型企業統治の特性を述べた。