ジャパン・テキスタイル・サロン・イン・NYC 日本から売り込む
日本貿易振興機構(ジェトロ)は16日と17日の2日間、チェルシーのアルトマン・ビルディングで第2回「ジャパン・テキスタイル・サロン・イン・NYC」を開催。新規12社を含む計21社が参加し、差別化された高付加価値素材を提案した。
好評を得た第1回に引き続き、ジャパン・ファッション・ウィーク・オーガニゼーションによる日本独自のテキスタイルトレンドに基づき、出展企業の2020年春夏向けテキスタイルを編集・展示、また新たな試みとして米国マーケットにおいていち早く日本のテキスタイルの特徴を見出して自らのコレクションで使用している業界関係者によるトークイベントを実施。
日本のテキスタイルは欧州市場のみならず米国市場において、特にミドル・ハイエンドゾーンでは伝統的な匠の技や高い加工技術等の開発力が高く評価されている。合成繊維に代表される技術革新による機能性等に特化された新素材の開発力、天然素材に多く見られる工場現場での職人たちの改良や工夫が生み出す独特の風合い、これらの要素を掛け合わせて提案できることが日本のテキスタイルの魅力となっている。
今回の参加企業が提案した代表的なテキスタイルはデニム(旧式織機で織ったセルビッチデニムなど)、高機能(4ウェイストレッチ等の特徴あるトリコット素材など)、エコ(和紙製のジャージ、粉砕したコッ
トンとペットボトルをリサイクルした混紡糸を使用した素材など)、ユニーク(3D加工した世界一薄いシルク織物など)、クラフトマンシップ(「草木染」素材など)。
ジェトロものづくり産業部ファッション担当の和波真帆主幹は「日本の生地に対するものづくりやクラフトマンシップに期待する声が多い」という。またジェトロ・ニューヨークの坂戸俊輔ディレクターは「パネルディスカッションでは、日本素材の真新しさが評価され、日本企業とのビジネスのしやすさを挙げる声が多かった」と話す。