Distant Islands NY日系人社会の 草創期を紹介する

Distant Islands:
Early History of Japanese Immigrants to New York 1976-1930s

Written by Daniel H.Inoue
Published by University Press of Colorado

 3年前からコロンビア大学で教鞭をとる気鋭の歴史学者、ダニエル・H・イノウエがニューヨーク日系人社会の草創期に焦点を当てた『Distant Islands: Early History of Japanese Immigrants to New York1876-1930s』を出版した。西海岸の日系人の歴史は、広く知られているが、本書はニューヨークでの草創期の日系人社会を紹介する初の本格的研究書だ。
 日本クラブを創設した高峰譲吉(1854〜1920)のように科学者で実業家として成功した人や、現在の日本食料店「片桐」(1907年創業)のように小売業を始めた人、労働者、学生など、体験談、回想録、当時の新聞や政府資料などから、当時の人々の多様な社会経済的背景やライフストーリーを綴り、日系人社会を開拓した人たちの人間性に迫る。360ページ、上製本は49ドル。
 26日(土)午後1時から3時まで、NY日系人会(西45丁目49番地11階)で出版記念会・サイン会がある。参加無料、予約は電話212・840・6942まで。