第19回東京・NY友好陶芸コンテスト

最優秀賞に台湾のクオさん

 第19回 東京・ニューヨーク姉妹都市交流陶芸コンテストの展覧会が日本クラブ7階の日本ギャラリーで13日から19日まで開催された。14日にはレセプションと入選者の発表が行われ日米の陶芸作家、関係者が集まった。主催は陶芸友の会(CAFA、田原みち代表)、後援は東京都、全日空、在NY日本国総領事館、JCCファンド、NY日系人会、クレアNY、ギャラリー彩花、NY陶芸教室。

 コンテストには日米両国から52作品が出品され、最優秀賞には、台湾人留学生’チア・スアン・クオさん(アートスチューデントリーグ学生、29歳)の「未確認物体002」が選ばれ、全日空の竹本登支店長補佐から東京ニューヨーク往復航空券、ギャラリー彩花から賞金500ドルと楯が贈られた。受賞作品は、コロナ禍における心の不安定さを描いた抽象作品。

 クオさんは「ニューヨークに住む若い外国人アーティストとして、この賞は私のキャリアを前進させる励みになった。また外国の大都市で学ぶ台湾の学生として、この賞(東京-ニューヨーク便)を与えられたことは、太平洋の反対側にある隣国からの暖かい歓迎のようなもの。CAFAに心から感謝したい」と受賞の喜びを本紙に語った。

 同コンテストは東京都とニューヨーク市民による草の根レベルの交流を目的として、1996年にスタートした。審査員は、大樋年雄氏(金沢大学客員教授、大樋焼本家11代目長左衛門窯、大樋美術館館長)、土居信一氏(元コンサベーター、メトロポリタン美術館)、コーラ・ルーズベア氏(キュレーター、MoMA)、村瀬実恵子氏(Takeo and Itsuko Atsumi コロンビア大学名誉教授、元メトロポリタン美術館東洋部特別顧問)。

日本語の婦人科医療情報に安心感

日本人乳がんシンポジウムを前にZOOM意見交換

日系女性団体が初参加

BCネットワーク@イーストコースト・サウス30日に
ブルックリンとダラスの代表本音で語る

 乳がんに関する最新情報や早期発見の啓発活動を行う非営利団体のBCネットワークが30日(日)午後2時から4時30分(東部時間)まで、ニューヨーク日系人会(45丁目9番地5階)でのライブ会場とオンラインのハイブリッド形式で、第4回「日本人乳がんシンポジウム@イーストコースト・サウス」を開催する。

 ロズウェルパークがんセンター・乳腺外科主任教授の高部和明医師、婦人科医師・準教授・コロンビア大学病院の常盤真琴医師が講演するほか、ロサンゼルス在住・サバイバー・キャラ弁アーティストの井村紀子氏が「再発・私はどうやって再発を乗り越えたか!」と題し経験者トークを行なう。司会は久下香織子キャスター。特に今回から、協力団体としてブルックリン日系人家族会とダラス日本人女性キャリアウーマンの会が参加する。ブルックリンとダラスから参加する団体の代表とBCネットワーク代表の山本さんがZOOMで座談会意見交換した。司会は本紙・三浦発行人が担当した。

山本=ブルックリンとダラスの女性団体に今回から参加していただいたのは、活動目的はまったく異なっていても、日本語を話す日本人女性たちを対象に婦人科系医療のことを広めていきたいとの思いで、これまで医療系団体だけとの共催でやってきたが、今回から初めて女性団体にも協力団体として加わっていただきました。

平川=8年ほど前から山本さんに声をかけていただき、現在160人ほどの児童生徒がいるブルックリン日本語学園でも講演していただいた経緯があります。保護者を中心に30代から50代までが日本人家族会として学校運営や地域を含めた運動会などの地域活動をしていますが、実際にコミュニティーの中で乳がんで亡くなられた方もいて、手伝ってくれる家族がいないアメリカで、サポートし合うことの大切さ、助けあうことが大事だと痛感しています。他人事ではないですよと伝えていきたい。日本語で婦人科医療に関係する説明や講演を聞けることはとてもありがたいこと。

北村=ダラスには日本語が通じるクリニックが1か所ありますが、医師はジョージアやオハイオと兼務で常駐ではないため、日本語で医療のサポートを受けることはニューヨークと比べて、限られています。DJCWのネットワークを通じた情報交換でも、医療を目的とした情報は常にあるわけではなく、月に1度のニュースレターで、今回のBCネットワークのサウスがあるということなどを知ってもらっている状況です。今回のような婦人科医療セミナーには一人でも多くの人にオンラインでも参加してもらいたいと思っています。日本語による医療サポートがある環境はとても有意義でとても助かります。

山本=日本と米国の医療の最大の違いは、医療保険制度。よくアメリカは医療費が高いと言われますが、予防医療にいついては40歳以上であればマンモグラムの医療保険が使えます。日本で病にかかってから初めて医療保険が使えるのとは大きな違い。また2親等以内にがん病歴がある、家族歴のある人は30代でも保険が使えます。アメリカでは家族歴などリスクのない人が30代で、ただマンモクラムなどの検診をしたいと言っても無用だと言われます。40代を迎えたら気をつけてくださいということです。

ZOOMに参加した団体紹介と参加者プロフィール。

ZOOMに参加した団体紹介と参加者プロフィール。

 ■BCネットワークの創設者である山本眞紀子さん。同団体は、2005年8月に設立し、乳がん早期発見促進のための啓蒙活動を行なっている。ニューヨーク周辺だけでなく、10年前から西海岸(ロサンゼルス近辺とサンフランシスコ近辺が中心)ハワイ、テキサス州・南部地方を含めた日本人・日系人女性たちにも対象を広げて活動を拡大。設立18年を迎え、 設立の目的を少し変更して、乳がんだけでなく、婦人科系の疾患の啓発にも広げる計画。女性の活動に関係のある他の日本人非営利団体グループとの連携を高めていくことも、今年から5年間の計画に入っている。

■ブルックリン日系人家族会(Brooklyn Japanese American Family Association、略称BJAFA)の理事でCo-Founderの、ヤン平川美紀さん。BJAFAが運営している土曜日の補習授業校、ブルックリン日本語学園では、事務局として携わっている。仕事としては、New York Lifeにて、コミュニティの人々のファイナンシャル・リテラシーを高め、不安を取り除けるようサポートをするエージェントをしている。BJAFAは、2011年2月に設立。大きく分け4つの分野で活動している。(1)日本人・日系人の子供達に日本語&日本文化を伝えるための活動。(2)日本人・日系人家族同士、そしてその子供達同士を結びつけるための活動。(3)日本人・日系人家族のよりよい生活を支援するための活動。(4)上記をサポートするための情報発信と啓蒙活動。

■ダラス・ジャパニーズ・キャリアウーマンの会(Dallas Japanese Career Women、略称DJCW)を運営する北村祐子さん。同団体は働く日本人女性を支援するNPO法人として2018年5月に設立。登録メンバーは14か国580人。ネットワーク、インスパイア、エンパワーをキイワードに活動している。在米25年。テキサス州ダラスにある大手日系企業にて勤続22年目。現在はディレクターとして半導体サプライチェーン業務に関わる傍らDJCWを運営。並行してテキサス大学ダラス校で教鞭を取る。趣味はヨガ、エレクトーン、夫との旅行など。

シンポジウムに関する問い合わせはEメール:info@bcnetwork.orgまで。  

編集後記 2023年4月15日号

【編集後記】



 みなさん、こんにちは。フィリピンやカンボジアで次々と日本人の特殊詐欺容疑者が逮捕されてますが、アメリカでも固定電話や携帯電話に詐欺の電話が頻繁にかかってくるようになりました。今週号の1面と6面でNY日本総領事館からの警告というか、注意喚起のお知らせを掲載しています。それによると特に最近は、携帯電話に警察などの電話番号を偽装表示させ、警察や社会保障局といった公的機関の職員をかたり、金を振り込ませようとする詐欺事案が複数報告されているとのこと。同様のなりすましの詐欺事案は、ニュースでご存知の通り日本国内でも多く報告されるなど、全世界的に発生しているわけです。一例をあげると、携帯電話に見知らぬ番号から着信があったが、応答しなかった。その後、複数回にわたって同じ番号から着信があったため、不安になりインターネットで確認したところ、警察署の電話番号であることが判明した。(2)翌日、また同じ番号から着信があったので応答すると、警察官をかたる人物から「あなたの個人情報で車が借りられ、その車から薬物が発見された」、「銀行口座が犯人のマネーロンダリングに利用される可能性があるため、1時間以内にソーシャルセキュリティナンバー(SSN)を変更しないと、口座のお金がなくなってしまう」などと説明を受け、隠匿性の高いチャットアプリをダウンロードさせられ、そこにソーシャル・セキュリティーオフィスの職員を名乗る人物から連絡があり、電話を切らせないようにして銀行に向かうように指示されたというところで電話を切ったそうです。自分が犯罪者のように一方的に言われ「このままでは逮捕される」「人に言うとその人も犯罪幇助・共謀罪に問われる」などの脅しが常套文句です。ダイレクトメールでもこの類はやってきます。すぐ電話しないと財産、銀行口座を凍結し、不動産を差し押さえるってモロに脅しです。最初はドギマギしてしまいますが、自分だけかと思ったら周りも似たようなダイレクトメールをもらっていることがわかり最近では、受け取り次第即ゴミ箱に直行です。誰かの紹介がないと、知らない人との通信や通話は怖いですね。最近は名前が表示される相手しか電話は取りません。新聞社としてはあるまじき行為ですが、まあ、受話器は取りますが、慎重に用心深く対応せざるを得ませんね。厄介なことに巻き込まれないよう皆さんもご注意を。今週号は役立ちますのでご覧ください。それでは皆さんよい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2023年4月15日号)

(1)公的機関名乗る詐欺急増 NY総領事館が警告

(2)帽子で彩る春

(3)石榑雅代カーネギー公演 NYで邦楽広め30年

(4)ミッドタウンに展示会場 UMAMI ギャラリー

(5)吉田実代が米デビュー戦 女子プロボクシング

(6)大人の教養シリーズ第6弾 JAAヘルスフェア

(7)日本とユダヤ社会の架け橋 ハリス氏に旭日重光章

(8)ナルトがライブ登場 ジャパンパレード

(9)漆の心をNYで 山久漆工が出品

(10 )元気、勇気、笑顔と挨拶忘れないで 幼児教育のレスコビッツまりさん

公的機関名乗る詐欺急増

着信電話番号偽装表示し騙す

NY総領事館が警告

 ニューヨーク日本総領事館は6日、最近、携帯電話に警察などの電話番号を偽装表示させ、警察や社会保障局といった公的機関の職員をかたり、金を振り込ませようとする詐欺事案が複数報告されているとして注意を呼びかけた。同様のなりすましの詐欺事案は、日本国内でも多く報告されるなど、全世界的に発生しているという。

 実際に被害届けのあった在留邦人からの情報提供によると(1)携帯電話に見知らぬ番号から着信があったが、応答しなかった。その後、複数回にわたって同じ番号から着信があったため、不安になりインターネットで確認したところ、警察署の電話番号であることが判明した。(2)翌日、また同じ番号から着信があったので応答すると、警察官をかたる人物から「あなたの個人情報で車が借りられ、その車から薬物が発見された」、「銀行口座が犯人のマネーロンダリングに利用される可能性があるため、1時間以内にソーシャルセキュリティナンバー(SSN)を変更しないと、口座のお金がなくなってしまう」などと説明を受けた。またその際、保秘の観点から秘匿性の高いチャットアプリ(テレグラム)をダウンロードするよう指示があったため、それに従った。(3)すると今度は、チャットアプリを使って、社会保障局(ソーシャルセキュリティオフィス)職員を装った人物から連絡が入り、銀行に向かうよう指示を受けた。その際、自分は容疑者の一人として捜査対象であるため電話をつないだままにするよう強く命じられた。(4)怖くなり、アプリを停止するもすぐに連絡があったため、アプリをつないだままにして、先方の指示に従うふりをし、その足で警察署に行ったところ、先方は慌てて電話を切ったという。

 領事館では「同様に警察等をかたる詐欺の手口は昔から報告があるが、今回のように他の犯罪でも使用されている極めて秘匿性の高いアプリのインストールを求めるなど、その手口は更に巧妙で悪質なものになっている」として、同様の事案にも次のような共通点、特徴を挙げている。

▽実際の警察署の電話番号が表示され、相手は名前とバッジ番号を告げる。または、FBIの電話番号が表示され、名前を告げる。

▽被害者の恐怖心をあおるため、逮捕の可能性をほのめかしたり、銀行預金が奪われたりするなどと告げる。SSNが犯罪に使用されていると告げるケースもある。

▽第三者や警察などに相談する時間を与えないようにするため、理由を付けて電話を切らせず、そのまま銀行へ行くように告げる。

▽被害者を畏縮させるため、第三者に話をした場合は犯罪の隠蔽と見なし、被害者だけでなく、その相手も逮捕される等と説明し、他言しないよう念押しする。

▽電話が途中で切れても、1秒も掛からず電話が鳴る。

▽長時間(7〜8時間)話を続け、恐怖で冷静な判断ができないようにする。

▽高度な暗号化機能を持つアプリを利用するように仕向け、記録を残さない。

警察や社会保障庁など
公的機関名乗る詐欺横行

警察、社会保障庁、国税庁(IRS)などは電話で振り込みを求めることはない。

(1)こちらから電話すると言って切る

(2)とにかく切る

(3)何を言われても落ち着いて対応

(4)いかなる理由でも振り込みに応じない

(5)金銭の話を持ち出したらとにかく切る

(6)住所会社名を聞かれても教えない

 電話で警察や公的機関を名乗る詐欺行為について、ニューヨーク日本総領事館では「警察やFBI、社会保障局といった公的機関が電話を使って銀行の送金手続等を求めることはまずあり得ないので、そのような電話は詐欺である可能性が極めて高く、安易に個人情報等を教えたり、指示に従ったりしないよう十分注意すること。また、同様の詐欺の被害に遭わないようにするため、対策を採ることも効果的な予防策となり得ますので、御参考になさってください」として次のアドバイスをしている。

 (1)電話の内容に不信感を抱いたら、相手の氏名・所属等を聴取し、いったん電話を切って、こちらから折り返す。(2)相手は、被害者が第三者に相談することで詐欺が発覚するのを防ぐため、電話を切らせないようにするので、理由を付けて無理にでも電話を切って、第三者に相談する。(3)被害者を慌てさせ、恐怖心をあおって冷静な判断力を奪うのが詐欺の常とう手段なので、とにかく落ち着いて対応する。(4)相手が銀行での手続などを求め始めたら、警戒するとともに振り込みには絶対に応じない。(5)具体的に送金や金銭の受渡しの話などがあった場合、そのまま無視して電話を切る。

詳細は同総領事館のホームページ内「もし事件や事故に巻き込まれたら」を参照。

https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/p/whatif.html

NYで邦楽を広めて30年

石榑雅代カーネギー公演

 米国でのプロ生活30周年を記念した石榑雅代の琴・三味線リサイタルが6日、カーネギーホール・ワイルリサイタルホールで開催された。出演は石榑のほか、ザック・ジンガー(尺八)、ノーザン・コチ(ピアノ)、ツボイノリコ(琴)、ミヤビ琴&三味線アンサンブル。

 ステージでは沢井忠夫作曲の「桜/荒城の月」、沖縄の音階を使った「銀河」を琴と三味線で、現代曲の最高傑作琴ソロ「鳥のように」。ザック・ジンガー作曲の「Dance of the snow foxes」は、琴、ピアノ、尺八のための作品で、各楽器が部分的に即興で演奏するジャズの要素を取り入れた。また沢井比河流作曲・6人の琴奏者による力強いアンサンブル「吟遊歌」、箏とピアノ曲・松本秀明作曲「千鶴/風の行方」などを披露した。演奏後はニューヨーク総領事の森美樹夫大使をはじめ、来場者全員が立ってスタンディングオベーションの拍手を贈った。石榑は「無事に公演が終えられましたことホッとしています。通常邦楽の公演の観客は見知った顔が多い中、今回は関わりのない方々にも多くお越しいただけたこと、NYでの邦楽の周知度に進歩がみられたことを実感しております。少しずつではありますが、更に前に進める可能性があることを実感しました。新しい感覚の作品にも興味を持っていただけたことも良かったと思います」と公演後話していた。

 公演は1年間ボランティアで準備を進めた小野山弘子さん主催、NY日本商工会議所のJCCファンド、国際交流基金NY事務所、キャッチ・アス・パフォーミングアーツの協力で開催された。(写真・成田 将之)

帽子で彩る春

 ニューヨークの春を告げる風物詩となっているイースターボンネットフェスティバルは、華やかな帽子をまとった人々が、セントパトリック大聖堂前を中心に五番街の49丁目から57丁目までを歩行者天国にして開催する伝統ある行事。

 1870年以来毎年、イースターの日曜日に開催される。9日にはニューヨーカーたちが個性豊かなクリエイティビティを発揮した色とりどりの豪華な衣装や帽子を纏って五番街に繰り出し、スタイリッシュなファッションから、市民の爆笑を誘う奇抜で斬新なアイデアの帽子が市民を楽しませた一大行事となった。

ミッドタウンに展示会場オープン

UMAMI GALLERY

 マンハッタンのミッドタウン、グランドセントラル駅から徒歩5分の商業地区の中心にこのほどキッチン付きのイベントスペース「umamiギャラリー」(東45丁目156番地、レキシントン街と3番街の間)がオープンし、イベントや展示会、テストマーケティングを開催したい人に利用を呼びかけている。191平方フィートの同ギャラリーは、今年1月に改装工事を完了。自社商品を気軽に展示し、来場客と触れ合えるレンタルスペース。アートギャラリーやポップアップショップに最適で、客が実際に商品を手に取って、生の声を聞いてフィードバックを受け取るなど顧客とのつながりを築くことができる。キッチンもあるので、食べ物を取り扱うイベントを開催することが可能。月曜日から水曜日の午後3時以降、および日曜日は終日利用可能。問い合わせは

Eメール one@j-fo.com 詳細はhttps://www.j-fo.com/umamigallery

大人の教養シリーズ第6弾

JAA第15回春のヘルスフェア参加プログラム

日本の相続、ストレッチ、シニアの断捨離、ボイストレーニング

 NY日系ライオンズクラブ企画、第15回JAA春のヘルスフェア「ライオンズ大学・大人の教養シリーズ第6弾」の講演が、22日(土)から5月10日(水)まで、インターネット(YouTube)での配信を行う。4人の講師が連続して各30分の講義を配信し、一度の申し込みで自由に視聴できる。(共催・NY日系人会・邦人医療支援ネットワーク、後援・在NY日本国総領事館)。

 講師は、ファーストブランド(本社大阪市、河本扶美子社長)が運営するマイベストプロトプロに登録の山口里美氏(一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事)の「どうする?相続登記の義務化〜住まいの終活」、原田大輔氏(フィットネストレーナー)の「すぐ体感!30分でからだが楽になるストレッチ」、小林理恵氏(断捨離トレーナー)の「今日からはじめるシニアの断捨離〜住まいと心と身体の関係性〜」、吉井江里氏(ボイストレーナー)の「心とカラダを元気に! 自宅でできる声トレ〜日本の歌を歌いましょう〜」。視聴無料。申し込みは電話212・840・6942、Eメールinfo@jaany.org(NY日系人会)まで。

吉田実代が米デビュー戦

女子プロボクシング元世界王者

タイムズスクエア、4月27日

 日本の女性プロボクサーで「闘うシングルマザー」の異名を持ち、昨年5月までWBO女子世界スーパーフライ級王者として世界チャンピオンの座に君臨した吉田実代が、米国ニューヨークの名門ボクシングジム「グリーソンズ・ジム」(ブルックリン)を拠点に活動することが決まった。同ジムは、モハメド・アリ、マイク・タイソンら多数の名世界王者を生み出し、米国における名門ジムとして知られる。その米国デビュー第一戦が4月27日(木)午後7時30分、タイムズスクエアのソニーホール(西46丁目235番地)で開催される。対戦相手はインディア・スミス。

 吉田は、第5代・第7代WBO女子世界スーパーフライ級王者。第6代OPBF東洋太平洋女子バンタム級王者。初代日本女子バンタム級王者と2階級制覇した実力の持ち主。1988年、鹿児島県で生まれた。小学2年〜中学1年はソフトボール選手として活躍。中学卒業とともに母親のもとを離れ、仕事をしながら通信制の高校を卒業。20歳の誕生日を迎えた4月に、格闘技未経験でハワイに単身格闘技留学、キックボクシングを習ったのがこの世界に入るきっかけだった。プロボクサーデビュー後に結婚し、2015年4月に長女を出産するも離婚。シングルマザーと格闘技インストラクターとして活動している。

闘うシングルマザー

 昨年5月のタイトル防衛戦で負け、タイトルを失ったことで逆に吹っ切れたという。8月にロサンゼルスやラスベガス、メイウエザーのジムなどを訪ねて渡米のチャンスを探ったが、ビザのない外国人が米国のプロモーターと専属契約を結ぶのは至難のワザだった。脳裏に浮かんだのが6年前、座間の米軍基地で行った試合の時に、運営を担当していたある日本人が言った言葉だった。吉田の実力とスター性を見出し、ニューヨークへ行くなら自分が元いた有名ジムを紹介してあげるというものだった。最後に交信したメールは4年くらい前。メールをひっくり返して連絡がつき、事情を話すと、その有名ジムというのがグリーソンジムだった。早速9月にニューヨークのジムを訪ねた。錚々たる人物が出入りしていた。その中に、WBCのスレーマン会長がいて、自己紹介したら自分のことを知っていた。「アメリカで闘いたい」との思いを伝えたところ「では、ビザのスポンサーになってくれそうな人に手紙を出してあげよう」と言ってくれた。秘書のジル・ダイヤモンドがグリーソンジムのオーナー、ブルース・シルバーグレードの推薦状を取り付けてくれ、米ボクシング界の重鎮プロモーター、ル・ディベラ氏を紹介してくれた。最初は日本から通って米国で闘いたいと伝えたがディベラ氏は「そんな生半可な気持ちじゃダメだ。娘を連れてアメリカに移り住む覚悟があるんなら面倒見る」という答えだった。

 時間はかからなかった。日本国内の所属事務所を退会、東京の家も引き払い、7歳の娘の学校も退学手続きして「子連れ移住でやってきました」と伝えたら、昨年11月、すぐにディべラ氏が契約してくれた。マンハッタンで組まれた米国デビュー戦。「娘に支えられて頑張れます。本当に母は強しですね」。米国で「闘うシングルマザー」の再出発デビュー戦だ。チケット情報は以下↓

https://www.ticketmaster.com/event/00005E7B22AD7AA3?brand=sonyhall&camefrom=cfc_sonyhall_230427&fbclid=IwAR1nwZUCTFjSUdOpT0T_9EAD-nwb_0ohE5Ikujx2NUPhN7BJKCs37R7Za00

ジャパンパレードにナルトがライブ登場

日本代表する漫画・アニメでNY魅了か

ジャパンフェス参加で規模拡大、5月13日開催

 第2回目となる5月13日(土)のジャパンパレードに、日本からのスペシャルゲストとして、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」を迎えることが決定した。

 「NARUTO-ナルト-」(原作・「NARUTO-ナルト-」岸本斉史[集英社ジャンプコミックス刊])は、1999年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)で15年間連載された看板作品。単行本全72巻と外伝1巻が発行され、2019年5月には、単行本の累計発行部数は全世界で2億5000万部を突破し、日本をはじめとするアジア各国、アメリカやヨーロッパで熱狂的な人気を誇る日本を代表する漫画・アニメ作品。

 ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」は、2015年3月初演の舞台化作品で、緻密で斬新な演出と、まるで漫画から飛び出してきたようなビジュアルで、国内のみならず海外でも旋風を巻き起こした。ジャパンパレードでは、そのライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」から、うずまきナルト(中尾暢樹)、春野サクラ(伊藤優衣)、はたけカカシ(君沢ユウキ)を迎える。

 当日は、セントラルパーウエストの81丁目から67丁目までを南下。参加団体は80〜100団体を予定している。グランドマーシャルはフィギュアスケート冬季五輪米金メダリストの日系人アスリート、クリスティ・ヤマグチさん。パレード開会式は午後0時30分から。

 西72丁目を使って同時開催されるジャパンストリートフェアは、露店ジャパンフードの祭典「ジャパンフェス」との初コラボとなり、フードテントが約20テントに拡大する。2016年にスタートしたジャパンフェスは、年間開催数20回、年間来場者数25万人、年間出店者数750店舗(うち日本から50店舗)の世界最大の日本食フェスだけに集客力は抜群。また「ハローキティ」との撮影会や折り紙などの参加型アクティビティテント、日本観光紹介テントやチャリティテントなども10テント以上に増え、ストリートフェアを盛り上げる予定だ。

ディヴィッド・ハリス氏に旭日重光章叙勲伝達

日本とユダヤ社会の架け橋

 令和4年(2022年)秋の叙勲において、旭日重光章を受章したディヴィッド・ハリス米国ユダヤ人委員会(AJC)前理事長への叙勲伝達式が11日、在ニューヨーク日本国総領事・大使公邸で行われた。

 ハリス氏は、AJC理事長として30年以上にわたり、日・ユダヤ社会の相互理解及び友好関係増進に寄与し、また米国及び国際社会における対日理解促進、対日関心喚起及び親日感情醸成に貢献してきた。平成2年以降はAJC理事長として、コロナ禍期を除き毎年訪日し、日本政府高官と会合し、日米、日・イスラエル及び日・ユダヤ社会の関係強化等について意見交換を行ってきた。また日系人の戦後補償法案(リドレス法案)の採択に貢献するなど、日系米国人及び日本人社会に対する支援を行ってきたことなどが功績。 

(写真)森大使(右)から叙勲の伝達を受けるハリス氏