新作ハリウッド映画製作で募集 日本人役主人公求む

ワーナーブラザーズ
大友克洋の「アキラ」実写映画化

 米国エンターテインメント企業のワーナーブラザーズは同社が制作する未公開映画「Box 28」で日本人を想定した出演者を募集している。
「Box 28」は1980年代に発表された大友克洋の傑作SF漫画「アキラ」の実写版で、第3次世界大戦のネオ東京を舞台に世界の存亡を左右する力を秘めた少年アキラを巡り、数々の事件が巻き起こるというストーリー。監督はタイカ・ワイティティ、プロデューサーはレオナルド・ディカプリオらが参加、来年5月に全米公開予定。
 募集しているのは米国に合法滞在し、英語が話せ、主役となる日本人役を演じあれる人。演技経験は不問。特に探している主役の「ジュン(JUNE)」は18歳〜20代の日英両語を話せる男性で、シャープな目を持ち、正直でタフ、クールでハンサムであること。役ではティーンエイジャーのストリートギャングのリーダーを演じる。そのほかの募集は18歳〜20代と、9歳〜11歳のそれぞれ英語が話せるアジア人の男女8人。
 応募は15日(月)まで、Eメールfilmca
stingsearch@gmail.comで受け付ける。件名に氏名、希望の役名、在住市/州を記し、本文に氏名、在住市州、電話番号とEメールアドレスを記入して、加工のない近影ヘッドショットと全身写真を添える。未成年者の場合は、さらに保護者による承諾書として未成年者の氏名、年齢、生年月日、保護者の氏名、連絡先情報を明記。すべて英語で表記する。(21面に関連記事)

トニーが託したメッセージ Spider-Man: Far From Home

 「スパイダーマン:ホームカミング」(2017年)の続編。スパイダーマンは「アベンジャーズ」などのクロスオーバー作品にも登場しているので、物語から言えば先頃公開された「アベンジャーズ/エンドゲーム」を経たピーター・パーカー(スパイダーマン)のその後ということになる。アベンジャース・シリーズがダークさを増しつつあっただけに、久々に軽快スパイダーマンのユーモア溢れる活躍がうれしい。
 トム・ホランド(ピーター)を初め、ゼンディア、マリサ・トメイ、ジョン・ファヴローらメインは前作からの続投。謎のモンスターを相手に健闘するヒーロー、ミステリオにジェイク・ジレンホールという意外性のあるキャステイングだ。監督は前作と同様のジョン・ワッツ。
 ピーターは師と仰ぎ、また父親のように慕っていたトニー・スターク(アイアンマン)を失った長い悲しみから、ようやく立ち直った。以前のように、住民に危害を加えるワル者たちを退治するスパイダーマンとして、そしてクラスメイトたちとふざけ合う16歳の高校生として元の生活にもどりつつあった。
 学校が企画した2週間のヨーロッパ研修旅行に校友たちと参加することになり、好意を持っているMJ(ゼンディア)に告白するチャンスだと胸をときめかせている。
 一方、元S.H.I.E.L.D.長官ニック・フューリー(サミュエル・ジャクソン)はメキシコのある町を壊滅させた嵐のような怪物に遭遇、難は逃れたものの新たな怪物を倒すためにピーターに協力を頼む。
 ピーターは他のスーパーヒーローたちと比べ、自分がそれほど力があるとは思っていない。第一、今回の旅は高校生活をエンジョイするもので邪魔されたくない、という思いも強くニックから逃げ回っていた。
 しかし、メキシコの怪獣の一派と思われる水を操る怪物がなんとピーターたちが訪れているベネチアに現れた。ここでピーターはニックたちを怪物から救ったヒーロー、ミステリオに出会い、自分より彼こそが人々を救えるヒーローだとある決心をする。しかしその決心はピーターが予想だにしない方向へと世界を変えていく。2時間10分。PG-13。(明)

■上映館■
Regal E-Walk Stadium 13 & RPX
247 W. 42nd St.
AMC Empire 25
234 West 42nd St.
AMC Loews 34th Street 14
312 W. 34th St.

編集後記 7月6日号

■【編集後記】
みなさん、こんにちは。今日は7月4日、米国の独立記念日で午後9時20分からイーストリバーで花火が打ち上げられます。ミッドタウンの47丁目にある 週刊NY生活の入っているビルの屋上からもどうやら花火が見えるそうなので、あとで見てみようと思います。さて、そして明日5日は、参議院選挙の在外投票 が行なわれる初日です。海外から日本の選挙のたびに投票している人って、いったいどれくらいいるのでしょうか。「在外選挙」という言葉は聞いても実際に投 票した人は少ないのではないでしょうか。

【今週の紙面の主なニュース】(2019年7月6日号)

今週のデジタル版は表紙をクリック↓

(1)参議院選挙 在外投票5日から(1面)
(2)ストーンウォールの反乱から50年(1面)
(3)米倉涼子NYに帰る CHICAGO 3度目の出演(3面)
(4)デロイト初優勝 日本クラブ軟式野球大会(5面)
(5)さよなら新橋(6面)
(6)ジャパンソサエティ年次晩餐会(7面)
(7)南部美人友情のアドバイス(11面)
(8)NY生活ウーマン 本場ミュージカル(17面)
(9)バスキア展始まる(26 面)
(10)おもちゃの未来 Toy Story 4(26面)

参議院選挙 在外投票5日から

 第25回参議院議員通常選挙が日本時間の4日(木)に公示される予定で、これに伴いニューヨーク総領事館(パーク街299番地、48丁目と49丁目の間)で5日(金)から14日(日)の午前9時30分から午後5時まで、公職選挙法の趣旨に則り、在外投票が実施される。在外選挙人証を有する人が対象。
 投票に必要なものは、在外選挙人証と旅券(または運転免許証)。
 在外投票はこのほか、郵便等投票や国内投票(21日予定)の2方法がある。
 郵便投票は、登録先の市区町村選挙管理委員会(選管)から直接、投票用紙の交付を受け、選管へ郵送する方法。郵便投票をするには、まず投票用紙を請求する。これは事前に選管へ「在外選挙人証」と投票用紙等請求書」を郵送する。請求書は、在外選挙人証交付の際に配られた「在外投票の手引き」の中にある書式をコピーするか、外務省のホームページから入手しなくてはならない。投票用紙は、選管から直接送付される。在外選挙人証も記入済みの投票用紙は、公示日の翌日以降、選管より郵送された投票用紙に記入して国内投票日(7月21日)の投票終了時(原則として午後8時)までに投票所に到達するように選管に郵送すること。
 海外在住の日本人有権者は、日本に一時帰国する場合や、帰国後、国内の選挙人名簿に登録されるまでの間(転入届け提出後3か月間)は、在外選挙人証を提示して日本国内で投票することもできる。
 問い合わせはニューヨーク総領事館の電話212・888・0889まで。詳細はwww.ny.us.emb-japan.go.jpを参照。 

ストーンウォールの反乱 50周年記念大パレード

これも愛
それも愛

 毎年恒例の同性愛者など性的少数者(LGBTQ)らの権利擁護を訴えるパレード「プライドマーチ」が6月30日に行われた。今年は運動のきっかけとなった「ストーンウォールの反乱」から50周年にあたり、米国はもとより世界各国から過去最大の約700団体、約15万人が参加した。
 行進したのは、LGBTQ支援団体や企業、男装、女装や奇抜な衣裳、マスクを被ったカップルまで多種多様な「ゲイ・ポップ・カルチャーの表現者たち」(クオモNY州知事)らが26丁目南のマジソン・スクエア・パークから五番街を南下した。沿道には主催者推計で約300万人の観衆が詰めかけた。(関連記事4面に、写真・三浦良一)

米倉涼子NYに帰る

ミュージカル「CHICAGO」
3度目のブロードウェー開幕

 1日、女優、米倉涼子がニューヨークに帰ってきた。ミュージカル「CHICAGO」にロキシー役で3度目となるブロードウェーの舞台に立った。
劇場入口では「米倉涼子、ブロードウェーに舞い戻る」と英語で書かれたビルボードが観客の目を引きつける。さらには劇場で配布されるプログラムには「世界中で成功を収めたCHICAGOは日本のスーパースターのリョウコ・ヨネクラを歓迎する。観客を魅了するんだリョウコ!」と激励のメッセージが添えられていた。
 初日を終えた米倉涼子は、「キャストがウェルカムで迎えてくださり、いつでも力になるからと言ってくれて、本当に素敵なカンパニー」と話し、ブロードウェーに帰ってきた実感を噛み締めていた。「2012年、2017年の時とは違う緊張感があって、いろいろな想いが今回はあった。CHICAGOとずっと関わっていたい。(同役を演じて)10年以上経っているが、それだけの歳月を使って役を深く知ることができ、演じることが楽しくなってきている。私にとってCHICAGOはミュージカルの中で一番好きな作品であり、夢でもあり、今日は舞台に立てて本当にうれしい」と感想を述べた。
 コンビを組むヴェルマ役のアムラ=フェイ・ライトは米倉について「CHICAGOは人生を映し出す鏡のようなもの。毎回彼女が来るたびに良い意味で変わっていっている。自分の個性を反映させた役作りをしていて、面白くて、我慢強く、そしてにじみ出る優しさが生かされている。年齢を重ね、人生経験を積み、それも活かされて進化している」とコメントした。
ブロードウェーでの出演は14日まで16ステージ続く。
 その後、8月から日本公演があり、8月1日から8月4日まで大阪オリックス劇場、8月7日から18日まで東京東急シアターオーブ(渋谷ヒカリエ11階)。
公式ホームページ www.chicago2019.jp

CD世界デビュー

 劇中の名曲「ロキシー」の録音にも挑み、26日、世界デビューを果たす。また同曲は来日ツアーに合わせて再発売される日本盤CDのボーナス・トラックとしても収録されることが発表された。

デロイト初優勝 日本クラブ軟式野球大会

 第44回日本クラブ会長杯軟式野球大会の決勝戦が6月29日、ランドールズアイランド球場で開催され、27年ぶりの優勝を目指す伊藤忠と、初めての決勝戦出場を果たしたデロイトの間で、熱戦が繰り広げられた。
 デロイトは安定した打線で8点を得点、対する伊藤忠はチャンスを得点に繋げることがなかなかできず、8回裏に1点を返したのみ。最終的に8対1でデロイトが初優勝を飾った=写真=。
 試合終了後、3位のみずほ銀行、堀田ローゼンバーグ斉藤・静岡銀行の代表も参加し、表彰式・閉会式が行われ、各賞が贈呈された。歴代優勝チーム名のついた優勝旗を手にしたデロイトの西島キャプテンは「よい投手と良い打者のおかげで初優勝することができうれしいです」と喜びを語った。

さよなら新橋

親しまれた45年の歴史に幕

 1974年創業の老舗日本料理レストラン、新橋が6月27日、45年の歴史に幕を下ろした。パーク街280番地で初代の女将細田婦美子さんが店をきりもりしていた時代、日本企業の進出ラッシュと相まって「ニューヨークに新橋レストランあり」の名声が日本に響いた。同店はすき焼が名物だった。ニューヨーク屈指の板前や寿司シェフが料理の腕をふるった店でもあった。当日は寉見芳浩ニューヨーク大学教授や宮本サミー・モモタロー社長ら創業当時からの馴染み客が大勢詰め掛け、6年前から同店を引き継いだ娘の片山阿紀子さん、貴之さん夫妻の労を労った。

ジャパン・ソサエティー 年次晩餐会開く

 ジャパン・ソサエティーは6月19日夜、ヒルトンホテルて、2019年度年次晩餐会を開催した。櫻井本篤理事長が開会の挨拶に立ったのち、基調講演は、ペレラ・ワインバーグ・パートナーズ社・共同設立者でジャパン・ソサエティー会長のジョセフ・R・ペレラ氏が、ロングサイト・ストラテジック・アドバイザー社・会長兼CEOのトビー・マイヤソン氏と対談形式で意見を交換した。年次晩餐会の参加者は600人で約130万ドルの寄付が集まった。