眞子さま新婚生活NYなら安全確保の身辺警護課題

 秋篠宮家の長女眞子さま(29)が小室圭さん(29)と年内に結婚される見通しであることが国内外で相次いで報道された。一般での結納に当たる「納采の儀」や天皇皇后両陛下にお別れの挨拶をする「朝見の儀」など、女性皇族の婚約や結婚に伴う皇居・宮殿での儀式はすべて行われない見通しだ。眞子さまは皇籍を離脱し、自治体に婚姻届を提出する。皇室を離れる際に国から支給される結婚一時金約1億4000万円は辞退する意向という。

 秋篠宮さまは去年11月、「憲法にも結婚は両性の合意のみに基づいてというのがあります。本人たちが本当にそういう気持ちであれば、親としてはそれを尊重するべきものだというふうに考えています」と述べられていた。

 二人は2017年9月に婚約が内定し記者会見も行なった。18年3月に納采の儀を行った上で、同年11月に結婚式を挙げる予定だった。ところが17年12月に小室さんの母親と元婚約者との金銭問題が週刊誌報道で発覚する騒ぎになった。時間的余裕がないことを理由に結婚は延期となり、宮内庁は18年2月、結婚関係儀式を20年に延期すると発表した。

 小室さんは18年8月から、ニューヨーク市マンハッタンにあるフォーダム大法科大学院(ロースクール)に留学し今年5月に卒業、7月にNY州の司法試験を受けた。合否は12月中旬までに発表されるが、合格は難しくないとみられ、弁護士資格取得後は現地の法律事務所に就職する方向という。眞子さまと生活していく見通しが立ったことから年内結婚が決まったと見られる。二人はニューヨークで新婚生活を送る可能性が高い。皇籍を離脱し民間人となるため皇宮警察や警視庁の警護対象者から外れるが、眞子さまが上皇・上皇后両陛下の初孫であることに変わりはない。過去には1963年に女性上皇陛下の妹・島津貴子さんの誘拐未遂が発覚するなど、元皇族女性が犯罪に巻き込まれたことがある。上皇・上皇后両陛下の長女・黒田清子さんや上皇陛下の姉の池田厚子さんは、現在も地元警察署が警備対象としている。アジア系ヘイトクライムもある米国であるため、ニューヨーク市警の協力などを得てなんらかの警備が必要という声がある。年内結婚のニュースは、米国でもバニティーフェアやピープルといった雑誌メディアを中心に報じられた。FOXニュースも「日本の眞子内親王がリーガルアシスタントと結婚前に130万ドルを辞退」などと伝えた。

入江一子企画展

105年の軌跡

 日本クラブWEBギャラリーは23日(木)から11月3日(水)まで、「シルクロード色彩自在 洋画家入江一子105年の軌跡」と題した企画展を開催する(協賛:ニューヨーク日本商工会議所基金)。

 入江さん(写真:入江一子氏 ©女子美ガレリニアケ(入江一子シルクロード記念館提供))は50歳を過ぎてから30か国余りのシルクロードの国々を訪れ、大陸的な風物や辺境に生きる人々を描き続けた。斬新な構図と明るい色感に富んだ大らかな筆づかいの画風で独自の世界を確立。モチーフの色彩を表現するために現地でできるだけ描き上げる手法で、機内持ち込み重量制限ギリギリの絵の具を持参し、スケッチに1時間しか費やせないときは水溶性色鉛筆や水溶性クレパスを、2時間以上モチーフと接する場合は水彩絵の具やアクリル絵の具を使って、そのときの感動をそのままスケッチブックに着色して残した。そして日本に帰ってからもう一度、構成・作画して大きなキャンバスに描き直したという。同展では、シルクロードで見てきた雄大な風景や人々の素朴な生活のすがたを、その時々で受けた情感を色彩に込めて描き出した作品40点を展示する。入江さんは、今年8月10日に逝去された。

「イスタンブールの朝焼け」

 また、展示会初日の23日(木)午後7時からは、バーチャル・オープニング・レセプションと、絹の歴史をめぐる物語を描いた映画「シルク時空をこえて」(映画監督:熊谷友幸氏)のミニ上映会を開催する。上映後は、熊谷氏が日米間の信頼関係とイノベーションのさきがけとも言える「ものづくり精神」の中で深まっていった日米シルクストーリーを紹介する。

 参加費無料(任意で医療従事者へのお弁当プロジェクト寄付)、先着500人。申し込み・詳細はウェブサイトhttps://www.nipponclub.orgを参照。

大人の教養講座シリーズ

JAA秋のヘルスフェアで9月26日から10月3日

日本の有名講師がオンライン配信

 ニューヨーク日系人会(JAA)で9月と10月に開催される第15回秋のヘルスフェア(共催・NY日系人会JAA、邦人・日系人高齢者問題協議会、邦人支援ネットワーク、後援・ニューヨーク日本総領事館)のプログラムで、9月26日(日)から10月3日(日)まで日本で活躍する有名講師がYOUTUBEで講演を配信する「大人の教養講座シリーズ特別講座編」(主催/講師派遣・マイベストプロ、協力・マイイベントUSA)が公開される。

 講演内容は「どうする?シニアの単身永住帰国」(講師・一般社団法人日本リレーションサポート協会代表理事・山口里美氏)、「ワンちゃんの経絡(けいらく)リンパマッサージとアロマケア」(講師・ペットのアロマセラピスト、和田淳子氏)、「石鹸は食と同じなり! お家のキッチンで、無添加の手作り石鹸作りませんか?」(講師・手作り石鹸講師、あめお氏)、「イベント・ボランティアにも活かせる!心の価値から考えるお仕事の法則」(講師・事業育成コンサルタント、北林弘行氏)。

 この講座は、日本全国各地で活躍する3000人以上の専門家を紹介するプラットフォーム「マイベストプロ」を運営する株式会社ファーストブランド、マイベストプロ・ジャパン(本社・大阪市、河本扶美子社長)が2018年からニューヨークに講師を派遣して毎年NYライオンズクラブ企画のイベントとしてヘルスフェアに参加しているもの。昨年からはコロナ禍でオンライン配信に切り替え実施している。

会場で受講可能な特別視聴会を実施 JAAで10月2日

 期間中は好きな日時に好きな講師の講座を受講できる。また自宅で視聴できない人は、日系人会で10月2日(土)午後1時から3時まで特別視聴会を実施するので会場での受講も可能だ。受講・参加は無料だが事前の申し込みが必要。申し込み先は電話212・840・6942、Eメール info@jaany.org 

江戸時代から続く、日本伝統のワークウェア「前掛け」

前掛け専門店エニシング

■商いの象徴「前掛け」

 商店街や市場が活気に溢れ、主婦が毎日専門店に買い物に行くのが当たり前だった昭和の時代。酒屋さんやお米屋さんなど重い商品を取り扱う専門店は、注文すると軽トラに乗って自宅に商品を配達してくれていた。その時に必ずといって目にしたのは、お店の人が締めている前掛け。「商い」の象徴でもある前掛けには、屋号や電話番号などお店の情報も書かれ、ユニフォームとしての役割だけでなく、「歩くお店の看板」としての役割も担っていた。

 そんな前掛けが商人の間で定着した歴史は、江戸時代まで遡る。体の前に布を掛ける(垂らす)ことから「前掛け」と呼ばれるようになったこの作業着は、衣類の汚れを防ぐためというだけでなく、腰ひもを骨盤の上で強く縛ることによって腰にかかる負担を軽減し、重い荷物を運ぶ商人や職人をけがから守る役割も果たし、製造業の職人や商人の間で重宝されるようになった。明治時代になると屋号が染め抜かれるようになり今の形になった。そして、戦後、日本の経済成長と共に、広告的役割にも着目したメーカーが大量に配布したことにより前掛けの人気が沸騰し、全国に一気に広まって、「昭和の仕事着」のイメージが定着した。

■伝統の技法を引き継ぎ、世界へ

 そんな前掛けだが、時代が移り、郊外に居住する人が増えて、人々が自動車でスーパーに行って食品をまとめ買いするようになると専門店が減ってしまい、それに呼応して前掛けを目にすることも少なくなってしまった。

 しかし、「歴史もあり、機能性にも優れた前掛けの灯を消してはならない」と立ち上がったのが有限会社エニシングの代表取締役社長、西村和弘さん。かつて前掛け製造の中心地だった愛知県豊橋市で唯一残っていた高齢の職人さんたちの話を聞いて一念発起。日本で唯一の「前掛け専門店」を設立した。その後、後継者問題に悩んでいた工場に若い職人たちを送りこんで技術を学ばせ、事業を継承し、一昨年には豊橋市内に新工場も建設した。先達から受け継いだ、日本史の教科書にも出てくる100年以上前のトヨタ製やスズキ製のシャトル織機を使用して織られた丈夫な帆布に、伝統的な加工を施した本格的な製造法で作られたエニシングの前掛けは、洗っても長持ちし、使いこなすほどに味が出る魅力的な逸品だ。

 様々な企業とコラボする形で若い人に前掛けの魅力を知ってもらおうとしたエニシング社の努力の甲斐もあり、「レトロの雰囲気がかえってカッコいい。」「昭和世代の人にプレゼントしたら懐かしがって喜ばれた。」などと受け入れられるようになり、また、ラーメン店や居酒屋など飲食店のユニフォームとしてもどんどん採用されるようになって、前掛けの人気は復活した。

 エニシング社は海外にも目を向けた。2007年のNY出張を皮切りに、アメリカやヨーロッパで積極的に展示会などに出店。エプロンとは違うコンセプトのワークウェアとしての機能性と、日本伝統の工法で作られたデザイン性が認められ、今ではMoMAや大英博物館、その他のセレクトショップでも取り扱われており、世界にも「MAEKAKE」の魅力が伝わり始めている。

■「ショップNY生活」で販売

 そんなエニシング社の前掛けを、ニューヨーク生活プレス社が8月に立ち上げた、日本独自の製法や伝統の工法で作られた高品質商品に特化して販売するショッピングサイト「ショップNY生活」でも発売中。現在、同サイトで扱っている商品は二通り。

 高級で丈夫な1号生地で作られた「無地カフェ前掛け」は丈が短めに作られており、身長が低い女性が締めてもバッチリ決まる。本来、カフェなどの従業員のために開発されたタイプなので、ポケットも付いており大変実用的なのが特長。色は、前掛けらしい紺色と、個性的なからし色の2種類から選べる。また、素敵なケースに入っているので、ギフトとしても最適だ。

 もうひとつは、数年前にNYのストリートフェアで出店し大人気だった「ロング前掛け」。こちらは2号生地で織られイラストもプリントではあるが、明治から昭和に使われていた前掛けのイメージを完全再現したタイプで、「招き猫」「酒」や北斎や写楽の浮世絵がプリントされた全5種類のデザインから選べる。こちらも可愛いオリジナルの紙袋に入っているのでお土産やアメリカ人の友人へのプレゼントにもお勧め。

 BBQや園芸、アート制作などの時にも使えるオシャレで実用的な「前掛け」。日本文化に興味のあるアメリカ人の前で締めれば人気者になること間違いなしだ。

 また、ニューヨーク生活プレス社では、既製品の前掛け販売だけでなく、飲食店向けやギフト向けのオリジナル前掛け制作オーダーも請け負っている。世界に一つだけの前掛けを作ってみては? 問い合わせは、info@nyseikatsu.com まで。

ショップNY生活:  www.shopnyseikatsu.com

編集後記 9月4日号

編集後記 9月4日号

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。昨夜1日から2日未明にかけて米東部一帯にハリケーン「アイダ」の通過で猛烈な集中豪雨がニューヨークを襲いました。一夜明けた午後になってもまだ、マンハッタンへの通勤電車メトロノースは不通のままです。道路が冠水したり、地下鉄が洪水になったりデブラシオ市長が翌朝午前5時まで緊急事態宣言を出して不要不急の外出と移動を控えるよう呼びかけました。私は水曜日の昨日は普通ですと深夜0時にビルが閉まるギリギリまでオフィスにいるのですが、印刷後、新聞の設置中の終わり間際にかなり強く雨が降りだしていてずぶ濡れになって事務所に帰ってきたので、仕事を早めに切り上げ、悪い予感もしていたので、午後7時半過ぎのグランドセントラル駅発の電車でハリソンに戻りました。後で聞いたら、午後9時45分で電車が全面ストップになったそうです。20時間経った今もまだ電車は動いていないので、下手したら濡れた衣服のまま2日間オフィスに泊まり込む羽目になっていたかもしれません。こうして家でメルマガを書いていられるのはまだラッキーな方かもしれません。ともかく明日の朝には電車が動いていることを祈ります。さて、米国も日本も9月の学校の授業再開に伴う若者のコロナ感染拡大が大きな問題になっています。今週号の本紙では、12歳以上の子供にとにかく早くワクチンを打ってもらうために漫画本を贈呈したり、若者層を惹きつけるインセンティブとして100ドルを進呈するなど接種促進にあの手この手を尽くしている現状を報告しています(1面)。日本も大規模接種会場でようやく若者の接種を開始しましたが、日米で決定的に違うのは、米国は予約の有無を問わず打てるワクチンがちゃんとあるということ。片や日本は、電車の始発前の午前4時半から列に並んでも11時50分の受付開始にもかかわらず午前7時過ぎには1日分の接種回数200回の受付が終わってしまい、2000人近く並んで外れた若者が肩を落としてまた翌日、翌々日も早朝から並んでいる様子が日本のテレビニュースで流れてきます。日本の若者はかわいそうです。生まれた時から貧乏で、バブルも経済成長も知らずに、虐げられ、日本の社会構造の中で搾取されています。「重症化しないのので若者はもう少し待って」と言われている間に自宅療養という放置でバタバタと20代30代が自宅で亡くなっています。20代の国会議員もいないし、若者の声が政治に届いていない。というか、若者の方も声をあげていない。日本の若者は大人しくて、優しくて、思いやりがあって、静かで。だから日本の古い体質の日本社会から貧乏くじを引かされ続けているように見えます。「声をあげて文句を言わないと、それでいいと思われるんだよ」とは、アメリカに来てまもなく、アメリカ人の知り合いから言われたことを思い出します。受験競争はいいとしても、ワクチンを予約するのにまで競争させないで欲しい。予約が取れないのは高齢者も一緒だが、若者を後回しにしないで。それもこれもすべては日本政府のワクチン供給が足りていないから。いつも割りを食うのは若者だ。心優しき日本の若者たちよ、声をあげてはどうか。近く衆議院選挙もあります。こんなことを言い出すのは、私ももう若者ではなくなった証拠かな。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2021年9月4日号

(1)若者に接種促進大作戦 NYであの手この手

(2)不夜城に大観覧車 タイムズスクエア12日まで

(3)ブルックリンで日本の夏祭り ジャパンビレッジ

(4)ジャパンフェス イーストビレッジで復活

(5)ミュージカル「カラテ・キッド」 宮本亞門演出で上演へ 

(6)パリ・ローマ・日本を描く  HASHI フィラデルフィアで個展

(7)ハドソン川を眺めながら 船上で食事を楽しむ

(8)アップステートのバルーン 

(9)和菓子作りを世界に広めて 千葉真知子さんがSTEAM 教育

(10)TRAVEL 一度は行きたい! グランドサークル周遊旅行

不夜城に大観覧車

タイムズスクエア、9月12日まで

 最高地点110フィートまで上昇する観覧車がこのほど、タイムズ・スクエアに期間限定で設置され、連日市民や観光客で賑わっている。同観覧車「タイムズ・スクエア・ウィール」は解体された状態で、長さ53フィートのトレイラー3台でテキサス州から運ばれ、8月19日にマンハッタンに到着した。一周の所要時間は12分で、9月12日まで毎日正午〜深夜零時まで営業している。料金はひとり15〜20ドルで、チケットは専用サイトtimessquarewheel.nycまたは現地窓口で購入できる。(8月26日午後8時、写真・三浦良一)

若者に接種促進作戦、NYであの手この手

12歳以上にはアメリカン・コミック誌贈呈

 新学期を迎え、若年層へのワクチン接種促進が大きな課題となっているなか、ビル・デブラシオ・ニューヨーク市長は8月25日、12歳以上の若者の新型コロナウイルスのワクチン接種を促し、感染力の高いデルタ株のまん延抑制の目的で、10代の接種者に限定のマーベル社のコミック本『アベンジャーズ』を無料で提供すると発表した。 

 同コミック本が受け取れるのは、SOMOSコミュニティ・ケアが運営する接種会場で、タイムズ・スクエア、ブルックリンのマリア・ヘルナンデス公園、ブロンクスの東149丁目368番地の3か所となっている。 


接種した子供に贈呈されるコミック

「接種したら100ドルあげます」
ひと月で10万人接種の成果

 新型コロナウイルスの感染が再拡大する米国でニューヨーク市は7月末、ワクチンの摂取率を伸ばすため、初めて摂取する市民に100ドルのインセンティブ支給を開始したが、その後10万人以上が接種を受けていたことがわかった。

 デブラシオNY市長は7月28日の会見で、同月30日以降に市が運営する接種会場で1回目の接種を受けた人に100ドルのプリペイド型デビットカードを支給すると発表。1000万ドルを投じて実施した今回の方策により多くの市民が接種を受け、そのほとんどが2回目の接種も受けているという。また、市職員への接種や毎週の検査を義務付けると発表してから1週間以内にワクチンを接種した人は40%急増した。

 米国ではワクチン接種が進んでいないフロリダやテキサス、ミズーリなど南部でデルタ変異株による感染拡大が急速に進んでおり、ビジネス再開に踏み切ってポストコロナを見据えていたニューヨークなどはなんとしても感染のぶり返しは抑え込みたいところ。同市の1日当たりの新規感染者は8月30日時点で、1805人。直近28日間でもみても1830人と増加傾向は収まったものの足踏み状態にある。ワクチン接種は全年齢で完了が58・3%で、少なくとも1回を含めても合計64・9%に留まっている。25歳から34歳は61%、18歳から24歳は59%。12歳以下は接種が行われていないこともあり0歳から17歳以下では完了は14%となっている。

ブルックリンで日本の夏祭りを紹介

大勢の家族連れで大盛況

ジャパンビレッジ

 ブルックリンにある日本食と日本文化発信の複合施設であるジャパンビレッジで、28日午後、「第1回ジャパンビレッジ夏祭り」が開催され、多くの来場客が訪れ大盛況のイベントとなった。

 ジャパンビレッジが主催したこのイベントは、日本の夏の風物詩である盆踊りや神輿担ぎ、伝統芸能を紹介するために今年はじめて開催されたもので、地域の日系コミュニティーと協力し、ブルックリンに住む人たちに日本文化を知ってもらい交流を図るという目的で行われた。

MC 撫佐仁美

 イベントでは、まず、ニューヨーク日本国総領事館の山野内勘二大使とジャパンビレッジのCOOの好田絵里奈さんによる開会の挨拶があり、ニューヨークを拠点に活動する太鼓グループの鼓舞の元気いっぱいのパフォーマンスにより華々しく幕を開けた。続いて、日本から出演した三味線シンガーソングライターのなつみゆずさんによる津軽三味線の演奏、そして国際的折り紙アーティストのタロー・ヤグチさんがジャイアント・ダイナソーの巨大折り紙の実演で観客を引き付けた。次に、サムライソードソウルのヨシ天尾さんと大久保全也さんによる殺陣パフォーマンスは、迫力のいっぱいのチャンバラショーに加え、子供たちも交えた楽しいブートキャンプを披露し参加者を魅了した。さらに、よさこいダンサーのカイヨシダさんが日本から特別に飛び入り参加するサプライズもあった。

 後半は、地元ブルックリンにある日系保育園のあおぞらプリスクールの子供たちがこども盆踊りに団体参加し、サマーキャンプで練習した元気いっぱいのかわいい踊りを発表した。その後、実際に日本の祭りで使用されていたという本物のこども神輿が登場。一般参加の子供も大人も飛び入り参加し、熱気むんむんの日本の祭りを再現した。イベントの最後に登場したのは、日本各地の民族舞踊をニューヨークで踊り続ける民舞座の踊り手さんたち。東京音頭、河内おとこ節、ニューヨーク音頭など5曲の本格的な踊りを演じ、飛び入りの一般参加者も一緒に輪になって踊って大変な賑わいとなった。その後、余興として子供たちによる「スイカ割りコンテスト」を行ない、割ったスイカを来場者にふるまって大いに盛り上がってイベントは終了となった。

 また、ヨーヨー釣り、スーパーボール&人形すくい、綿あめやかき氷、ラムネやおめん販売などの屋台も出店し、日本の祭りの縁日を再現。どの出店にも列が出来るほど盛況だった。参加した子供たち全員へおかしを無料で配ったり、浴衣を着て参加した子供たちにはおもちゃを進呈したりする特典もあり子供たちは大喜び。

 ジャパンビレジの好田さんは「こんな大勢の子供たちが来てくれて大変嬉しく思います。今後も日本文化発信と地域コミュニティーの交流の場としていろいろなイベントを行なっていきたい」と話した。

 このイベントには、あおぞらコミュニティー、ブルックリン日系人家族会・ブルックリン日本語学園などの地元の日系コミュニティーから多くのスタッフがボランティアとして参加協力し、イベントに大きな貢献をした。

 参加した日本人家族からは「こんなイベントを待っていた」「とても楽しかった」「来年もまたやってほしい」などの声があがり、はじめて開催された夏祭りイベントだったが、手作りでアットホームな日本の夏を感じる良いお祭りとなった。 

(写真)民舞座の踊りに一般参加者が飛び入りし輪になって踊った

日本の祭りが復活、ジャパンフェス大盛況

イーストビレッジで開催

次回19日も「夏祭り」

 日本テーマのストリート祭り「ジャパンフェス」が復活した。イーストビレッジで8月29日、夏祭りが開催された。場所は4番街の9丁目と10丁目の間の通りを日本の夏祭りで貸し切った。当日は通行人も入れて約7500人(実行員会推定)がブロックを埋めた28の屋台に行列を作って日本情緒を味わった。ヨーヨーやスーパーボール掬いはもちろん、たこ焼き、たい焼き、浴衣コンテストなどが盛り沢山で、日本の祭りを象徴する食べ物や催し物がたっぷり用意された。

 主催者代表の山本竜也(通称・ドラゴン)さんは「去年予定していた13回のイベントがすべて中止になり、今回2年ぶりに開催することができた。ジャパンフェスの復活を楽しみにしていた人や日本人の方たちの笑顔が見れて嬉しかった。次回はもっといいイベントにしたい」と意気込んでいた。

 実行委員会では、次回に予定している9月19日のイベントではさらに来場者に喜んでもらえるようオペレーションの改善をしていくという。今回浴衣を購入した人やまた浴衣を着る機会が欲しいというたちの要望に応え、次回もテーマは「夏祭り」だ。もう一度浴衣を着る良い機会になりそうだ。

カラテ・キッド上演へ

大ヒット映画をミュージカルに

宮本亞門氏が演出

来春世界プレミア公演

  株式会社木下グループ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長兼グループCEO:木下直哉)とゴージャス・エンターテイメント(本社:米国ニューヨーク、社長:吉井久美子)は、共同製作中の新作ミュージカル「カラテ・キッド」(英題:The Karate Kid – The Musical)を2022年春にミズーリ州セントルイスにてワールドプレミア公演をすると発表した。

 ブロードウエーのトライアウト公演として、セントルイス郊外のカークウッド・パフォーミングアーツセンターで開催される「ステージズ・セントルイス」の 21〜22シーズン作品の1つとして上演。同作は1984年コロンビア・ピクチャーズ製作の大ヒット映画『ベスト・キッド』を、オリジナル映画版を執筆した著名脚本家ロバート・マーク・ケーメンが脚本、新鋭のドリュー・ガスパリーニが作詞・作曲を担当。演出は04年に「太平洋序曲」で東洋人初のブロードウエー・演出家デビューを果たした宮本亞門が手がける。振付はダンス界の第一線で活躍するケオネ&マリ・マドリッド。その他クリエイティブチームには日本から前田文子が衣裳デザインを担当するほか、トニー賞受賞デザイナー陣、デレック・マクレーンがセットデザイン、ブラッドリー・キングが照明デザイン、そして日系アメリカ人の原田海が音響デザインを担当するなど、ブロードウエーの精鋭クリエイティブチームが集結した。

 同作は世界中で30年以上にわたり愛され続ける人気映画シリーズで、最近ではネットフリックス等でオリジナル映画版の34年後を描いた「コブラ会」シリーズが18年より配信されていることで、ミュージカル「カラテ・キッド」は米国で幅広い世代から注目を集めている。詳細は公式サイトhttps://thekaratekidthemusical.com/を参照。

(写真)米国で再び新作に挑む宮本氏

パリ・ローマ・日本を描く HASHI 20/20フォトフェスティバル参加

フィラデルフィアで9月9日から個展

 米国でHASHIの名前で呼ばれ、その驚異的な技法で米国の広告写真界において不動の地位を築いているニューヨーク在住の写真家、橋村奉臣がアーティストとして米国でソロデビューとなるYasuomi Hashimura展「未来の原風景-パリ・ローマ・ジャパン」を9月9日(木)からフィラデルフィアのユニーク・フォト・ギャラリー3階(ペンシルベニア州フィラデルフィア市南2番街28番地)で開催する。

 橋村のオリジナル作風「ハシグラフィー」は、写真と絵画を融合させた中に、橋村のファインアーティストとしての新たな可能性と独特の時代観やモノに対する価値観が表現されている。時代不詳のモノトーンな作風は「今から1000年後、西暦3000年の未来社会で生活する人の目から見た現代」を映し出そうとしている。「私はこれまで、瞬間の写真を撮ってきたが、このシリーズは全く違った観点から34年前、1987年パリから作り始めた。米国では初めての発表」と話す。同展は2006年に東京都写真美術館で開催した「未来の原風景」に新たに日本を加えたパリ、ローマ、日本の3部作の構成28点を出品する。11月14日(日)まで。

 開廊時間は土曜日、月曜から水曜が午前10時から午後5時、木曜・金曜が午前10時から午後6時、日曜は午前10時から午後4時まで。キュレーターのスザンナ・ゴールドさんによる解説は要予約・電話610・368・6927、問い合わせはEメールsusanna@susannawgold.com

(写真)Meditation, Ryoanji Temple, Kyoto, Japan, 2004 瞑想、龍安寺、京都、日本 mixed-media unique print 17” x 21” framed to 22.5” x 26.5”