サンタモニカで日光浴

 メモリアルデーの週末にLA遠征し、ファッションインタビュー敢行!快く応じてくれたのは仲良し女性2人組。400マイルもの道のりを交代で運転して来たという。まだ肌寒いサンフランシスコを離れ、常夏のサンタモニカビーチにて日光浴を楽しむため、2人ともエアリーの水着を新調した。「ボディポジティブを意識したブランドなの。モデルも画像加工なしだから生身の自分が水着を身に着けた感じが想像しやすいのよ」。日本語ではボディポジティブとして定着したBody Positivityは、1967年にNYセントラルパークで開催された肥満体型差別への抗議デモが発祥。痩せた体型=キレイという従来の美の価値観に異を唱え、ありのままの体型を愛そうという運動である。米国では大きな社会現象となり、サイズ展開が限定的としてメディアで非難されたルルレモンが昨年プラスサイズを投入したし、バービー人形はCurvyシリーズを投入するなど、経済界でも無視できない運動となっている。ティーネージャーに絶大な人気を誇るAerie by American Eagleは、Body Positivityを前面に打ち出す戦略で主にZ世代の女性消費者から絶大な人気を博している。最後の質問には「この後の予定?夕食を食べてからコンブチャの有名なお店に行くわ」。英語で発酵したお茶全般を指す「kombucha」は、何かしらの誤解で日本語の昆布が語源になったらしい。と、トリビアを披露して撮影後の雑談を楽しみつつ、いつものNY街角インタビューとは異なる西海岸の雰囲気を満喫させてもらった。

(Wear 2Nextチーム/アパレル業界関係者によるファッション研究チーム)

たおるマジック®セラピー

JAAサクラ・ヘルス・フェア
マイベストプロNY講演会

占部さんオンラインで

 ニューヨーク日系人会(JAA)が主催する第14回サクラ・ヘルス・フェアで、広島在住の薬剤師、占部千代子さんが「たおるマジック®」セラピー講座をオンラインで行った。NY日系ライオンズクラブが企画し、マイベストプロ、マイイベントUSAが協力して実施した。

 占部さんは、縫ったり、ハサミを使うことなく、輪ゴムとタオルが1枚あれば1分でできる子犬作りを通して、脳内の幸せホルモンといわれるセロトニン(音楽を聴いたり好きなことをして心をおだやかにするホルモン)、オキシトシン(ハグや触れ合うことで優しい気持ちになるホルモン)、ドーパミン(合格したり入賞した時の達成感を味わえるホルモン)をまとめて一度に引き出すメソッドを考案した。これまで心と身体の専門家としてセミナーなどを開催しながら「生命の価値、自己肯定感、人生デザイン」をサポートするプロとして活躍、NHKの番組でも紹介されるなど、特に子育て中の母親たちの間でブームとなり、これまで講演は500回を超え、関連書籍4冊ほか各種執筆活動もしている。

 必要な材料は、タオル、シール、輪ゴム、リボン。作り方は、どんな大きさのタオルでも構わないので半分に折る。真ん中に向けて両サイドからくるくると巻いていくが、ここで心を込めて「かわいいワンちゃんになってねー」と声がけすることが大切。そうすると2本のロールができるので、半分に折り、真ん中あたりに首輪となる輪ゴムを装着。ここで「ヨシヨシと頭を撫でる」のも忘れないこと。顔の部分にもう一つ輪ゴムをかけると鼻ができる。輪ゴムの位置によって足の長さ、顔の造形にさまざまなバリエーションをつけられる。シールにマジックで色々な目を予め描いておき、日替わりで表情を楽しむこともできる。占部さんは高校などでも授業でタオルによる子犬作りを指導することがあり、伝えているのは「一人ひとりみんな違ってみんないい。どれもが、めっちゃカワイー!」と喜びを共有することでの幸せも大切にしている。

 日常での活用方法として「昨今のZOOM会議では画面を見て話すことが多く、それだと相手に見える自分の顔が下向きに映ってしまう。そこで小さな子犬をパソコンの内臓カメラの横にちょこんと引っ掛けておくだけで顔がカメラ目線になって、なおかつ心も癒されますよ」とアドバイスした。

詳細・問い合わせは

https://mbp-japan.com/hiroshima/urabe-chiyoko/

ジャパン・アートフェア開催

ギャラリー・マックスで日本から69人による102点展示

 東京・銀座に拠点をおく国際アートサポート・ジャパンが20日(月)から25日(土)まで、ソーホーのギャラリー・マックス(ブロードウエー552番地401号、ブザー9)で「クールジャパン・ムーブメント・イン・ニューヨーク2022」を開催する。日本美術界の現在をNYに届けようと、現役美大生からベテラン作家まで、幅広い年齢層とキャリアの総勢69人が102点を展示する。

 出展作家は国際アートサポート・ジャパンの共同代表で画家のシアカ章子とアキ・ユウショウ・ワタナベをはじめ、青山洋子、稻田峻、岡本直枝、相馬亮、竹内優文、井崎聖子、行近壯之助らが参加。絵画、日本画、写真、書など多彩な作品群を展観する。

 日本にも世界に通用する作家は大勢いるが、マーケットといえる環境が整っていないのが現実だ。国際アートサポート・ジャパンはそんな状況を変え、優れていると思える作品を広く海外に紹介することを目的に2020年に創設された。同展は団体初の企画・主催となアートフェア・プロジェクトで、まずはその大きな一歩を踏み出した。目の肥えたニューヨーカーに認められれば世界を手にすることも夢ではないと、パリやロンドンでの開催も視野に、次の高みをめざす。

 入場無料。開廊時間は午前11時から6時、土曜は午後5時まで。オープニングレセプションは22日(水)午後6時から8時。問い合わせ・詳細はウェブサイトartspheres.orgを参照。

(写真)左:蓮實日菜子 Castaway 11×11 (右)相馬亮 SunnySpot 16×21

編集後記 2022年6月4日号

【編集後記】
 みなさん、こんにちは。メモリアルデーの5月30日、ニューヨーク市クイーンズ区にあるマウント・オリヴェット日本人墓地で恒例の墓参会が行われました(今週号3面に記事掲載)。ニューヨーク日系人会(JAA)が毎年主催しているものです。JAAは1907年に医師・高見豊彦博士が日本人墓地の購入と日本人の相互扶助を呼びかけ設立した日本人共済会をルーツとします。1914年に高峰譲吉博士を会長とし、高見博士を副会長にNY日系人会が設立されました。高見博士は、新島襄に憧れ、1890年熊本藩を出藩して1891年に大阪から米国に向け出航。コーネル大学医学部を2番の成績で卒業した秀才です。在学中の日本人男子の解剖に立ち会った際、番号だけで処理されてしまう現実を目の当たりにし、コロンビア大学学生会で在留邦人に相互扶助と親睦、日本人墓地の購入を説く演説をして協力を訴え、1912年に同墓地内に日本人のための土地を2500ドルで購入したのが日本人墓地の始まりです。現在同墓地には100人近い日本人、日系人と無縁仏の霊が眠っています。墓参会の式典にはニューヨーク総領事の森美樹夫大使、佐藤貢司JAA会長、岡田雅彦ニューヨーク日本人学校校長、岡本徹ニューヨーク育英学園学園長、滝田佳功NY日系ライオンズクラブ会長ら30人余りが参列しました。その日本人墓地の石碑から歩いて1、2分の所、マンハッタンを見下ろす小高い丘の上に高見家のお墓もありました。高見博士の墓前で、森大使は「日本人男子の解剖に立ち会った際、番号だけで処理されてしまう現実を見て、ではそこから日本人のお墓を作ろうという発想にはなかなか思い至るものではない」としみじみ。公共交通機関で行きずらい場所とあって、私もニューヨークに37年もいて、ここのお墓に来たのは今回が初めてでした。ニューヨーク近郊には、野口英世の墓や、高峰譲吉の墓、ニュージャージー州ラトガース近郊には幕末から明治初頭にかけて300人余りの大量の日本人留学生を受け入れたラトガース大学で留学中に亡くなった日下部太郎ら日本人留学生ら7人の墓、その隣に初代NY総領事の子供の墓などもあります。小さい子供の墓を外国の地に残す時に、せめて同じ同胞の日本人の側で眠らせてやろうとの親心でしょう。メモリアルデーは日本のお盆みたいなものなんですねきっと。亡き人を偲ぶ。先祖を偲ぶ。真夏日の太陽の下、ソプラノ歌手、田村麻子さんの「おぼろ月夜」の美しい歌声が、墓石の間を縫うように流れて行きました。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年6月4日号)

(1)教科書にアジア系の歴史 NY市教育局が方針

(2)セーラーガールよ! 水兵さんNYに上陸

(3)NYにおける 日系アート業界の動き

(4)日本人墓地に祈り捧げる  メモリアルデー墓参会

(5)海外日本人サポート(3) 在外邦人の国民審査権認める

(6)メッツ球団社長が謝罪 森大使始球式不投球で 

(7)ベビー用のタオル 米国で発売 育てるタオル

(8)NYでバレエ教室を主宰 イザベラ・マリア・トーレスさん

(9)検閲でも読んでほしい書籍 NY公立図書館が選んだ10冊 

(10)生還不可能な命令  TOP GUN: MAVERICK. 

セーラーガールよ!

NYで米軍艦隊週間
水兵さん全舷上陸

 5月25日から31日まで「フリート・ウィーク・ニューヨーク2022」が開催された。米海軍、海兵隊、沿岸警備隊の艦船がブルックリン、ニュージャージー、ハドソンリバーに接岸、2000人以上の乗員が来港した。メモリアルデー3連休の週末にはマンハッタンへの自由外出となる全弦(ぜんげん)上陸が行われ、タイムズスクエアには、白い制服姿の水兵たちが観光客や市民とにこやかに記念写真を撮る姿が見られた。対面式のフリート・ウィークは3年ぶり。

(写真・三浦良一、5月28日午後2時、タイムズスクエアで)

アジア系米国人の歴史 

NY市すべての公立校で教科化 

 NY市教育局は5月26日、パンデミック以降急増しているアジア系市民に対するヘイトクライムの原因である無知と偏見を打破する目的で、全1600公立校でアジア系米国人の歴史を教科として取り入れることを発表した。このカリキュラムには、1882年の中国人排斥法や、全国的な鉄道建設の労働力となる一方乗車は許されなかった過去、ハーレムのベンガル系コミュニティの成り立ちなども含まれ、歴史授業に組み込まれる。今秋から一部の学校で試験的に導入し、2024年春までに全公立校で実施される。 

 ビル・デブラシオ前同市長は昨年、連邦景気刺激資金のうち2億ドルを一般教育、文化的理解を促す教育の運営の予算として承認したが、今年3月時点で支出は1700万ドル程度に留まっている。デイビッド・バンクス同局長は「人種差別とヘイトの撲滅を目指す方法のひとつは、お互いの物語や歴史を教えて学ぶことだ。私たちは他人ではなく、皆がニューヨーカーで、皆が米国人である」と話している。またLGBTQやアフリカ系黒人の歴史教育も同カリキュラムに統合することを検討している。この動きは、アジア系コミュニティーや議員たちのロビー活動が奏功したものだが、第二次世界大戦中の日系人強制収容所の歴史的事実とフレッドコレマツ氏の人権運動によって日系人に対する差別補償がレーガン政権時に行われたことが今回の教科書再編纂に盛り込まれるかどうかは未定だ。

(写真)アジア系の歴史を教科書に盛り込むことを発表するバンクス市教育局長(写真提供・NY市教育局)

NYにおける日系アート業界の動き

ポストコロナで再開

 コロナの混乱が始まって2年。規制が少し緩くなってニューヨークもフルで再開し始め、この春は例年通りの数々のアートフェアが開催されたので、日系のアート業界の動きをまとめてみることにした。

 筆者も台湾出身の林世宝(1962〜)のキュレーターとして参加し、ピア36で開催のアートエクスポ(4月7日から10日)では、1719年創業の宗像窯(福島県)から宗像利訓(1985〜)が、美しい青が特徴の瑠璃天目茶碗や翠彩花瓶などを展示して印象的だった。

 パークアべニュー・アーモリーで開催の主にマスタークラスを展示するエレガントなTEFAF(5月5日から10日)には、松山智一(1976〜)が円形のキャンバスに描かれた「Love Had Better Do」(2022年)がピカソなどマスターの作品と一緒にアルミヌレッシュ・ギャラリーに展示されていて、日本人アーティストのリーダー格として勢いを顕にしていた。ティナ・キムには新妻実(1930〜98)の彫刻も紹介されていた。

ナウヒアによるエキソニモのインスタレーション、Metaverse Petshop Beta(2022年)

 同じくピア36開催のナダ(NADA=New Art Dealers Alliance、5月5日から8日) には、ニューヨーク現地からナウヒア(NOWHERE) が、エキソニモ(exonemo)の「Metaverse Petshop Beta 」(22年)を展示。スクリーンに現れるポップな犬を電話でQRコードをスキャンし、10ドルで購入して自分のものにできるという作品で、200頭以上も販売、ニューヨークタイムズ紙も大きく取り上げるなど格別な人気を集めていた。東京からはカヨコユウキも参加しており、アレックス・カッツを思わせる大型作品を含めた西村有(1982〜)の絵画を中心に見せていて、ほぼ完売していた。オーナーの結城さんは「いつもマイアミのNADAに参加していたんですが、ニューヨークのビジネスが戻ったと聞いたので今回は参加しました」と誇らしげに語っていた。またミサコ・アンド・ローゼンも東京から参加、題府基之(1985〜)の「untitled (pee)」(21年)を紹介していた。

 ハドソンヤードにあるザ・シェッドで開催のフリーズ(5月18日から22日)では、メキシコのペドロ・レイエス(1972〜) が反核をテーマにZERO NUKESを展示し、イサム・ノグチの実現しなかった原爆慰霊碑のアーカイブ資料を見せていた。他には村上隆(1962〜の彫刻「Together with the Flower Parent and Child」(21〜22年)など2点をペロタンが、草間彌生(1929〜)の大型絵画「Stars in the Boudless Universe」(2010年)など2点をヴィクトリア・ミロが、サイモン・フジワラ(1982〜)のポップな作品をドイツから出展のエスター・シッパーが扱っていた。ヴォルタ(VOLTA )には靖山ギャラリーが池尻育志(1971〜) を、スペース776が岡安秀士(1990〜)を、東京のカナ・カワニシからは横山隆平(1979〜)が紹介されていた。AIPADのフォトグラフフィー・ショーには当地のミヤコ・ヨシナガが安楽寺えみ(1963〜)と普後均(1947〜)を展示、東京からPGIが、アントワープから日本人の写真で知られるIBASHOが参加した。(インディペンデント・キュレーター 佐藤恭子)

(写真上)ほぼ完売したカヨコユウキのブース。絵画は西村有。

日本人墓地に祈り捧げる

NY市内クイーンズ区のマウント・オリヴェット墓地

NY日系人会がメモリアルデー墓参会

 メモリアルデーの5月30日、クイーンズのマスペスにあるマウント・オリヴェット日本人墓地で恒例の墓参会が行われた。ニューヨーク日系人会(JAA)が毎年主催しているが、新型コロナウイルスの感染対策によって過去2年間は少人数有志のみの開催だった。墓参会にはニューヨーク総領事の森美樹夫大使、佐藤貢司JAA会長、岡田雅彦ニューヨーク日本人学校校長、岡本徹ニューヨーク育英学園学園長、滝田佳功NY日系ライオンズクラブ会長ら30人余りが参列した。竹田勝男JAA副会長の進行で、NY仏教会のチェリー池宮、イザベラ・バーナード両住職が読経し、一人ひとりが焼香と献花を行いソプラノ歌手の田村麻子さんが「おぼろ月夜」など2曲を歌った。前日ボランティアが清掃し、墓石には育英学園児童手作りの日米の小旗が一面に飾られた。

 JAAは1907年に医師・高見豊彦博士が日本人墓地の購入と日本人の相互扶助を呼びかけ設立した日本人共済会をルーツとする。1914年に高峰譲吉博士を会長とし、高見博士を副会長にNY日系人会が設立された。高見博士は、新島襄に憧れ、1890年熊本藩を出藩して1891年に大阪から米国に向け出航。コーネル大学医学部を2番の成績で卒業した。在学中の日本人男子の解剖に立ち会った際、番号だけで処理されてしまう現実を目の当たりにし、コロンビア大学学生会で在留邦人に相互扶助と親睦、日本人墓地の購入を説く演説をして協力を訴え、1912年に同墓地内に日本人のための土地を2500ドルで購入した。現在同墓地には、100人近い日本人、日系人と無縁仏の霊が眠る。

 佐藤JAA会長は「墓参会は今年で111年目。今後も相互扶助、助け合って100年をモットーに活動を続け先駆者に感謝の意を表し、今後もその意思を引き継いでいきたい」と挨拶した。森大使は「日本を離れ、この地で生き抜くために苦難を乗り越えていった人々が、遠く日本に思いを馳せながらも同胞を深く思いやる気持ちを持ち続け、日系社会の礎を築かれたことに深い畏敬の念を抱くと同時に米国との友好関係を一層進化、深めて行かなくてはならないとの思いを新たにした。総領事館としてJAA、関係諸団体と共に日本人墓地を今後も大切にお守りしていきたい」と挨拶した。

(写真)写真は、右から竹田JAA副会長、岡本NY育英学園学園長、佐藤JAA会長、NY総領事・森大使、岡田NY日本人学校校長、滝田NY日系ライオンズクラブ会長、ソプラノ歌手・田村さん、池宮、バーナードNY仏教会住職

最高裁、在外邦人の国民審査投票を認める

 5月25日最高裁判所は在外邦人が最高裁裁判官の国民審査に投票できないのは違憲とする判決を下しました。

 判決は国民審査権を「憲法に明記された国民の権利」と認めました。国側が最高裁裁判官は内閣の任命であり「国民審査は選挙権より軽い権利」と主張したことを否定したのです。国

会が制定した法律や憲法を審査する「憲法の番人」である最高裁裁判官を国民が解任できる権利は極めて重いものです。その「審査される側」の裁判官が自らを解任できる国民の権利を認めて「主権在民」を証明しました。逆に最高裁は、国民に信託されているからこそ、国会をもしばる強大な力を持てるのです。

 国側はまた投票用紙の裁判官名の印刷にかかる時間を反対理由に挙げたのに対し、判決は投票方式の変更を示唆しました。在外ネット投票導入の追い風です。

 他方国民審査は準備期間が長いために首相の解散時期の決定に影響すると問題視する人もいます。しかし、日本と同じ議院内閣制の英国には首相の解散権の乱用を防ぐ制度があります。日本でも政治的思惑での解散を防ぐ意味でも国政選挙の準備期間を充分にとるべき

です。この間に裁判官を任命した政府の理由説明や裁判官の実績を国民に伝えることができます。日本銀行総裁、原子力規制委員会委員長、公正取引委員会委員長などは国会が同意するための審議を行いますが、国民審査でも任命した政府が説明責任を果たすべきです。

 最高裁は対応を怠った国会や政府の不作為を指摘しました。金子恭之総務大臣は5月27日「在外投票を可能とするための具体的な方策を早急に検討する」と次期衆院選までに国民審査法を改正する考えを示しました。

 この不作為の認定は行政法上も歴史的であると言われます。第一に東京高裁判決が否定した国家賠償請求を認容した。第二に全面的な立法不作為の場合でも、憲法判断を行えるとの判断を示したことです。

 原告の1人で映画監督の想田和弘さんは「司法は三権分立の一翼を担う。主権者が関心を持って国民審査を機能させないといけない」と語りました。1月の林芳正外務大臣による在外ネット投票署名の受け取りに続く在外邦人の皆さんの勝利です。

ふじた・ゆきひさ=水戸一高、慶大卒。世界的な道徳平和活動MRAや難民を助ける会で活動した初の国際NGO出身政治家。衆議院・参議院議員各二期。財務副大臣、民主党国際局長、民進党ネクスト外務大臣、横浜国立大講師等歴任。対人地雷禁止条約加盟、アメリカ元捕虜(POW)の訪日事業を主導。世界52ヵ国訪問。現在国際IC(旧MRA)日本協会会長

メッツ球団社長が謝罪

森大使始球式不投球で

今シーズン中に再度実施

 去る5月13日夕にメッツ球団の本拠地であるシティーフィールドで開催された「ジャパニーズヘリテージ・ナイト」当日、予定されていたニューヨーク総領事の森美樹夫大使による始球式が行われなかった問題について24日、 サンディー・オルダーソン・ニューヨーク・メッツ社長がパーク街の日本総領事館を訪れ、森大使に正式に謝罪した。佐藤貢司ニューヨーク日系人会会長が同席し、ニューヨーク・メッツと、ニューヨーク日本コミュニティとの今後の連携に向けて協議した。

 協議でオルダーソン社長は当日の混乱の背景について説明した。野球の試合と式典を管理する部署の連携がうまく行っておらず、急な雨による球審の会議で、大使投球のアナウンスにもかかわらず試合を開始してしまったという。森大使はマウンドまで上がって、アナウンスに従って観客に手を振ったあと、4万人が見守る中でブルペンに呼び戻されてしまった。

 翌日メッツ側から、総領事館に謝罪のメールがあり、週明けにはメッツのホームページに謝罪文が掲載された。24日のオルダーソン社長の謝罪訪問を受け、森大使と佐藤日系人会会長は、野球を通じた日米間の友好関係を更に強化する方策について同社長と協議し、今年日本に野球が伝来してちょうど150周年に当たるのを祝福する形で、今シーズン内に再度イベントを実施することで合意した。新たなイベントの実施時期と詳細については追って公表される予定だ。

(写真)メッツのサイン入りボールを手に球団社長と握手する森大使(右)。左は佐藤貢司NY日系人会会長(5月24日、NY総領事館で)

育てるタオル

使い込むほどふわふわに

ショップNY生活、取り扱い開始

 唯一無二の技術で作られ、使い込むほどにふわふわになることで評判の「育てるタオル」から、このほど、ベビー用のタオル「フェモアキャラン!」シリーズが米国でも発売された。マイファーストタオル(2枚セット)、ループハンドタオル、プチポッシュ(ミニタオル5枚セット)、スクエアケットなど、用途に応じたラインナップで、それぞれ5色の選択肢がある。

 フランス語で小さい子供が「ぎゅーして!」と甘えるニュアンスの言葉が名前になったこのシリーズは、汗を吸収しやすい「パイル」と、柔らかくて肌に優しい「ガーゼ」の2面で優しく赤ちゃんを包み込み、思わず抱きしめたくなるようなタオルだ。

 赤ちゃんとの毎日の暮らしのさまざまなシーンでタオルは必需品だが、頻繁に大量に使うタオルが、洗うたびに肌触りがふわふわになって吸湿性も上がるものであれば、赤ちゃんにとっても親にとっても嬉しいことだ。同商品は、機能性だけではなくデザインや色にもこだわりを持って作られているので、赤ちゃんが成長したあとも長く使い続けられるものになっている。

 また、同商品は、可愛い卵パック型のパッケージや再利用可能な袋に入れて販売されているので、何枚かセットで購入し贈り物にしても喜ばれる。

 なお、週刊NY生活が運営するショッピングサイト、「ショップNY生活」でもこのほど、特別価格(23ドル〜72ドル)で同商品シリーズの取り扱いを開始した。https://shopnyseikatsu.com/collections/sodateru-towel