プリンスホテルNY進出

老舗「キタノ」を改装
来年春にオープンへ

 西武・プリンスホテルズワールドワイド(本社・東京都、小山正彦社長)の米国現地法人プリンス・ホテルズUSAインクはこのほど、北野合同建物株式会社(本社・東京都千代田区、小池 佳子社長)の米国法人と、ニューヨークのホテル「ザ・キタノホテル ニューヨーク」の運営受託に関する契約を6月7日に締結したと発表した。

 ホテル名は、西武・プリンスホテルズのフラッグシップブランド「ザ・プリンス」と、ニューヨークで慣れ親しまれている「ザ・キタノホテル ニューヨーク」を合わせ、「ザ・プリンス キタノ ニューヨーク」になる。西武・プリンスホテルズは今年4月に、ホテル運営に特化した新会社としてスタートしている。同社は「ザ・キタノホテル ニューヨーク」が長年培ってきた伝統と日本ならではのおもてなしの心を受け継ぎ、プリンスホテルブランドのフラッグシップである「ザ・プリンス」の価値と融合させることで、「ザ・プリンス キタノ ニューヨーク」として新しい体験価値の提供を目指したいとしている。西武・プリンスは施設を所有せず、運営に特化する。客室やロビー、レストランなどをリニューアルした後、来年春にリブランドオープンする。

英語上手は聞き上手から

岡田光世・著
CCCメディアハウス・刊

 本紙連載「ニューヨークの魔法」でお馴染みのエッセイストで作家の岡田光世さんが、このほど、英語力をどのように伸ばせるかについて、自身の体験に基づいてまとめた『ニューヨークが教えてくれた “私だけ”の英語“ あなたの英語“だから、価値がある』が出版された。

 岡田さんは、高校、大学、大学院と米国に留学し、語学力を磨いてきたが、「中学英語をきちんと自分のものにすれば、必ず話せるようになる」と言う。

 「私は東京の地元の小学校で英語を教え、マンハッタンでは幼稚園から高校までの学校で、日本語を教えた経験があります。こうした体験も含め、『英語』は、私の視野を広げてくれただけでなく、私の人生に対する姿勢、生き方そのものを変えました」と話す。実はこの本は、岡田さんが英語について語った初めての本でもあり、「私の英語人生を語り尽くしました」というほど、彼女の持っている英語の知識と習得テクニックを、惜しみなくこの一冊の本で披露している。

 岡田さんが、英語監修、後に原作を手がけた英語講座まんが『奥さまはニューヨーカー』は、漫画家の島本真記子さんとの共著で、1989年から1997年までの8年間、読売新聞の米国現地版「THE YOMIURI AMERICA」で連載された。研究社からタイトルを『アメリカ駐在物語』として上下巻が出たあと再び同社から新聞と同タイトルで上下、続いて幻冬舎から5冊文庫本が出るなどニューヨークを舞台にした生きた英語を学べるシリーズとして好評を博した。本紙でも2004年1月の創刊号から2018年までの14年間復刻連載した。

 同書では、「奥さまはニューヨーカー」と「ニューヨークの魔法」シリーズどちらも、教材としていかに役立てるか、という視点で取り上げている。

 常々どうして、岡田さんは英語が上手になったのだろうと不思議で、きっと英語が好きで、勉強して学んだ語彙力と知識と現地体験量の豊富さからくるものだろうと長年思っていたのだが、決定的なのは、「物おじしないで知らない人に平気で話しかけられる勇気を持ち合わせている」ことに尽きると随分前に確信した。公園のベンチで、地下鉄の座席で隣の人に親しく話しかけるのだ。人なつこいとでもいうか。初対面の見知らぬ相手から「自分の人生を全部、あなたに語っちゃったわ」とよく笑われるそうだ。きっと聞き上手なのだろう。

 同書には、教科書に出てはこない言い回しや単語、ニュアンスの説明がふんだんに書かれてはいるが、究極的には、岡田さん自身が言う「中学英語をきちんとものにした」あとに、岡田さんのように、知らない人に気軽に自分から話しかけられる「日本人が普通持ち合わせていない感性」をどう後天的に身につけるかを突きつけている。 (三浦)

Z世代の女性に人気の服

 前回に続きLAサンタモニカビーチで日光浴中の女性3人組へファッションインタビュー。「今日着ている服は?」の問いに「SHEINの水着よ。安くて可愛いから大人気なのよ」。SHEINは中国から直送のネット販売方式で、高いデザイン性とODMによる圧倒的な価格競争力からZ世代女性に大人気。NY街角ではあまり耳にしないが、LAインタビューでは頻繁に名前が挙がる。SHEIN公表レポート上の国別販売率は米国がトップで全体の43%を占める。パンデミック中のウェブサイト閲覧件数はH&MやZARAを超えたというGoogleデータもあり、米国アパレル業界で注目され始めている急成長ブランドである。「いつもショッピングするお店は?」の問いには3人とも「ターゲット!Wild Fableラインのクロップトップとか最高よ!」。量販店の多くがインポーターと呼ばれる業者にデザインまで委託するのに比べ、ターゲットはミネアポリス本社に数百人のデザイナーを抱え、大半のラインは開発から自社対応している。オンライン販売の台頭で実店舗型量販店が苦戦する中、最近マンハッタン・タイムズスクエア近く(42丁目のマダムタッソー蝋人形館の向かい)に新店舗を出店する勢いだ。その他はもちろん、古着購入。「90年代のリーバイスとかディッキーズを狙ってるわ。異なる時代の物なのに、今のトレンドに乗ってる服と出会うと興奮しちゃうわ。宝探ししてるみたいよ」。ファストファッション、量販店、古着と着こなす器用なZ世代とのファッション談議は面白い。

(Wear 2Nextチーム/アパレル業界関係者によるファッション研究チーム)

編集後記 7月2日号


【編集後記】
 みなさん、こんにちは。実は、私は、少年時代に北海道でボーイスカウトに入っていて、昇進試験の一つに「モールス信号」がありました。2級の「手旗信号」は難なくクリアしたのですが、モールス信号は曲者でした。送信はできても受信が難しい。いわゆる「トン・ツー」符号の組み合わせだからです。覚えるのは「アイウエオ」順ではなく「いろは」順だったのがなんとも時代を感じさせ、子供心にも「古いな~」と思ったものです。ただ覚え方は簡単で、「(い)伊藤(トン・ツー)」「(ろ)路上歩行(トン・ツー・トン・ツー)」「(は)ハーモニカ(ツー・トン・トン・トン)」と暗記する覚え方があって、その発音通りに打てばいいのです(多分戦時中の軍隊で使っていたものと同じなんでしょうね)。生まれ育ったのが漁業の盛んな北海道だったので、毎日のテレビ放送の朝夕の番組に「海難防止情報」というのがありました。あるとき、何気なく見ていた番組のオープニングテーマ音楽の背景に小さくモールス信号のようなリズムが入っているのに気付きました。耳をそばだてて聞くと「カ・イ・ナ・ン・ボ・ウ・シ(海難防止)」とモールス信号で繰り返して打っているではないですか。「カトーセキ、イトー、ナロータ、イメーンナーナ、ホーコク、トト、ウタゴー、シユートーナチュウイ」の繰り返しが判読できたのです。「分かった!」。小学校5年生の私は思わず笑顔に。しばらくしてスカウトの1級の試験に合格しました。
 このモールス信号は、1832年、イエール大学を卒業したサミュエル・モースルが発明した人類の通信と放送の起源となるものですが、それが20世紀にラジオやテレビの出現、コンピューター、SNSの時代の出現に至るまでには多くの時間と労力を必要としたのです。電波を使って音を送るには、超えなければならない壁があったのです。今週号の18面のBOOKS面の書評欄(https://nyseikatsu.com/editions/872/872.pdf)で掲載した名古屋大学名誉教授の河村雅隆さんの新著『二〇世紀 米欧比較放送論~ラジオ・テレビの衰退と未来図』(文芸社・刊)によると、マルコーニがモールス符号を受信するのに使ったのは、コヒーラ検波器と呼ばれる、電波からモールス信号を検出する装置。これは1890年頃、フランスのブランリが考案したもので、ガラス菅に金属の粉を詰めたものでした。ただ、連続した音を受信することはできなかった。この問題を解決したのが真空管でした。1904年に英国のフレミングは二極真空管を発明、1906年に米国のリー・ドレスト・フォレストが、もう一つ電極を加えた「オーディオン」を発明したのです。著者の河村さんは、長年、NHKに勤務し、報道や衛星放送などのプロデューサーとして活躍した人で、著作や論文は多くの大学で、放送論、メディア論の参考書として使われ、それに加筆されたこの本は、次にくるものが何かを考えさせてくれる一冊です。「20世紀は『マスの時代』だった。大量生産、大量流通、大量消費。多くの人が他者と同じものを自分も所有することを欲した。しかし、そういう時代は過去のものとなり、人々は差別化され、個別化された商品を求めるようになった。そうした流れは、情報の分野においても例外ではない。そのような時代にあって、放送というマスメディアは生き残っていけるのだろうか」と元テレビマンの河村教授は言うのです。家に帰ったらテレビのスイッチを入れる前に、パソコンを立ち上げる。ニュースは、定時の放送を待つことなく、ネットのオンラインデマンドの見逃し配信やYouTubeで、今、何が世界で、日本で起こっているのかを短時間で掌握できる時代になりました。検索機能に優れたインターネットは、しかし、テレビや新聞のようなマスメディアと違って、AI(電子頭脳)によって支配され、アルゴリズムによって見るものに適合した内容のものばかりが集約されて出てくるようになります。猫の動画を一度見たら、猫の動画や商品ばかりが次から次へと出てくるあれです。それは未来の陥穽(かんせい=落とし穴)かもしれない。筆者は、この本の前半で、「マスメディアを支えてきた『マス』と言う存在はもはや消滅してしまった」と書いたが、そのような時代、世の中にあっても人間の中にはどこか「water-cooler effect」=「他人と感動や体験を共有したい」と言う気持ちが残っていて、それがチャット(電子井戸端会議)に参加して「他人が見ているものを自分も見てみたい」という「今、こんなものをやっているよ、君もみてみないか」といった視聴者の存在が今後マスメディアの将来にどう繋がっていくのか見守っていきたい」と書いて筆を置いています。紙面では、スペースの関係で原稿を半分くらい削らないと収まりませんでした。いつもは大体、数えなくても行数ぴったりに書き終わるのですが、今回だけは、この本が面白すぎてつい行数を忘れて書いてしまいました。紙面では削除した部分を戻して編集後記とします。長くてごめんなさい。それでは、みなさん、よい週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO、三浦良一)

【今週の紙面の主なニュース】(2022年7月2日号)

(1)JS年次総会 NY市長が開会宣言

(2)プライドマーチ 人権抗議デモに

(3) 古本さんに勲章伝達 旭日単光章

(4)海外日本人サポート

(5)NYで在外選挙始まる

(6)掃除道具コロコロ(R)  ジャパン・ビレッジで販売

(7)ウエストチェスター  独立記念日花火

(8)ジャパン・アートフェア 日本から102点参加

(9)CHIE IMAI の本格芋焼酎 MORRISに二冠

(10)おうち時間のゆったり着 GELATO PIQUE  人気

プライドマーチ沿道埋める

中絶の権利、銃規制訴え

 ニューヨークで6日、LGBTQ+(性的少数者)の祭典「プライド・マーチ」が行われた。連邦最高裁が女性の人工妊娠中絶権を憲法上の権利として認めた判決を翻したり、NY銃規制緩和判断を下したりしたこともあり、パレードはジェンダーを超えた人権を訴える抗議パレードとなった。(写真・植山慎太郎)

NY市長が開会宣言

ジャパン・ソサエティー年次総会盛大に

松井さんにアワード

 ジャパン・ソサエティー(JS、ジョシュア・ウォーカー理事長)は6月21日夕、2022年度の年次晩餐会を市内42丁目のシプリアーニで開催した。当日は外交、文化のコミュニティーの著名なゲスト、法人会員と個人会員そして、日米関係にとって重要な著名人など、700人以上のゲストが集まった。

 開会宣言には第110代ニューヨーク市長のエリック・L・アダムス氏が登壇した。アダムス市長は、元ニューヨーク市警の警官で、州上院議員、ブルックリン区長を歴任し、ニューヨーク市の経済、健康、治安のための主要な提唱者。ジャパン・ソサエティーは1907年に創設された米国の団体だが、日系関係の式典でニューヨーク市長が直々に登壇するのは極めて異例で、おそらく今回が初めて。

 基調講演は、シティグループのジェーン・フレイザー最高経営責任者(CEO)とこのほどジャパン・ソサエティーの新会長に就任したコロンビア大学のメリット・E・ジェイノー氏(コロンビア大学国際公共政策大学院名誉学長、国際経済法・国際関係学教授)が、日米関係におけるこれからと、影響を与える現在の問題について対談形式で語り合った。

松井秀喜氏

 また、日本への野球伝来150周年となる今年、日米両国で最も人気のあるスポーツの一つである野球を通じた活発な日米交流を記念して、2022年ジャパン・ソサエティー賞は、野球界のスター、松井秀喜氏に贈られた。

古本さんに旭日単光章

NY総領事公邸で伝達

 令和4年春の叙勲で旭日単光章を受章した人権活動家でニューヨーク広島会名誉会長の古本武司さん(77)に対する叙勲伝達式が6月28日夕、ニューヨーク総領事公邸で行われた。

 同氏は、第二次世界大戦中に日系人の強制収容所で生まれ、少年時代を父親の故郷である広島市で過ごし、ベトナム戦争時には米軍兵として出兵した経歴を持つ。退役後、ニュージャージー州フォートリー地区で古本不動産を創業。また同氏は、ニューヨーク広島会名誉会長として、また人権活動家としての各種活動を通じ、ニューヨーク州及びニュージャージー州における日系人社会の地位向上及び日本・アメリカ合衆国間の相互理解の促進、友好親善に寄与してきた。同氏は今年1月に在外公館長表彰も受けている。古本さんは「今年は、日系人が戦時強制収容されて80年なので特に、こういう時に叙勲することが意味があると思った。今年人権アワードももらい嬉しい。平和というものほど大切なものはない。戦争は酷い。広島の原爆のあとも過ごしている。そういうことがないよう、歴史を知らせていくことが大切だと思う」と話した。今年のベテランズデーには、日系二世部隊の退役軍人関係者も行進する計画だという。伝達式では地元フォートリーのマーク・ソコリッチ区長が祝辞を述べ、子息のスコットさん(42)の音頭で乾杯、多くの日米関係者から祝福を受けた。

(写真)ニューヨーク日本総領事館の村上広報センター長(右)から勲章と賞状を受け取る古本さん(6月28日NY総領事公邸で)

ネット投票に必要な政府の信頼回復

海外日本人サポート(4)藤田幸久

 7月4日締め切りの参議院選挙の在外投票について、外務省は8つの在外公館で投票所開設ができないと発表しました。大使館員が退避中のウクライナ、アフガニスタン、シリアなどや、安全上の理由でのイラク大使館などです。昨年10月の衆院選ではコロナの影響等で15の在外公館で開設できませんでした。

 昨年の衆議院選挙で在外公館に行くのに飛行機代が6万円かかったという事例も含め、在外日本人の約2%しか投票できなかった不平等制度が明らかになりました。加えて上記のように紛争が投票を妨げる状況が増えています。

 海外ネット投票に関しては、これを求めた2万6千余りの署名を受け取った林芳正外務大臣が「2万人投票を一桁増やしたい」と述べたことを実行してもらうことです。

 日本国内でもコロナや自然災害による施設入居者や自宅療養者などの投票困難者が増えています。行政負担の軽減や人的集計ミス削減などにも効果のあるネット投票の検討の時です。エストニアで先行しているネット投票の諸課題の検証が有効です。投票行動と個人情報との分離による個人情報の保護や二重投票の防止。これにはマイナンバーカードが前提です。そのためにもコンビニで住民票まで取得できるマイナンバーカード制度の信頼を高めることが不可欠です。公共性の担保や第3者による制度検証も重要です。またネット投票と現行の「紙投票」の併用も一案です。

 ネット投票は先進国中最低レベルの日本の投票率向上の切り札です。また住民投票や政策評価にも活用できます。こうして小さな声や届きにくい声を反映することも民主主義の基本です。

 最も重要なのは、国民の政府に対する信頼回復です。近年日本では公文書や政府統計の改ざん、コロナの持続化給付金を国税庁や経産省職員が不正取得する前代未聞の事件が起きています。近代国家の基本要件が崩れています。信頼できる政府でなければ投票というルールを決める資格はありません。逆に、投票機会が不平等な「憲法違反状態」を改善することは、政府の信頼回復にも直結します。海外日本人の皆さんが始めたネット投票運動はますます重要な意味を持っています。

ふじた・ゆきひさ=水戸一高、慶大卒。世界的な道徳平和活動MRAや難民を助ける会で活動した初の国際NGO出身政治家。衆議院・参議院議員各二期。財務副大臣、民主党国際局長、民進党ネクスト外務大臣、横浜国立大講師等歴任。対人地雷禁止条約加盟、アメリカ元捕虜(POW)の訪日事業を主導。世界52ヵ国訪問。現在国際IC(旧MRA)日本協会会長。岐阜女子大特別客員教授。

NYで在外投票始まる

第26回参議院議員通常選挙

選挙人登録者数は4,146人

 参議院選挙の在外投票が7月3日(日)までニューヨーク日本総領事館(パーク街299番地)で行われている。公館投票は、午前9時30分から午後5時まで、平日、週末共に実施されている。日本での投票は7月10日(日)となっているが、在外投票は日本の不在者投票に準じて制定されたため、投票用紙を日本国内の選挙管理委員会に投票日までに届ける必要上前倒しで実施され、締め切りが1週間早い。

 ニューヨーク総領事館によると同館の在外選挙人登録者数は、4146人(令和4年2月15日現在)で、前回の参議院選挙の投票者数は868人だった。有効有権者(選挙人証所持者)に締める投票率は20%を超え、全世界での在外選挙投票率2%から見ると10倍近い投票率の高さを示しているが、今回の選挙でどれだけ投票率が高まるかは未定だ。

 前回の在外選挙があった昨年秋の総選挙では、在外選挙の投票日数が5日しかなかったため、投票者が5日間に集中、逆に郵便投票に間に合わなかったなどの弊害が出て、年初の林外務大臣へのネット投票嘆願署名提出に繋がった。今回は11日間と倍近い投票日数があるため、混雑はしないが、初日の投票者の出足は鈍かった。投票する人の数が同じなので1日あたりの投票者数は減る計算だ。

 公館投票に持参するものは「在外選挙人証」と「有効な日本のパスポート」または米国の自動車運転免許証や外国人登録証など、公的機関が発行した顔写真付きの身分証明書。

 参議院選挙に立候補しているのは、選挙区と比例代表合わせて533人。今回の参議院選挙は、神奈川選挙区の欠員の補充を合わせ、前回3年前より1議席多い125議席をめぐって争われる。全国45の選挙区には、75の定員に対し、合わせて366人が立候補している。女性は177人と、立候補予定者全体の33・2%で、候補者全体に占める割合は、いずれも過去最高。

(写真)在外選挙の投票用紙を係員から受け取る有権者(6月23日、NY日本総領事館で)

掃除道具の「コロコロ®」、ジャパン・ビレッジで販売

日東電工 ZeLo®

 粘着テープなどの包装材料、半導体関連材料、光学フィルムなど、幅広い領域でさまざまな電子・工業用材料を製造販売し世界的に展開している日東電工の米国の現地法人Nitto,Inc. (Teaneck, NJ)が、ブルックリンにある日本文化発信の複合商業施設「ジャパン・ビレッジ」(934 3rd Ave)の2階に期間限定でポップアップ・ストアを出店した。同社の看板商品である掃除用具の「コロコロ」を展示販売している。

 コロコロは、日本人なら誰でも一度は使ったことがある掃除道具の定番商品。日東電工グループにて独自の技術を活かして開発した製品で1983年に誕生した。粘着テープを転がして床のゴミを取るという画期的で新しい掃除方法を提案し話題を呼び、日本人家庭の快適で便利な掃除の新たなスタイルを確立した。以来、40年近く経つ現在でも不動の人気を誇るロングセラーの大ヒット商品となっている。

 米国では機能に改良を加えた新デザインのもと、「ZeLo®」という名前で販売中。特に犬や猫を飼っている家庭内でのペットの抜け毛掃除に大きな効果を発揮するほか、オフィスや家庭のいたるところで活躍する。電気を使わない効率的で地球にやさしい掃除方法として米国での人気も高まっている。販売価格は24ドル。商品の詳細はウェブサイトZeLoClean.com まで。

 ポップアップ・ストアは、今後しばらくは週末(土・日)にジャパン・ビレッジの2階でオープン予定。コロコロ ®(ZeLo®)の他にも、ユーザーの多彩な使い方に応えられるよう設計された方眼ノート「STALOGY」なども扱っている。stalogy.com

独立記念日花火大会 in ウェストチェスター

 ほぼ日常生活が戻ったニューヨーク、独立記念日を祝うだけではなく、コロナに別れを告げる意味でも今年の花火大会はにぎわいそうだ。本号ではウェストチェスター近郊で開催される花火大会をご紹介。各地ともに花火は日没後、辺りが暗くなる午後9時頃から打ち上げ予定。


7月1日(金)

オシニング 「リバージャム」と題した夏祭りで、花火大会のほかライブ演奏やフードトラック、クラフトビール醸造所のテントも出店する。 場所:Louis Engel Waterfront Park (25 Westerly Rd, Ossining)  午後5時から。

ホワイトプレーンズ 高校の校庭で開催される夏祭りで、子供が大好きな巨大バルーン遊具、各種エンターティメント、フードトラックを楽しむ夜。場所:White Plains High School (550 North St, White Plains) 午後5時から10時まで。

7月2日(土)

ラウンドリッジ コネチカット州に近い小さな町で開催される花火大会。小規模な花火大会ながらライブ演奏やフードトラックも出店して、ローカルならではの良さがある。場所:Town Park (199 Westchester Ave. Round Ridge) 午後4時半から。町民以外の駐車料金30ドル。

カラムーア カトナにあるローゼン・ハウスと呼ばれる旧邸宅を拠点とする音楽演奏会場「カラムーア・センター・フォー・ミュージック・アンド・ザ・アーツ」で開催される花火大会。ウェストチェスター・シンフォニック・ウィンドがソーサの「スター・&ストライプ・フォーエバー」などを演奏するコンサート「ポップス&パトリオット」の後に花火を打ち上げる。場所:Caramoor (149 Girdle Ridge Rd. Katonah) 入場料:指定席40ドル〜100ドル。カジュアルな芝生席は20ドル(折り畳み椅子やブランケット持込可)。https://caramoor.org/

ライ・プレイランド ウェストチェスターの花火大会と言えばプレイランド!花火は夏の期間中毎週金曜日に打ち上げるが、2日から4日は3夜連続で、いつもより盛大に打ち上げる(はず)。昼間はノスタルジー溢れる遊園地やプール、ビーチで遊び、夜は海に上がる花火を楽しむのが王道。場所:Rye Playland (1 Playland Pkwy, Rye) 遊園地入場料9ドル99セント〜29ドル99セント。花火大会は敷地外からも鑑賞可。www.playland.com/

7月3日(日)

ケンシコ・ダム・ミュージック&ファイアーワークス バルハラ駅から徒歩でも行けるダムプラザで開催される花火大会。午後5時からコンサート開始、7時からFDRドライブバンドによる演奏、9時15分頃から花火打ち上げ開始予定。駐車料金無料だがスペースが限られ混雑が予想されるため主催者はカープールや電車利用を勧めている。場所:Kensico Dam Plaza (1 Bronx River Parkway Rd. Valhalla)

7月4日(月)

マウントバーノン 花火は打ち上げないが、厳かに独立記念日を祝う教会のイベント。午前10時45分から独立宣言書を読み上げた後、独立時の13州にちなんで教会の鐘を13回鳴らす。場所:St. Paul’s Church (897 South Columbus Ave. Mount Vernon) 教会の建物は米国歴史建造物に指定されている。

■ハーバー・アイランド 消防署主催による花火大会でママロネックの小島で開催される。午後4時からカーニバル開始。消防士のパレードや移動遊園地が楽しい。雨天の場合は翌5日(月)に順延。場所:Harbor Island Park (Boston Post Rd and Mamaroneck Ave. Mamaroneck) www.village.mamaroneck.ny.us/home/events/102541

スリーピーホロウ/ タリータウン ハドソン川沿いの二つの町がそれぞれ花火を上げる。川沿いの公園からだと両方見物できる。

ニューロシェル 大統領就任式、自由の女神百周年記念イベント、ロスやレイクプラシッドオリンピックなどの一大イベントで花火を担当した米国屈指の花火打ち上げ会社、グルッチ・ファミリーによる花火大会で、名付けて「スパーク・ザ・サウンド」。主催はニューロシェルの公園事務局。花火が良く見えるのはハドソンパーク、ファイブ・アイランズ・パーク。雨天決行。場所:Five Islands Park (99 Le Fevres Ln. New Rochelle)