編集後記

編集後記


 みなさん、こんにちは。先ほど、週刊NY生活の第1号を最初に設置した紀伊國屋書店NY本店に今週号の第1000号を設置してきました。21年前の2004年1月に創刊した本紙も気が付いたら生まれていつの間にか成人に達していたということでしょうか。米同時多発テロがあった2001年から3年後、同じ読売アメリカ米国現地版で編集部にいた私と営業部にいた久松茂と二人で、互いの退職金を出し合って立ち上げた会社は、2007年のリーマンショック、2011年の東日本大震災、2020年の新型コロナウイルス蔓延による3年あまりのパンデミック期間中も1度も休むことなく新聞を出し続けることができました。新聞作りに関わってきた多くの執筆者、ライター、スタッフ、営業社員、デザイナー、読者とスポンサーと公私の枠を超えて支援していただいた多くの人に支えられての1000号です。本当にありがとうございました。今日も印刷所の立ち合いの帰りにマンハッタンでの新聞設置を久松が運転する車の中で運転席と助手席で2人、特にこれといった会話もないのですが、配達現場の新聞の減り具合などを見て読者の反応を肌で感じていました。コロナ禍で、街に人が誰も歩いていなかった頃、営業していた日系食料品店に新聞を届けた時、軒先に設置された新聞ラックに手を伸ばした年配の男性が「この新聞を手にすると、まだ、自分は大丈夫なんだって思えるんだよ。ありがとうね」と言ったあの時の目を忘れることができません。これからもご愛読のほどどうぞよろしくお願い致します。来週号は新聞休刊週のため1回飛びますが、また4月5日号でお目にかかります。それでは、皆さん良い週末を。(週刊NY生活発行人兼CEO,三浦良一)