木村顕悟NY展

東洋のペン画好評

 木村顕悟の初のニューヨーク個展がマンハッタンミッドタウンのNEPENTES NEW YORK(西38丁目307番地)で開催されている。新潟県南魚沼で生まれ育ち、冬には平地で3メートル、山間部では25メートルもの積雪が積もるその地で、自然の圧倒的な力を感じながら成長した。32歳の時に事故に遭い、3か月間入院することになるが、小さな病室のテーブルをキャンバスとして、万年筆を用いた精巧な描写へと移行し、彼の芸術表現が生まれた。独特な日本の美学と現代的なテーマを万年筆による精密な描写で描く作品は、今後はミューラル(壁画)などの大規模な作品にも範囲を拡大していくという。オリジナリティと個性と表現力が常に批評の対象となるNY。7日に開催されたレセプションで「今後の大きな刺激になった」と会場で木村。また審美眼を持つニューヨーカーたちも木村の作品を楽しんでいた。会期は3か月。(三浦)